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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
激走！ 寝子島横断三人四脚駅伝！（第一区間）
◆号砲一発！
中沢 リッカルド町長が身構えた。
「オンユアマーク！ ゴーッ！」
パァン、とスタートの号砲の音が鳴り響くと、寝子島神社の鳥居から参道商店街へ一斉に三人四脚のチームが掛け声とともに動き出す。
今回の参加チームは12組。いずれも寝子島在住者、もしくは寝子島で仕事や就学している者ばかりだ。
その中で我らが寝子高の松竹梅３チームはというと？
「おしっ、いい感じ！ イッチニ、サンシッ！」
志波の顔に笑顔が溢れる。
「イッチ、サンシッ！ この調子で行くぜ！」
音頭を取る桐野も声を張り上げる。
なかなか快調のようだ。
「早速だが、肉屋「しののゐ」が見えてきた。そこのコロッケを食べよう」
高梨のナビで的確に歩を進める松チーム。
やはり親友トリオの連携は侮れない。
現在、トップ集団内で健闘中。
竹チームも順調な滑り出しを見せている。
走行速度は松ほどではないが、三者が互いの弱点を埋め合う絶妙なパワーバランスを生んでいるのだ。
（必ず２品目を食べるというルール、うまく使えば体力を回復しながらゴールを目指せる！）
御剣のこの判断は非常に合理的である。今回の参加者で、一番この旧市街区間の特色を把握しているといっても過言ではないだろう。
つまり、持久力よりも１つでもミスを潰していくバランスと協調性、ある程度の走力を維持し、３名で足りない部分を補い合う。
これがこの区間の鍵なのだ。
更に、御剣は小柄な桜庭と八雲の歩幅に合わせて「１・２！ １・２！」と掛け声を掛ける協調性を発揮。
その分、御剣は紐の結びには無頓着だったが、桜庭と八雲のフォローもあってか、確実にトップ集団の一歩手前を走行中。
「御剣くん、お店は何処へ行くのですか？」
「まずは肉屋「しののゐ」のコロッケだ。この参道商店街内にあるしな」
「わーい、コロッケ！ あれ美味しいんだよねー！」
思わず桜庭の顔が綻ぶ。
かくして、竹チームもコロッケ狙いとなった。
で、問題の梅チームだが……。
「スタートダッシュじゃあ！」
鬼河内、“１人で”爆走中。
それを奈良橋とシダが追い掛けていた。
このチーム、他と比べて若干紐の結びが緩いようだ。
また協調性も他チームより低いせいか、鬼河内の暴走を止められなかった！
「鬼河内先輩、ルール把握してなかったみたいだな！」
奈良橋は苦笑しつつシダと併走中。
そもそも大会の趣旨を勘違いしていた鬼河内が、正式なルールを把握しているとは思えない。
三人四脚駅伝というのも、実際理解出来ているかどうかすら怪しい。
シダは仏頂面のまま奈良橋に言った。
「ヴァン（うん）、でもホンサオダウ（問題ない）。シダ止める！」
そう言うと一気に加速するシダ！
「巌、止まる！ シダ！ ダダッ！ ダダダダダダダッ！！」
ベトナム格闘技ボビナムの強烈な連続蹴りが巌の背後を強襲！
「ぶべらっ！？ ひぎゃんっ、あぎゃー！？」
背負っていたゴムボートの弾力でぼよんぼよんと弾みながら石畳に叩きつけられる鬼河内。
ようやく動きが止まった。
「巌、このレース、三人四脚。１人で走る、ルール違反。ボータイ（駄目）！」
シダの注意に気まずそうに顔をしかめる鬼河内。
「この種の競技は、瞬発力よりもみんなが息を合わせて、同調することが大事だと思っている」
奈良橋は鬼河内へ言い聞かせるように話し始めた。
「先輩、文句は競技が終わった後で聞くから、まずは一緒に走ろうぜ。序盤は出遅れることになるかもしれないけど、次の区間にバトンを繋げるのが一番大事だと思うし、しっかり走りきることを目指そう」
「わ、わいが、わいが間違ってたけんのう……」
後輩２人に諭され、反省の色を見せる鬼河内。
「三人四脚、やったるんじゃあ！ 合法的に喰い逃げをするためにも！」
鬼河内の言葉に、どうしても不安を隠せない奈良橋とシダ。
「三人四脚って、シダがサオラになって、２人を背負って走れば 絶対一番」
シダのろっこん『ベトナムユニコーン』は、ウシ目（偶蹄目）ウシ科サオラ属に分類される偶蹄類であるサオラに変身できる能力である。
ちなみに、絶滅危惧が叫ばれている動物でもある。
「シダ、ろっこんは今は使えないと思うぜ」
奈良橋が釘を刺した。
「ろっこんは人前では使いにくいものだし、持ち前の体力を活かして頑張るしかないだろう」
「ズルか、やっぱり。ま、博美は余裕だけど、巌まで背負うのは、流石のシダも無理かな」
そこへ大会スタッフが駆け寄ってくる。
「あのさ、君たちルール違反。スタート地点からやり直しだからね？」
「「――！？」」
梅チーム、ぶっちぎりの最下位スタート……！！
中沢 リッカルド町長が身構えた。
「オンユアマーク！ ゴーッ！」
