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【7】乙女心は複雑で……でも食べ物に罪はない?
一月十七日。
大田原 いいな
は、変装メイド喫茶『bonheur』でのバイトを終えて、更衣室へとやって来たところだった。
(本日のばいと、意外と早く終わったのう。あとは着替えて、家に帰るだけなのじゃ)
胸に呟き、ロッカーのドアを開けた――途端。
中から派手な音と共にクラッカーの中身が飛び散り、巨大な赤いバラの花束が突き出された。
その信じられない光景に、いいなは一瞬固まったあと、とっさにロッカーのドアを閉めた。
「……い、今のはなんじゃ……じゃない、なんなのよもう!」
半ば呆然と叫んだ彼女の姿は、外見年齢二十歳ほどの大人の女性へと変わっていた。
そう、彼女は心拍数が百を超えると、ろっこん『TRANSMUTE』が発動し、こんなふうに変身してしまうのだ。
と、内側から再びロッカーのドアが開いて、中からバラの花束……基、それを手にしたタキシード姿の少年が飛び出して来た。
いいなの友人で、同じ寝子高一年の
八十八旗 信彦
だ。
「いーなっち、急にドア閉めるとか、ひどいじゃん!」
「どっちがひどいのよ。おかげで驚いて、またろっこん発動しちゃったじゃないの!」
思わず喚いてから、いいなは信彦に営業スマイルを向ける。
「ところでボケ彦……じゃない、若様。なぜ、あなたがここにいらっしゃるのでしょうか?」
「決まってるだろ。今日はいーなっちの誕生日と聞いて、全力でお祝いしようとこうして待ち受けていたんだ」
花束を抱えたまま、胸を張って信彦は答えた。
「たしかに今日はそうだけど! それは、いいなちゃんの誕生日であって、わたしじゃありません!」
そんな信彦の耳を引っ張り、すっとぼけていいなは返す。
「いたたた……! いーなっち、痛い。手を離してくれないか」
抗議する信彦にはかまわず、彼女はそのまま彼を入口へと引っ張って行った。
「はい、退散退散。そもそもここは更衣室です。明らかに若様は変態ですから、犯罪者ですから、出てって下さい」
言って、彼を更衣室のドアから無理矢理外へと押し出す。
ドアを閉め、小さく溜息をつくと、スマホを取り出した。
「ああもう。今から仇敵さんにいつものメールしようと思ってたのに、出鼻くじ……わああっ!!」
ブツブツ言いながら、メール画面を開いた途端、閉めたはずの更衣室のドアからにゅっと信彦の首が突き出て、思わず彼女は声を上げてしまう。
その拍子に、メールは空のまま送信されてしまった。
「ああ~っ!!」
それに気づいて、彼女が絶望的な声を上げる。
信彦はがっくりと肩を落とす彼女の前に立ち、チッチッチと顔の前で人差し指を振ってみせると言った。
「いやいや、心配しなくても、ここに入る許可はお店の人からちゃんともらってるから」
「……なんですって?」
凶悪な顔つきで頭を上げ、問い返すいいな。
信彦は、さわやかな笑顔で答える。
「お店の人たち、俺がいーなっちの友達で、サプライズで驚かせたいんだって言ったら、ここまで案内してくれて、ロッカーのカギも開けてくれたんだ。いい人たちだよな」
「う……」
まさか、店のスタッフを味方につけるとは……と、いいなは再び暗い顔で肩を落とした。
その彼女に、信彦はバラの花束と共に、きれいにラッピングされリボンのかかった箱を差し出した。
「お誕生日おめでとう。これは、俺からのプレゼントだ」
「プレゼントって……」
差し出されたものをまじまじと見やって、いいなは顔をしかめる。
信彦に、恋人とガールフレンドがいることを、いいなは知っていた。そんな相手から、誕生日のプレゼントをもらうのは、ひどく複雑な心境だった。
(赤いバラの花束なんて、恋人とかに渡すものなんじゃないの?)
