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殺人鬼ジャックの怪談
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★
山田 勘三郎
の顔色は若干、いや、ものすごく悪かった。
勘三郎の頭をいっぱいにするのは、先程見てしまった――怯えきった青年の後ろにいた黒い男が――にたぁと笑っていた。
新聞部が掲載した新聞に書かれた殺人鬼ジャックの怪談が目について、勘三郎はごくりと喉を鳴らした。
「あいつ……どう見ても噂のジャックだよな。神魂の影響か、本物かはわからねぇが……正直なところ怪談は苦手なんだよな。けど、ほっとく訳にいかねぇ。寝子高の女子がえげつなく殺されるとか冗談じゃねぇし」
「そうだよね! ほっとけないわよね!」
独り言に明るい声が返事をしたのに、勘三郎はぎょっとしてそちらを見た。
いつの間に隣にいたのか腕組みをして真剣に頷いている
朝野 未沙
がいた。
「……えーと」
「ジャックめ! 女の子を襲うなんて許せない! 絶対にヤらせないんだから! そうよ、あんなこやこんなことなんて」
手をわきわきさせて、はぁはぁと息を荒くさせる未沙に勘三郎は身の危険を感じてそろそろと後ろに下がった。
「逃げないの! 先の呟きといい、女の子を守るためにいるとみた。よかったら手伝わない?」
「いや、今のはちょっと個人的なもんでさ……俺、声だけはでかくて! てか、なんでジャックって」
もしかして、彼女もまたジャックを見たのかと勘三郎は思ったが
「だって、ほら、ここに」
未沙が何気なく指差す新聞の一文に勘三郎は、はっと息を飲んだ。
――ジャックが現れるのは十年に一度。その年が今年かもしれません――
これって、冗談じゃなくて、本当にやばいんじゃねぇかよ!
「なに、してるんだ」
呆れた声を漏らしたのは
優木 遥斗
だ。
「え、聞き込み! 変なやついないかなぁって!」
「よぉ」
教室のドアの前でなかを覗き込んでいた未沙と、それに引っ張られた勘三郎に遥斗は小首を傾げた。
「変なやつ、来てない?」
「……二人以外で?」
「あたしたちはへんじゃないわよ! 女の子を守る正義の這いよるあなたの触手!」
唇を尖らせる未沙に遥斗はため息をついた。
「十分変だ、いきなりきて、変なやついないかなって」
「いや、まぁ……あのさ、上級生が来てないか?」
「上級生?」
勘三郎の言葉に遥斗は目を瞬かせる。
「お、それは、なんか知ってるの?」
「頼む、知ってることがあったら教えてくれ。やばいことになるかもしれないんだ」
「……串田の、周りに上級生がいたのを見たが」
「そいつだ」
「なに、もう本命発見!」
二人が興奮するのに遥斗はますます顔をしかめた。
「なにか、起こってるのか」
「そうなの! あんなことやこんなことで危機なの」
「いや、ちがう、それ違うだろう! 信じれないかもしれないけど、ジャックの、ことでよ」
「ジャックって、あの、怪談の?」
遥斗の言葉に勘三郎は頷く。
「なんか見たとか、ないか? 生徒にくっついている黒い影をさ」
「生憎、俺はそう言う経験はない。見えないものを怖がることもないし、ただの噂の怪談ならなおさら」
「そっか」
もれいびではない遥斗にはジャックは見えないことに勘三郎は肩を落とした。見えないものを信じれないのは当たり前のことだ。しかし、遥斗の言葉にやっぱりあれは――もれいびには見えて、ひとには見えないのは可笑しいと確信した。
「……確かに、今日、串田の周り、先輩がずっといて、ちょっと気になるな」
「うんうん、女の子が危ないものね! へんなやつにヤられちゃったらってね! はぁはぁ」
「俺ら怪しくない! 怪しくないんだ! どうみても怪しいけど怪しくないぜ!」
「わかった。信じる。それとなく探りいれてみるか。もし、なにかあっても目覚めが悪いからな」
★
――カワイソウ
明るい学校の廊下を歩いてはずだったのに世界は一瞬にして暗転し、闇へと、沈む。同情、怒り、憤り。けれど、それよりも――カワイソウ――演じた倫理子に役割を与え
にちゃあと真黒い口だけのそれが笑う。
悲鳴も、たった一滴の声すらあげることもできずに、深い深い闇へと落ちていく。目を覚ましたのはもう一つの
「ねぇ、こんな話を知ってまして?」
虹子の唇がにぃと吊り上る。
「殺人鬼ジャックのお話」
手当をするといいながら保健室に人がいないことをいいことに、虹子は倫理子をベッドに座らせて好き勝手に話をしていた。それをあえて我慢しているのは十月まで入院していたツケでジャックについての知識が乏しいからだ。飢えた狼が冬山に籠って、忍耐強く獲物を探すように。ただ耐えた。
虹子の唄うような声が語るのは陳腐なホラー話だ。殺人鬼ジャックがいかに残忍で、それでいてぞっとするくらい凶悪な殺人鬼かということ
その方法は勝手に虹子が嬉々として話してくれた。
――……気に食わない、……潰して、やる!
