this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
1月の★ハッピーバースデー
<< もどる
1
…
10
11
12
13
14
…
18
つぎへ >>
【12】ケーキを作ろう!
一月二十三日は、たまたま休日だった。
「おじゃまします」
その日の朝、
来島 アカリ
の家にやって来たのは
楠木 ゆきの
と
東条 あんず
だった。
アカリは高校生、ゆきのとあんずは小学生だが、親同士が友人でアカリは二人が生まれた時から知っている関係だ。
「なんだ? 二人とも」
アカリは二人を、怪訝な顔で出迎える。今日は特別何も約束はしていなかったはずだ。
「アカリ、あっち行ってて」
さっさと中に入り、キッチンへと向かいながら邪険に言ったのは、ゆきのだった。
「あっちって……」
「いいからあっち行ってて。……邪魔」
ムッと眉をひそめて後を追うアカリを、ゆきのは再び邪険に押し戻す。
「アカリ、こっちこないでね! 来たらうちとゆきの、すっごく怒っちゃうからな!」
あんずからもそう念を押され、アカリはしかたなく「わかったよ」とうなずき、とりあえず退散した。
それを見送り、ゆきのとあんずはキッチンへと入った。
ドアを閉め、二人は顔を見合わせる。
この日は、アカリの誕生日なのだ。そこで二人は、一緒にケーキを作ってお祝いしようと、ここにやって来たのである。
「とりあえず、アカリは追い出したね。……材料、あんずは何、持って来た?」
小さく吐息をついて言うと、ゆきのは手にしていたビニール袋をキッチンのテーブルに置いた。
「ゆきのは、タコ……持ってきた……」
言って、袋からケーキの材料と共に取り出したのは、パックに入ったタコだった。
普通のケーキではきっと、アカリは喜んでくれないだろうと、ゆきのは思った。
では、どうすれば普通じゃない美味しいケーキが作れるだろうと考えた結果、とりあえず美味しいものを入れたら美味しいケーキができるだろうと結論付けたのだ。
「ケーキにタコを入れたら、タコ焼きみたいに、なるかも……? 新感覚スイーツ……」
「タコ焼きケーキ、美味しそう! ケーキもタコ焼きも美味しいから、きっと美味しいよね!」
ゆきのの言葉に、目を輝かせて言うとあんずは、自分が持って来たものも袋から出して披露する。
「うちは、エビいっぱい持って来たよ! あと、チョコレートとコーラ!」
「エビも、チョコレートも、コーラも美味しいから……こっちもきっと、美味しいかも……?」
言って、ゆきのはテーブルの上に並べられたものを見下ろした。表情には出ていないが、内心は「こっちも美味しそう!」などと思っている。
「うまく行ったら……アカリ……喜んでくれるかな……?」
「きっと大丈夫だよ! アカリの喜ぶ顔見るの、すごく楽しみ~!」
首をかしげるゆきのに、あんずが叫んだ。そして、さっそくケーキ作りを始めようと、キッチンの棚からボウルやハンドミキサーなど、必要な道具を取り出し始める。
そんな二人の様子を、ちらちらと覗きに来ては、「邪魔」「来ないで」と追い返されているアカリ。
(たぶん、俺の誕生日を祝ってくれるつもり……なんだよな……)
とは思うものの、いささか不安ではあった。
と、何度目かに覗きに来て、彼は何やら生臭い匂いがすることに気がついた。
見れば二人は、メレンゲ状の卵白に黄身を混ぜ、更にふるった小麦粉を混ぜようとしている。なのに、その傍には小さく切ったタコとエビが置かれているのだ。
「ちょっと待て、お前ら! 今混ぜてるのって、ケーキの生地だよな? まさか、そのタコとエビをその生地に入れるつもりじゃないだろうな?!」
ぎょっとして、思わずキッチンに駆け込むと、アカリはまくしたてた。
「なんで見ちゃったんだよー!」
今まさに、タコとエビの入った容器を持ち上げようとしていたあんずが、その姿に怒り出す。
「あっち行っててって、言ったのに……」
ゆきのも、怒りを含んだ目でこちらを見据えて来た。
「あー、あんま怒んなって」
二人をなだめつつ、「俺だって死にたくねーし」と思わず小声で呟くアカリ。小さく咳払いすると、言った。
「誕生日を祝ってくれようとしてるのは、わかったからさ。せっかくだし、一緒に作ろうぜ。その方が思い出も残るし、きっと美味しくなるから……さ?」
言われて、ゆきのとあんずは顔を見合わせる。
「せっかく、ゆきのと二人でさぷらいず、しようと思ってたのに」
小さく頬をふくらませて言ったのは、あんずの方だった。
「でも、見られちゃったらしようがないね」
「うん。……一緒に、作る……」
尋ねるようにふり返るあんずに、ゆきのもうなずく。
「よし、じゃあ作るか」
アカリがホッとして言うと、仲間に加わった。
アカリが参加して、ケーキはごくまっとうな、スポンジを生クリームとあんずが持って来たチョコレートで飾られた、プレーンなものが完成した。
タコとエビは、タコ焼きの具として使い、コーラは普通に飲み物としてそれぞれのグラスに注がれた。
こうして、キッチンのテーブルの上にはちょっとしたパーティーといった感じの料理が並ぶことになった。
三人でテーブルを囲むと、ケーキには十六本のロウソクが灯され、ゆきのとあんずがバースデーソングを歌った。
それを聞きながら、アカリはロウソクを吹き消す。
「誕生日、おめでとう。……これ、プレゼント」
ゆきのが言って、ピンクのリボンで飾られた水色の紙袋を差し出せば、あんずも動物柄の包装紙で包まれた小さな箱を差し出した。
「うちも、プレゼント持って来たよ! 誕生日、おめでとう!」
「ありがとう、ゆきの、あんず」
アカリは、礼を言って両方を受け取る。
そのあと彼らは、ケーキを切り分けて食べ始めた。
「ん、美味しい!」
「……たしかに、美味しい」
ケーキを口にして目を見張るあんずとゆきのに、アカリは笑う。
「だろ? 三人で、普通に作った方が、断然美味しいって」
そのあと彼らは、タコとエビの入ったタコ焼きも口にした。
むろんこちらも、美味しくて――改めて、別々にしてよかったと思うアカリだった。
やがて、美味しくケーキとタコ焼きを食べて、ゆきのとあんずが帰ったあと。
アカリは自分の部屋で、二人からのプレゼントを開けてみた。
ゆきのからのは、ハートの飾りがついたヘアピンだった。
(またずいぶん可愛いデザインだな……)
それを眺めて、アカリは胸に呟く。
(ま、たまには付けてやるか……?)
続いて開けた、あんずからのプレゼントは食玩の犬の人形だった。
(これ、絶対お菓子について来たやつかなんかだろ……)
見るなり、アカリは思う。
実際それは、軽くて安っぽい、小学生がスーパーで買えるようなものだった。
だが、犬の顔はどことなくとぼけていて、愛嬌があるようにも見える。
(ま、いっか。あんずが、頑張って選んでくれたんだろうし……)
ここにでも飾っておくか……と彼は、机の棚の上にそれを置く。
そして、二つのプレゼントを改めて眺めながら、「悪くない誕生日だったな……」などと思うのだった。
<< もどる
1
…
10
11
12
13
14
…
18
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
1月の★ハッピーバースデー
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月24日
参加申し込みの期限
2016年07月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!