そう考えると、受け取っていいものかどうか、悩まずにはいられない。
だが、箱の方は。
(あっちは、なんだろう?)
考えてみたが、中身が想像できない。ただ、友人へのプレゼントと考えるならば、食べ物の確率が高い気もする。ましてや、自分が腹ペコ魔人と知っている信彦ならば、なおさら。
(バラはともかく、食べ物に罪はない……か)
ようやくそう思い決め。
「んもう、恋人でもガールフレンドでもない女の子に、バラの花束とかプレゼントとか、やめてよね。でもまあ、食べ物には罪はないんだから、もらっといてあげる」
一応文句を言いつつも、いいなは彼の手から箱を受け取った。
「食べ物? 違うけど、まあいいや。そう言わないで、これもどうぞ」
軽く目を見張りつつ、信彦は箱の上にバラの花束を置く。
「え? ちょっと……」
そっちは返そうと思ったものの、両手はふさがってしまっている。しかたなく吐息をついて、いいなは信彦を見据えた。
「ともかく、更衣室から出てって下さい」
言って、花束の乗った箱で信彦をぐいぐいと外へと押し出し、ついでにドアを閉めてようやくホッとする。
「ああもう、なんで誕生日だってのにこんな苦労をしなきゃなんないのよー!」
思わずわめいた時、スマホにメールの着信があった。
傍のテーブルに箱と花束を置いて、スマホを見る。
「……なんだ、仇敵さんからのメールか」
差出人の名前に呟いて、メールを開けば、そこに本文はなく写真が一枚添付されているだけだった。
そして、その写真はといえば。カエル型のケーキを写したものだ。
「あはは、可愛い♪」
思わず笑ってしまってから、いいなはふと、信彦がくれた箱の中身が気になりだした。
スマホをしまって、箱を開ける。
と、中から出て来たのは、イブニングドレスだった。
「ドレス? ……ってなんで? 食べ物じゃないの?」
混乱する彼女の前に、ドアが開いてみたび信彦が現れた。
「実は、フォーマルなドレスコードがあるような、お高いお店を予約してあるんだ」
「は?」
一瞬、目が点になったいいなは、まじまじと箱の中のドレスを見やった。
「まさか……わたしにこれを着て、一緒にその店で食事しろとか言うわけ?」
「ピンポーン! 大正解! 具体的にはそのお店っていうのは、星ヶ丘のステッラ・デッラ・コリーナ内のレストランだ。そしてそのドレスは、今のいーなっちにぴったりのサイズだから、安心して着てほしいな」
尋ねるいいなに、信彦は言って、「なぜ今のいーなっちのスリーサイズを把握しているのかは、ナイショだよ」と付け加える。
「……この……ボケ彦がぁーっ!」
ぷるぷると拳と肩を震わせて聞いていたいいなだったが、とうとう堪忍袋の尾が切れた。
叫ぶなり、彼の顎に見事なアッパーカットをくらわせる。
「ぐはっ!」
信彦は、ぶっ飛ばされて宙を舞う。
だが、これぐらいで懲りる彼ではなかった。
肩を大きく喘がせているいいなの目の前で、彼は某ボクシングマンガの主人公よろしく、ゆらりと立ち上がる。
「いーなっち、さっき食べ物に罪はないっていったよな? 予約したレストランの料理、俺たちが行かなきゃムダになるんだよ。もったいないと思わないかい?」
「くっ……」
痛いところを突かれて、いいなは思わず言葉に詰まった。
ややあって、小さく吐息をつくと言った。
「わかったわよ。……でも、つきあうのはこの姿でいられる間だけよ。たぶん、家でもお祝いの準備をして待っててくれてると思うし」
「オッケー、それでいいよ。……じゃ、外で待ってるから、そのドレスに着替えて」
にっこり笑ってうなずくと、信彦は踵を返して更衣室を出て行く。
それを見送り、いいなは溜息をつくと、箱の中のドレスを手に取ったのだった。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月24日
参加申し込みの期限
2016年07月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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