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殺人鬼ジャックの怪談
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☆
「串田、ちょっといいかな」
遥斗が声をかけると、串田はきょとんと眼を瞬かせて不思議そうに小首を傾げた。遥斗にしても、声をかけたはいいがあとがなかなか続かない。同じ寮生だとしても思春期だからこそ男女の壁は大きい。
「なに? えっと」
「俺、同じ桜花寮なんだけど、朝、プリントを配ってたんだ。渡されたか?」
もちろん、これは話しかけるための口実だ。プリントは遥斗が今朝寮母からもらったもので、ゴミ捨てのマナーなど新しく暮らす者向けのものだ。
「ありがとー!」
「いや」
遥斗は会話を続けようと言葉を探した。
「美弥子ちゃん、いつもながら可愛いね。ああ、見ていると興奮しちゃう~」
「落ち着くためにもひーひーふーって深呼吸するといいぜ!」
可愛い美弥子相手に興奮して鼻息荒い未沙を勘三郎が必死に押さえつける。なにしてんだと遥斗は呆れ半分、どうしたものかと思案した。
もれいびではない遥斗ではジャック憑きがわからない、なにかあっても竹刀以外の対応が出来ないのでみんなで話しかけることにしたのだが。
「なんか先輩がお前の周りにうろちょろしてないか、あ、うろちょろっていうと違うか、周りにいるっていうか」
「え? うん」
あっさり笑顔で固定されて遥斗は目を瞬かせた。
「えーと、その、うーんと……もしかして上級生に告白されとか?」
「まさかー。違うよ。なんか危ないからって、あ、ほら、来た」
「え? 来た!」
思わず遥斗は片手に握る竹刀袋の竹刀をいつでも抜けるように腰に隠し、笑いかけている美弥子の視線の先を追いかけた。
その先にいたのは陽太と武道だ。
「え、あの二人って」
目の前の二人は先輩にあたるうえジャックの見えない遥斗には判断できずに困惑したまま視線で勘三郎と未沙に助けを求めた。
この中では唯一ジャックを目撃した勘三郎が口を開く前に
「可愛い美弥子ちゃんを襲うのは誰だぁ! あたしだってあんなことやこんなことをしたいのにぃ! 持ち歩いている荒縄が輝くとき! お縄につけー!」
最近のマイブームの荒縄をびしぃ! と持って、乙女のために暴走する未沙が武道と陽太に飛びかかろうとしたとき
「なにしてんだ朝野! 正気に返れ!」
ごん! 軽く頭蓋骨をかち割らんばかりの鉄拳を落として止めたのはたまたま廊下を歩いていた
御剣 刀
だ。未沙とは知り合いで、彼女の変なろっこんについても知っている。たまに暴走する癖も。
「すいません、悪いやつじゃないが変態で」
一応友人としてフォローをいれる。それがぜんぜん、まったくフォローになってないのは仕方ない。
「うう、ひどい、刀君! 私は変態だけど、変態という名の紳士で」
「紳士が荒縄で人様に迫るか」
「これには海よりも深い理由があって、とにかく縛らないと、どっち? 勘三郎さん!」
「その二人は違うんだって俺は止めようとしたぜ!」
「えっ」
「よくわからないけど、人違いみたいだな、朝野」
ジト目で刀が未沙を睨みつける。
「……て、てへぺろ」
「え、じゃあ、君らもアレを見たんだねぃ?」
陽太が尋ねるのに勘三郎は真剣な顔で頷く。
陽太と武道は昼闇も串田の周囲警戒のためお弁当を持ってわざわざやってきたのだ。
「じゃあ、せっかくだし、みんなでお話しながら食べたほうがおいしいですよ!」
串田の提案で、昼休みにいなくなった生徒の机をくっつけて、みんなで囲むことになった。
「先輩たちも見えるんですか」
遥斗は刀と武道に遠慮がちに声をかけた。
「見てはないが、噂なら知ってる。かなり胸糞悪い話だろう」
と刀。
「俺は見たよー。もれいびなら見えるってことかなー?」
「やっかいだねぃ。一般のやつには対処ができないってことだからねぃ」
「噂だと、ジャックは夕方に女の子を襲うんでしょう? だったら、これだけの人数がいれば、みんな交代で守れると思います。先輩たちはクラスも遠いし、大変でしょうし。問題は放課後だと思いますから、そのときだけは先輩たちのお力添えがあると助かります」
「ほんとー? すごく助かるー。けど、その、問題の山田君だよねー。気になるのはー」
武道は山田達也の生徒手帳を見た。
拾った串田としては昼休みに返しに行くつもりだったというが、ジャックのことがある手前、串田が迂闊に接近するのは危険だ。
「今日は一人じゃ行動は絶対にしちゃだめだよ」
と末沙が注意する。
「そうねぃ。ニャッタ君がついているっていっても、絶対に安心じゃにゃいからにゃー」
ぴょこんと串田のポケットにいた陽太が護身用に渡した粘土細工の可愛らしいニャッタ君が机の上に飛び出して、片手をあげて注意を串田に促す。
「問題の彼の様子も見たいから俺が返しに行くよ」
一足先に弁当を食べ終えた武道が手帳をひょいと持ち上げる。
「それだったら俺も一緒に行かせてください。ちゃんと顔を知っておきたいです」
遥斗が腰を浮かして、気が付いた。
「あれ、勘三郎は?」
「みんなでお弁当を食べるってあたりから用事があるって飛び出していったけど」
末沙が首を傾げる。
「じゃあ、俺と遥斗君の二人で」
「すいませんっ! え、あ、どこか行くんですか?」
ぜぇぜぇと汗をびっしょりかいた勘三郎がドアを開けた。
手帳を返すという名目で山田の元に行くことになったのは、武道、勘三郎、遥斗、それに刀だ。
「情報としては俺が一番出遅れてるしな。本人も見てみたい」
遥斗が刀に気を遣い、今のところ分かっているジャックの情報をかいつまんで話しながら移動するのに武道があることに気が付いて声をあげた。
