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【10】感謝の気持ちを忘れない
一月二十日のその日、旧市街は参道商店街にあるラーメン屋『猫島軒』は半日で店を閉めていた。
というのも今日は、娘の
畑中 華菜子
の誕生日だったからだ。
もっとも、厨房に立ってせっせと誕生パーティー用の料理を作っているのは、華菜子自身だったけれど。
「今日は日ごろの感謝を込めて、私がパーティー用の料理を作るアルよ。お父ちゃんとお母ちゃんは、出来上がるまで、テレビでも見て休んでてほしいアル」
そう宣言して、厨房に入った彼女だった。
今作っているのは、餃子だ。出来上がった具を、自作の皮に包んで行く。
その彼女の脳裏には、餃子を食べている両親の笑顔が浮かんでいた。
そう。彼女はいつも、料理を作る時には食べる人の笑顔を想像しながら、気持ちを込めるのだ。
餃子を焼いている間に、チャーハンの具を刻む。
今日のメニューは、日ごろから作り慣れた餃子にチャーハン、ワンタンスープ、そしてラーメンだった。
ラーメンは、今日は家族全員で囲めるように、煮込みラーメンにする予定だ。
餃子が焼き上がったところで大皿に移し、今度はチャーハンを炒め始める。
「さすがに、大変アルよ」
冬だというのに汗だくになりながら、彼女は鉄の鍋をふる。
煮込みラーメンは、他のものをある程度食べてから出す予定で、具だけを切って鍋に湯を沸騰させておいた。
やがて夕方になるころには、華菜子の料理は全て出来上がった。
住居部分のキッチンのテーブルに、料理がずらりと並ぶ。
「これは、美味しそうだな」
「がんばったわね、華菜子」
両親がそれを見て、顔をほころばせながら言った。
「私は、やると言ったらやる人アルヨー。さあさ、お父ちゃんもお母ちゃんも、座ってアル」
そんな二人を前に、華菜子は少しだけ照れくさそうに笑って返すと促す。
両親がそれぞれ席に着くと、華菜子は立ったまま二人に頭を下げた。
「私が生まれたのは、お父ちゃんとお母ちゃんのおかげアル! 本当にありがとうアル。今日は二人のために、一生懸命料理を作ったアルヨ。どうぞ、一杯食べてほしいアル」
「華菜子が、こんなことを言ってくれるなんて、うれしいわ。……ね、お父ちゃん」
「ああ」
両親は、それを聞いて顔を見合わせ、微笑み合う。
「さ、おまえも座って……みんなで料理を食べよう」
「はいアル」
父に促されて、華菜子も席に着いた。
料理はどれも、満足の行くものだった。
餃子やチャーハンが少し焦げているものがあったり、スープのワンタンに大きすぎるものがあったりしたけれど、それらはどれもご愛敬――両親にとっては、ほほえましく感じるものでしかなかったようだ。
最後にテーブルの真ん中にポータブルのガスコンロを置いて作った煮込みラーメンは、両親からも美味しいと好評で、華菜子自身も大満足の出来栄えだった。
そうやって、三人で料理をすっかり食べ尽くしたあと。
「ちょっと待っていてね」
母親が言って、席を立った。
やがて彼女が戻って来てテーブルに置いたのは、丼に入ったラーメンだった。
「……これ、どうしたアル?」
さすがに華菜子も、目を丸くして尋ねる。
ラーメンは、今食べたばかりだ。
「誕生日にはケーキが必要だと思って、華菜子には内緒で、お父ちゃんと近所のケーキ屋さんに頼んであったのよ」
母が笑って言うと、父親もうなずいた。
「ラーメン好きのおまえのために、特注でな」
「お父ちゃん……お母ちゃん……」
二人の心遣いに、華菜子は思わず鼻の奥がつんとなるのを感じた。
「さあさ、ロウソクを立てて、お祝いしましょう」
母に言われて、目元をぬぐうと「はいアル!」と華菜子は元気よくうなずく。
母親が、ケーキに十六本のロウソクを立て火をつけて、父親と一緒にバースデーソングを歌い出した。
歌が終わると、華菜子はロウソクの火を一気に吹き消す。
それへ両親が、一斉に拍手してくれた。
拍手が止むと、華菜子は改めて両親を見やって口を開く。
「お父ちゃん、お母ちゃん。私を産んでくれてありがとう。育ててくれてありがとう。これからも、よろしくお願いしますアル」
深々と頭を下げる彼女を、両親は嬉しそうに見返した。
「私たちの方こそ、ありがとう。……いい子に育ってくれて」
母が言うのへ、父がうんうんとうなずく。
やがて、母が切り分けてくれたケーキを、華菜子は口に運んだ。
見た目はラーメンなのに、食べると甘く、それはたしかにケーキだった。
「美味しいアル。見た目はラーメンなのに、ちゃんとケーキの味がするアルヨ」
目を丸くして言う華菜子に、両親も笑ってうなずき、ケーキをほおばる。
そんな両親を眺めながらケーキを口にして、華菜子は思った。
(この両親の下に生まれてよかった。……寝子島に生まれて、よかったアルよ)
と。
ラーメンにしか見えないケーキを囲み、畑中家の誕生パーティーは和やかに続いたのだった――。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月24日
参加申し込みの期限
2016年07月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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