猫に食い殺された。なら、適当に見つけた猫を――幸いにも、この学校には猫が多い――それを持っていけばいいだけの話だ。しかし、そんなことをした結果憑かれた青年まで死んでしまったら困る。殺したいのはジャックの存在だけだ。だったらどうする? どうすることが一番、最善で、最悪か。
「もぉ、聞いておりまして?」
砂糖菓子みたいな声が倫理子を現実に引きずり戻す。
「スマホで検索しましょうか。あ、事件の名前がわかりませんわねぇ。キーワードでいいかしら?」
虹子はスマホを取り出すと、細い指が打つのは殺人、大量、寝子島――怪談掲示板といううさんくさいサイトがヒットしただけだ。
「祓い方とかはないのかしら」
倫理子の言葉に虹子が笑った。
「噂では憑かれた男の子は自殺しちゃうそうですわよ」
「話を聞く限りだと、猫が弱点かしら?」
「そう、ですわね。猫の声を聴いて、きゃーきゃー逃げるのかしら? まぁ、かわいらしいわ。ふふふ。そうだわ、私たち、うら若き乙女ですし、護身のために猫ちゃんがいるかしら」
「……猫の声があればいいと思う、けど……そうか、スマホ、ね」
倫理子はスマホを取り出して動画を取るアプリをダウンロードした。これで猫の声や姿を撮っておけばいい。
「あら、アプリを? そうですわね、猫ちゃんの動画も使えるかもしれませんわねぇ、ネット検索では埒があきませんし……よかったら一緒に図書館にいきまん? ほら、二人で行動したらいろいろと利益になりますわよ、きっと」
図書館で、修は美咲紀とジャックについて調べていた。
修はパソコンでキーワードをいれて検索するが、これといってヒットはない。新聞の記事などあればもっとはっきりわかるかもしれないが、百年も前の新聞記事なんて保管されてないだろう。
――それだったら警察に記録が? たかだか学生に見せてはくれないだろう
「シュー君」
真剣な顔の美咲紀がおずおずと胸の中に抱いていた本を差し出した。ちょうど十年前の卒業アルバムだ。
ぱらぱらとページをめくって、修の目が僅かに見開かれる。
二年一組の卒業写真のなかには一人だけ隔離された男子の写真があった。
「この人、先生に確認したら自殺してたんです」
「自殺?」
「……自分で、自分の首をナイフで掻き切って」
恐怖に若干怯えた表情の美咲紀に修の表情も険しくなる。
「あと、先の気になったので写真をとったんです」
「写真?」
「はい。だって男の人が男性生徒に寄り添うなんておいしいネタは見逃せません!」
「おいしいネタ?」
修の言葉に、はっと美咲紀は咳払いをして誤魔化す。ついうっかり無意識にも写真をとってしまったのはなにぶん腐った思考なので、表に出すのは危険だ。危ない、危ない。
取り出したスマホの写真には確かにぶつかったときのもの――顔色の悪い青年、それに寄り添う男。しかし、男の顔はまるで子供の落書きみたいに黒く塗りつぶされている。
「今すぐ、私、ネコッターで呟きます! みんなが知っておいたほうがいいことですよね、これ!」
「……だと思う。ただネコッターは限定公開して、事件が終わったら消したほうがいい」
「はい! 画像も顔は隠しておいて……」
ネコッターは暇をしている生徒は見てくれるし、情報の流れも速い。美咲紀は友人も多いので、限定公開をしても、みんなから意見を貰えるはずだ。
『黒マントの男出現、噂のジャック? ♯拡散希望 ♯目撃情報ヨロ』
ネコッターに情報を投げたとたんに、多くの返事が返ってきた。
これがジャック?
私も見た! なんかいたよね!
あれって学生についてるの? やばーい!
やばい、やばい! 怪談まじもの! ジャック、新たなる犠牲者? 拡散!
え、狙われるの誰? 女子は警戒! 男子、お前ら、危険すぎー!
やばい、面白そう! 本物? わー、殺されちゃう
真剣に怖がるもの、情報を回すもの、目撃したという意見、信じずに面白がったり、やらせだと言う声。
いろんな声が広がっていくのにふぅと美咲紀は不安と多少の安堵のため息をつく。
「美咲紀、十年前に自殺した人間はいたけど、おかしいんだ。ジャックの殺人についてまったく記事がないんだ」
「古いものだから情報が出ないだけではないんですか?」
修の言葉に美咲紀が目を瞬かせる。
「いや、いくら古いといっても、こんな事件があれば」
「ええ、本当におかしいですわね」
不意に話題にはいってきた声に修と美咲紀はそちらを見た。
「ごめんあそばせ。私たちも、実はジャックを見たんですわ。スマホで検索してもまったく事件がヒットしないので図書館にきたんです。そうしたら、私たちみたいに調べている生徒がいるって聞きまして」
小首を傾げる虹子に倫理子は二人に目礼をする。
「君たちも? ……奴を見たんだ」
「はい。私なんてか弱い乙女でしょう? 怖くて、怖くて、倫理子さんも同じくですわ。ですからあいつの正体を知りたいと思いましたの」
「……よかったら知ってることを教えてくれないか。それでみんなが知っていることを整理したほうがいい」
「それならノートにまとめましょう! ん、あれあれ?」
美咲紀がスマホを見つめて目を瞬かせる。
「シュー君」
「ん? どうかした?」
「もっと仲間が出来たみたいです」
美咲紀の言葉に修は目をぱちぱちと瞬かせたあと、微笑んだ。
「仲間は大歓迎だ」
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北野東眞
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ブロンズシナリオ(100)
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3人まで
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日常
推理・サスペンス
ホラー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
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シナリオガイド公開日
2016年04月24日
参加申し込みの期限
2016年05月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月01日 11時00分
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