「あー! 遥斗君の話を聞いて思いついた! もしもだけど、役立つかもしれないし、ちょっと校長室に寄ってもいいかなー?」
その名もジャックの怪談からヒントを得た――猫作戦だ。
もし本当にジャックであれば猫に殺されたと噂されている。だったら猫が苦手かもしれないと推理したのだ。幸いにも、この学校にはなぜか猫が多いうえ、校長室もいたりする。
「アニマルセラピーって名目で借りれないかなーって、もしだめなときは購買でなぜか売っている高級猫缶もあるんだよねー。なんとこれひと缶で三百円!」
校長室のドアを叩いてそっとなかを覗くと、校長の姿はない。だが、みゃあと可愛らしい声はするのに、武道はすぐに缶詰を開けた。すると匂いと音につられた子猫がちょこちょこと駆け寄ってきたのに勘三郎はいやな予感を覚えた。
子猫の可愛らしい目が、勘三郎を捕えると、いきなり襲い掛かってくる。
「やっぱりぃ! 頼むから、ちょっとだけ頼むよ! これも人助けなんだ! 俺も猫缶貢ぜぇ!」
ぺろぺろぺろと舐められ、爪をたてられながら勘三郎は震えた声をあげる。
「よーし、これで接近だー☆ 猫は好かれてる勘三郎君にお願いしちゃおー☆」
「好かれてるってよりも食べられてないか、コレ」
「大丈夫か?」
「へ、平気だぜ、う、やっぱ無理かもぉ~、やばいときは助けてくれ」
武道が教室のなかを覗くと青白い顔をした山田が、ふらふらと椅子から立ち上がって廊下に出ていくところだった。
「注意をひきつけてみる、猫を出すタイミングはよろしく」
武道は速足で廊下に出てどこかへと向かおうとする山田に近づいた。
「ドモー、ドモードモー!」
山田が足を止めて振り返ると虚ろな目に、武道は愛想のよい笑みを消して、真剣な顔で見つめた。
「山田達也君だよね?」
「これ、落としてましたよ。先輩」
と武道の横に遥斗が立って、後ろにいる勘三郎と刀を隠す。刀と勘三郎は猫を出すタイミングを見計らう。
「俺と同じ一年が拾って、……先輩、なにかあれば力になりますよ」
――力になる? 馬鹿を言うんじゃない。寂しいところに親を置き去りにしてもう帰れないと思う薄情なやつが!
差し出した手帳を山田が受けとったとき、遥斗のなかに何かが流れ込む。
何かがいる。聞こえた、気がした。見えない、わからない、けれどなにかがいた。
「信じられないかもしれないけど、君にはジャックって呼ばれてる悪いやつがついてる。弱いところにつけこむやつなんだ、大丈夫! 君を守る。俺が、俺たちが」
笑う声がする。黒いざらりとしたそれが目の前に現れて、武道の耳元で囁く。護るってなにを? お前はただ押し付けているだけだろ
「笑いたきゃ笑え! 君! 君を俺が笑わせる!」
武道が服を掴んで、ばさぁ! と勢いよく脱いだ。
唐突のブーメラン一丁の姿に廊下を歩いていた生徒たちが足を止めて唖然とし、遥斗と背後に隠れていた刀と勘三郎も目を点にする。
しかし
山田は震えて、泣き出した。
知らない相手に声をかけられた緊張と混乱に精神的に追いつめられた山田には笑うどころではなかったのだ。口に手を抑えて咳き込み、蹲る。
「っしっかり、先輩!」
勘三郎が飛びだして子猫と、必死に飛んでとってきた家にある神社のお札とお守りも効果のほどはわからないが押し付ける。
「バケツ持ってきたから吐いちまえ」
刀が掃除道具場にあったバケツを差し出して背中を叩く。泣きながら嘔吐した山田はそのまま体をよろけされて意識をなくした。
ほら、壊してばかり。自分を無価値に見る人間に何か守れる、幸せにできる、笑顔にできると? 笑えないやつ
「先輩! しっかりしてください!」
遥斗がジャックを警戒して声を荒らげるのに子猫が驚いて、にゃあと鳴いたのにジャックは忌々しげに舌打ちして姿を消した。
「先輩、大丈夫ですか」
「びっくりさせた隙に猫を、と思ったけど、いや、失敗したかなー」
「気にするなよ。コイツ自身が相当追いつめられていたんだ。あんなむかつくやつに四六時中なんか言われたらしんどいさ」
刀が山田を背負うのに勘三郎が後ろから支える。
そのとき武道の脱いだ服から音が鳴りだしたのに、武道がポケットからスマホを取り出してメールを確認すると顔をあげた。
「ジャックの件を追いかけてるの俺らだけじゃないみたいだよ。とにかく、夕方に備えて作戦会議しよーかー」
「たまたまねぃ、ネコッターを見たら、美咲紀ちゃんが面白い呟きしてたんだよねぃ」
美咲紀のネコッターでの情報拡散に気が付いたのは陽太だった。すぐに美咲紀に今回の件で動いていると詳細をメールで送ったのだ。
美咲紀からもジャックについて調べた内容が送られた。
学科も学年も違うので直接話し合うことが困難なため、虹子の提案でスマホやガラケーでも参加できるプライベートグループチャットが作成された。
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3人まで
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日常
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ホラー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年04月24日
参加申し込みの期限
2016年05月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月01日 11時00分
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