this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
夜の美術館でおいかけっこしましょ!
<< もどる
1
2
3
4
5
…
6
つぎへ >>
腕を抓れば、鈍い痛みが皮膚を走った。
我ながら古典的な確認方法だと仄か苦笑するのは
八神 修
。
「だがお陰で……『これ』が夢ではないことはわかったな」
気がつけば、見知らぬ美術館に立っていた修である。
しかも、辺りを注意深く観察してみれば、
(……壁に飾られた絵は、どれも格別悪趣味だときてる)
という具合なので、修は壁の陰に隠れながら、音を立てずに移動することを決めたのだった。
このままじっとしているつもりは、元よりない。
(とにかく、状況を把握しないと突破口も……ん?)
かつん、かつん、と足音のようなものを耳に留めて、修は壁にぴたりと背を寄せた。
遠く音が響く方を、そっと覗く。
そこに、
サンマさん
の顔をした警備員姿の『何か』を見留めて、修は目を見開いた。
(顔だけがサンマさん……不気味だ)
しかも、その手には物騒極まりなくも日本刀がギラギラと光っている。
修は、ごく静かに息を一つ吐いた。
(気を引き締めねば……な)
口元を引き結んで、警備員が去ったのを確認する。
そうして修は――目前に、その絵を見つけた。
「何だ……これは……」
自分に瓜二つの男が、床に血をだくだくと流して物言わぬ骸と化している。
今さっき見かけた異形の警備員が、日本刀を赤に濡らしてそれを見つめていた。
頬に冷たい物を伝わせながらも、修は思考する。
少なくとも、この辺りには窓を始めとする外界に繋がる物は何もない。
(玄関くらいはあるかもしれないが、閉じ込められていると考えるのが妥当だろうか)
ならば、解放の条件は何になるだろう。
(例えば……この絵の状況を覆すこと、とか)
もしも推測が正しければ、自分は、あの異形の警備員に立ち向かうべきなのでは?
もう一度、警備員が去っていった方に視線を遣る。
その際、ふと、展示されている薄気味の悪い彫像が目に留まった。
すぐさま、その彫像へと歩み寄る。
精神を集中する、息を止める、彫像にそっと触れる。
音を立てて瓦解した彫像の欠片のうち最も大きい物を手に取り、修は急ぎその場を離れた。
近くの壁の陰に、息を詰めて身を潜める。
「作品にはお手を触れないでください、触れないでください、触れないでください……」
物音に気づいてか、警備員がゆらゆらとこちらへと戻ってきた。
色の乗らない、狂ったような声が辺りに響く。
そして、警備員が自分に背を向けたのを確認した瞬間、
「っ、食らえ!」
物陰からとび出すや、修は彫像のなれの果てたる無骨な塊で、警備員を殴り付けた。
不意を突かれて、警備員が倒れ込む。日本刀が床を滑る。
修は、立ち上がろうともがく警備員の頭に、もう一度手にした鈍器を叩きつけた。
「さくひ、さく、触れ、くださ……」
やがて、警備員は電池が切れた玩具のように完全に沈黙し、辺りに静寂が満ちる。
武器にした彫像の欠片には、赤い血ではなくどす黒い絵の具のような物が付着していた。
大きく息を吐く、気を静める。
再びろっこんを発動させて、修は念の為に近くに転がっている日本刀を分解した。
その時、遠く遠くから耳に届いたのは、声。
「……俺の他にも、誰かいるのか?」
黒を滴らせる塊を携えて、修は声のした方へと足を向けた。
1枚の絵画の前で、
鎌八 まもる
は顎に手を宛がっていた。
「なんだこりゃ。悪趣味な絵だな……」
まもるが見つけたのは、月毛の馬が蜘蛛を踏み潰しているという奇妙な絵。
仄暗い美術館の中で、その絵は震えが来るほどの薄気味悪さを醸し出している。
「蜘蛛はオレが変身したときに似てるし、馬は馬でアンバーそっくりだ……」
ぞっとしないな、という呟きは、闇の中に吸い込まれて溶け消えた。と、その時。
「……なんだか騒がしいな、美術館じゃないのか?」
どこか遠くの方で、何かが壊れるような音がした。
場所にそぐわぬ音に視線を絵から外して辺りを見回せば、
「おっと、ポニテちゃんす♪」
まもるの愛して止まないポニーテールが揺れるのが目に入る。
こちらに背を見せたポニーテールの警備員は、どうやら音の方を目指しているようだった。
(やっぱり騒ぎか? 助けがいるなら、ライ麦畑のキャッチャにおまかせだ!)