パァン、とスタートの号砲の音が鳴り響くと、寝子島神社の鳥居から参道商店街へ一斉に三人四脚のチームが掛け声とともに動き出す。
今回の参加チームは12組。いずれも寝子島在住者、もしくは寝子島で仕事や就学している者ばかりだ。
その中で我らが寝子高の松竹梅３チームはというと？
「おしっ、いい感じ！ イッチニ、サンシッ！」
志波の顔に笑顔が溢れる。
「イッチ、サンシッ！ この調子で行くぜ！」
音頭を取る桐野も声を張り上げる。
なかなか快調のようだ。
「早速だが、肉屋「しののゐ」が見えてきた。そこのコロッケを食べよう」
高梨のナビで的確に歩を進める松チーム。
やはり親友トリオの連携は侮れない。
現在、トップ集団内で健闘中。
竹チームも順調な滑り出しを見せている。
走行速度は松ほどではないが、三者が互いの弱点を埋め合う絶妙なパワーバランスを生んでいるのだ。
（必ず２品目を食べるというルール、うまく使えば体力を回復しながらゴールを目指せる！）
御剣のこの判断は非常に合理的である。今回の参加者で、一番この旧市街区間の特色を把握しているといっても過言ではないだろう。
つまり、持久力よりも１つでもミスを潰していくバランスと協調性、ある程度の走力を維持し、３名で足りない部分を補い合う。
これがこの区間の鍵なのだ。
更に、御剣は小柄な桜庭と八雲の歩幅に合わせて「１・２！ １・２！」と掛け声を掛ける協調性を発揮。
その分、御剣は紐の結びには無頓着だったが、桜庭と八雲のフォローもあってか、確実にトップ集団の一歩手前を走行中。
「御剣くん、お店は何処へ行くのですか？」
「まずは肉屋「しののゐ」のコロッケだ。この参道商店街内にあるしな」
「わーい、コロッケ！ あれ美味しいんだよねー！」
思わず桜庭の顔が綻ぶ。
かくして、竹チームもコロッケ狙いとなった。
で、問題の梅チームだが……。
「スタートダッシュじゃあ！」
鬼河内、“１人で”爆走中。
それを奈良橋とシダが追い掛けていた。
このチーム、他と比べて若干紐の結びが緩いようだ。
また協調性も他チームより低いせいか、鬼河内の暴走を止められなかった！
「鬼河内先輩、ルール把握してなかったみたいだな！」
奈良橋は苦笑しつつシダと併走中。
そもそも大会の趣旨を勘違いしていた鬼河内が、正式なルールを把握しているとは思えない。
三人四脚駅伝というのも、実際理解出来ているかどうかすら怪しい。
シダは仏頂面のまま奈良橋に言った。
「ヴァン（うん）、でもホンサオダウ（問題ない）。シダ止める！」
そう言うと一気に加速するシダ！
「巌、止まる！ シダ！ ダダッ！ ダダダダダダダッ！！」
ベトナム格闘技ボビナムの強烈な連続蹴りが巌の背後を強襲！
「ぶべらっ！？ ひぎゃんっ、あぎゃー！？」
背負っていたゴムボートの弾力でぼよんぼよんと弾みながら石畳に叩きつけられる鬼河内。
ようやく動きが止まった。
「巌、このレース、三人四脚。１人で走る、ルール違反。ボータイ（駄目）！」
シダの注意に気まずそうに顔をしかめる鬼河内。
「この種の競技は、瞬発力よりもみんなが息を合わせて、同調することが大事だと思っている」
奈良橋は鬼河内へ言い聞かせるように話し始めた。
「先輩、文句は競技が終わった後で聞くから、まずは一緒に走ろうぜ。序盤は出遅れることになるかもしれないけど、次の区間にバトンを繋げるのが一番大事だと思うし、しっかり走りきることを目指そう」
「わ、わいが、わいが間違ってたけんのう……」
後輩２人に諭され、反省の色を見せる鬼河内。
「三人四脚、やったるんじゃあ！ 合法的に喰い逃げをするためにも！」
鬼河内の言葉に、どうしても不安を隠せない奈良橋とシダ。
「三人四脚って、シダがサオラになって、２人を背負って走れば 絶対一番」
シダのろっこん『ベトナムユニコーン』は、ウシ目（偶蹄目）ウシ科サオラ属に分類される偶蹄類であるサオラに変身できる能力である。
ちなみに、絶滅危惧が叫ばれている動物でもある。
「シダ、ろっこんは今は使えないと思うぜ」
奈良橋が釘を刺した。
「ろっこんは人前では使いにくいものだし、持ち前の体力を活かして頑張るしかないだろう」
「ズルか、やっぱり。ま、博美は余裕だけど、巌まで背負うのは、流石のシダも無理かな」
そこへ大会スタッフが駆け寄ってくる。
「あのさ、君たちルール違反。スタート地点からやり直しだからね？」
「「――！？」」
梅チーム、ぶっちぎりの最下位スタート……！！
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2013年05月01日
- 参加申し込みの期限
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- 2013年05月08日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2013年05月08日 11時00分
