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夜の美術館でおいかけっこしましょ!
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無気力な印象を吹き飛ばさんばかりの気合の入れようで、
伊賀 解理
は館内を行く。
「誰の仕業だか知らないが、美術館を徹底的に調べ尽くしてとっちめてやる!」
絶対許さん! と解理が猛っているのは、先刻遭遇した警備員の姿に由来する。
ビームを撃つことができる自身のろっこんで、解理は警備員の腹に風穴を開けたのだが、
「くそっ、ふざけた真似を……跡形もなく吹き飛ばしてやりたかった!」
という具合で、解理の怒りは収まるところを知らないのだった。と、その時。
ぱたぱたと、床を鳴らして駆ける足音が耳に届いた。
乱れた足音は、こちらへと着実に近づいてくる。
僅か身構えながら、解理は薄闇に目を凝らし――そしてすぐに、その双眸を見開くことになった。
「あれは……北風先輩! あの人も迷い込んでたのか!」
時折足をもつれさせながら、真っ直ぐに走ってくるのは
北風 貴子
だ。
必死の様子の貴子は、解理に気づくや、ひっ、と短く悲鳴を上げた。
その足が止まる。眼鏡の向こう、怯えた眼差しが解理を捉える。
「……北風先輩?」
「伊賀さん……嫌、来ないで、こんな夢、もう……」
半ば錯乱状態にある貴子の様子に、解理は何となくの事情を察した。
(いいんちょもきっと、彼女にとっての警備員に会ったんだ)
警備員に対抗する術を持たない貴子は、ここまで逃げ続けてきたのだろう。
解理は、可能な限り穏やかな声で貴子へと語り掛けた。
「先輩、落ち着いてください。僕は先輩の味方です。ほら、武器も持ってない」
「……伊賀さんは、私の味方、なの?」
「そうです。その証拠に……先輩を襲うモノは、僕が全部倒します!」
言って、解理は貴子を庇うようにして彼女の前に立ち塞がる。
貴子を追っているモノを、己が言葉通りにやっつけるつもりで。
間もなくして闇の中に姿を浮かび上がらせたのは、
南波 太陽
の姿を取った警備員だった。
「あっ、ナンパ野郎!」
思わず声に出してそう呼んでしまったが、警備員はその言葉にぴくりとも反応しない。
ただ、目の前の相手を屠ろうと、虚ろな目をして日本刀をぎらつかせるのみだ。
「貴子お姉ぇ、あそぼ、あそぼ、あそぼ……」
歪な呼び掛けに、解理の背に庇われた貴子が声にならない悲鳴を漏らす。
(明らかに様子が変だし、それにあの警備員服……間違いなく偽者!)
ならば、解理に躊躇をする理由は微塵もない!
「先輩、目を瞑っていてくださいね」
言って、頭の内に大切な人の姿を思い浮かべる。
「容赦はせん! 消え去れぇ!!」
ビームが、警備員の腹を貫いた。
穴の開いた腹部から覗くのは、どろどろとした黒。
漆黒をびちゃりと床に滴らせながら、太陽の姿を取った『何か』は崩れ落ちた。
「……伊賀さん?」
「終わりましたよ、先輩。もう大丈夫です」
貴子の震える手を、解理は自分の手のひらでそっと包み込む。
触れる温度に安堵したのか、貴子の瞳からぽろと涙が零れた。
その姿に、解理は決意を一つ口元を引き締める。
(先輩はもれいびじゃないから放っておいたら危険だ。僕が守らないと……)
空いている方の手で目元を拭う貴子へと、解理は優しく声を掛けた。
「先輩、僕と一緒に行きましょう」
こくり、貴子が頷くのに、解理はほっと息を吐いた……のだが。
「ねえ……太陽は、どうなったの?」
「あれはチャラ……じゃなくて、南波先輩じゃありません。偽者です、偽者」
「そう、そうなのね……でも、伊賀さん、一体どうやって?」
貴子らしい冷静な問いに、解理はその表情を引き攣らせた。
ぐるぐると頭を働かせて、曰く。
「えっと……そう、これは夢なので! 夢補正です!」