という次第で、まもるは意気揚々と警備員に近寄って、その背中に声を掛ける。
「へい、警備員さんなにかあったのかい?」
ぴたりと歩みを止めて、まもるの方を振り返る警備員。
瞬間、まもるはふっと息を飲んだ。
「アンバー?」
振り向いた警備員は、まもるがよく知る月毛の馬――アンバーのお面を付けていた。
思わず漏らした声に彼女は応えず、代わりに蹄鉄付きのブーツで強烈な蹴りをかます。
すんでのところでその一撃を避けて、
「おっと、警備員らしからぬイカしたブーツだね」
なんて、まもるは軽口じみたことを言った。
無言のままで、警備員は次々と蹴りを繰り出してくる。
それを避け続けながら、目の前の彼女へと声を掛け続けるまもる。
「アンバー、今日も君には何度も振り落とされたね」
声を紡ぎながら、まもるはバイト先である牧場での出来事を思い出す。
「君のおかげでいつも傷だらけだよ」
思わず苦笑が零れる。お面の警備員は返事の代わりに、馬の嘶きのような声を漏らした。
「ヒヒーンじゃなくて話せないのか?」
答えはない。頬を掠めた蹴りが、鈍い痛みをまもるに運んだ。
「そりゃオレは、乗馬技術や君の世話もへたくそかもしれない」
けど殺すことはないだろ? と嘯くや、まもるは隙を突いて警備員の背へととび掛かる。
排除すべき相手を振り払わんと警備員が暴れるが、
「オレも努力してる。何度振り落されても諦めない」
と、まもるは必死に警備員の背にしがみついた。
そして、声に真剣な色を乗せる。
「アンバー、オレは君と仲良くなりたいんだ」
中々懐いてくれない、月毛の馬の姿が頭にありありと浮かんだ。
ここで自分が折れるわけにはいかない、と改めて思う。けれど。
(和解するのは、残念ながら難しそうだな)
目の前の相手には、どうにも自分の言葉が届いていないらしい。
(さて、どうする? このままじゃジリ貧だ)
まもるが唾を飲み込んだ、その時。
「受け身を取れ!」
声がして、途端、不意にバランスを崩したように警備員が倒れた。
駆けつけた修が、彼女のブーツを『分解』したのだ。
警備員にしがみついていたまもるも、彼女と一緒になって崩れ落ちる。
丁度、まもるが警備員を下敷きにするような形になった。
「っ、いてて……」
状況を把握するよりも早くに、まもるの下から這い出ようと警備員がもがき出す。
押し負けるものかと、まもるは警備員の肩を抑えた。
「よし、そのまま抑えていてくれ。トドメを刺す」
声に、手の力は緩めぬままに顔を上げる。
修が、石の塊のような物を警備員の頭上へと振り上げていた。
「待ってくれ!」
状況を見て取って、まもるは慌てて声を上げる。
「それはしたくない! 彼女は……アンバーにそっくりなんだ」
その声に真摯な色が滲んでいるのに、修はゆっくりと手を下ろした。
「わかった。だが、どうするんだ?」
「本当なら分かり合いたかったけど……仕方ないな、これで」
ため息の代わりに掛け声を口にするや、まもるは蜘蛛の糸で警備員を拘束する。
完全に身動きの取れなくなった警備員へと、
「言い忘れてた。君の髪はいけてる」
と、まもるはウインクを決めてみせた。名残惜しさはあるものの、立ち上がる。
「ありがとうな。助かったぜ」
まもるの言葉に、修は淡い微笑を一つ返した。
そうして、すぐに表情を引き締める。
「厄介な場所だが、必ず生還しよう。協力し合ってこの世界から脱出するんだ」
「ああ、加勢するぜ。ライ麦畑……もとい美術館のキャッチャの参上だ!」
応じて、まもるはぐっと親指を立ててみせた。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
6
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
夜の美術館でおいかけっこしましょ!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月19日
参加申し込みの期限
2016年05月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!