解理の力強い言葉に、貴子は半ば気圧されたように頷いた。
気づいた時には、
夜海霧 楓
は美術館の玄関ホールらしき場所に立っていた。
手の中には、ぬいぐるみが一つだけ。
外界へ続くと思しき重厚な扉のうんともすんとも開く様子がないのを確かめて、
「閉じ込められた、ってことか? ったく、厄介だな……」
言葉通り心底厄介げにそう呟くや、楓は脱出のキーを探して館内へと足を進める。
そして、楓はそこで――『彼女』に、出会った。
対峙するは、警備員の衣装がその外見とちぐはぐな印象を与える5、6歳ほどの少女。
褐色の肌の少女は、手に、四角い包みを大事そうに抱えている。
(アレは、俺が渡したものだ……)
本来なら楓に渡されるはずだった、爆弾入りのクリスマスプレゼント。
(俺の知っているものと同じなら、開けた人間が跡形もなくなるだけの威力はあるぜ。残念ながらな)
あの時は、その中身を知らなかった。
けれど、『あの結果』を引き起こしたのは自分だと、それを否定するつもりはない。
だから、楓は少女とただただ真っ直ぐに向き合った。
爆弾を抱えた少女が、ふらり、楓の方へと歩みを進める。
それを投げつけてくるような気配がないところを見て、
(彼女の姿で自爆特攻か……随分と悪趣味な話だ)
と、近づき過ぎず、また、注意が自分から逸れぬよう離れ過ぎないことを思い決める楓。
思考を巡らせて、楓は、一定の距離を保ちながら彼女を出口まで誘導することにした。
(恐らく、彼女はここを脱出する為のキーだ)
例えば思いつく脱出の条件は、『彼女を排除する』こと。
(十中八九、あいつを倒さなけりゃ俺はここから脱出できない。『俺は』な)
ならば、彼女を先に美術館の外へ出してしまえば、それは『排除』となるのではないか?
確証はない。楓に開けられなかったあの扉を、彼女なら開けられるという保証がないのだ。
けれど、楓は目の前の可能性に賭けることを決めた。
(何かを得れば何かを失う。俺が生きてるのは、彼女が代わりになったからだ)
だけど、だからこそ。
(二度も死なせてたまるかよ!)
想いが、楓を突き動かす。努めて冷静に、楓は作戦を決行した。
注意を充分に引きつつも懐に入り込まれないようにするのに、相手の動きが鈍いのは都合がいい。
「……ギリギリまで手を出さないでくれよ」
失敗すれば、2人揃って木っ端微塵なのだ。
それにしたって『排除』の条件には適うかもしれないが、
(その時は、俺はどうなるんだろうな)
普通に死んでお終いか? というところまで考えて、詮無い思案だと楓は頭を振った。
(死なせねえし、死なねえ。そう思ってないと動けねえだろ)
玄関ホールに近づくと、楓は辺りに他の人間がいないことを検めて足を速める。
そうして、扉の近くの、彼女から死角になる位置に身を潜めた。
(チャンスは一瞬。鍵は、恐らくこいつだ)
楓が持っていても、不自然ではないが不釣り合いな、愛らしいぬいぐるみ。
一気に近づける場所まで彼女が歩みを進めるや、楓はそれを、彼女を追い越すように放り投げた。
少女の意識が、ぬいぐるみへと引き付けられる。
その隙を、楓の目は見逃さなかった。
彼女に肉薄する。手の中の爆弾を奪い取る。
それを背後に投げ捨てて、楓は彼女を抱え、扉へと体当たりを食らわせた。しかし。
(開か、ない……っ)
咄嗟に、楓は少女を庇うように抱き締める。
直後、耳に届いたのは、轟音。
そして――楓の意識は、そこで途絶えた。
後には、何も残らない。楓も、それから、少女の姿を取った警備員も。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月19日
参加申し込みの期限
2016年05月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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