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寝子島高校
そうだ、旅行に行こう
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「ゴロゴロしてないで可愛い子は旅でもしなさいよ」
実家のコタツでうとうとしていた
猫島 寝太郎
は、そんな母親の言葉に「んー?」と生返事をする。
「驚いたなぁ、自分は可愛い子だったのか」
「親からしてみればいつまで経っても自分の子供は可愛い子よ」
ほら、と通りすがりに寝癖の付いた頭にぽんと封筒を載せられる。そういうもんかねぇ、と呟きつつ封を切ると、ぴらりと一枚、チケットが出てきた。
「寝子島観光ツアーチケット……」
どうやら島外向けに組まれた旅行プログラムのようだった。恐らくは余り物が回り回ってきたのだろう。神社、美術館、シーサイドアウトレット、クルーズ、ステッラ・デッラ・コリーナ……。豪華な内容だった。
「……言ってみようかなぁ」
のそりとコタツから這い出ると、普段一緒に寝て過ごしている猫がみゃあと迷惑そうに一鳴きした。
とは言え、人間そうそうに変われる生き物ではない。インドアな人間が外に出たからといって、急にアクティブになれるわけもなし。星ヶ丘のクルーズ船に乗った寝太郎は、はしゃぐ他のプログラム参加者たちの後ろでぼんやりと流れ行く風景を眺めていた。
「こういうクルーズ船からの風景っていうのも、新鮮で良いなぁ」
「クルーズは初めて?」
おや、と寝太郎が視線を向けると、妙齢の女性がふわりと微笑んでいた。同じプログラムの参加者だろう。
その見目の妖艶さに思わず「おお」と声を上げ、慌てて「ああいや」と寝太郎は言葉を続ける。
「初めてですねぇ」
「へえ。高校生ぐらいかしら? その歳で一人で参加してるのは珍しいわね」
実際、辺りを見回しても老齢の夫婦や親子連れなどが主で、寝太郎と同じような年齢層は見ない。それなりに値の張るツアーだったのだろう。
「私も友だちと来る予定だったんだけど、急に来れなくなっちゃってね。ご一緒しても良いかしら?」
「自分で良ければ、そりゃあもう」
ありがと、と隣の席に座る女性。はははと笑う寝太郎の顔は、自覚できるほど鼻の下が伸びていた。
「私はスミレ。あなたは?」
「寝太郎です」
「ネタロー君ね。もしかしてこの島の出身?」
「ええっ、なんでわかったんですかぁ?」
驚く寝太郎に、スミレは「高校生だからね」とくすくすと笑った。
「それなりに値段の張るツアーで、高校生が一人。あまりはしゃいでいるようにも見えないから、島の人かなって思ったの」
「すごい、正解です。偶然チケット貰えて来たんですよぉ」
ちょっと場違いみたいですけどねぇ、と寝太郎は苦笑する。
「良いじゃないの。若い内から良い経験を積んでおくことって大事なことよ」
ウィンクするスミレに寝太郎は苦笑を深める。自分が怠惰な人間であることは充分自覚していた。
クルーズ船のアナウンスが入る。
『間もなく本船は星ヶ丘に到着します。ステッラ・デッラ・コリーナでのディナーをお楽しみ下さい――』
「豪華だぁ……」
ステッラ・デッラ・コリーナのディナーを目の前にして、寝太郎は嘆息する。
ホテルの内装の絢爛さもさることながら、ディナーの内容も豪華だ。
テーブルに給仕されたのは新玉ねぎを使ったクリームオニオンスープ、フォアグラのソテー、オニオンリング、そしてシェリービネガーのジュレ……。
「まだ前菜だから、驚くのは早いわよ」
「は、はい……。でも、これフォークとナイフがずらっと並んでるんですけど、どれを使えば良いんだろう……?」
「テーブルマナーは教えてあげるから、勉強しながら食べれば良いわよ」
緊張で身を強張らせる初々しい寝太郎を、微笑ましそうに見ながら隣に座るスミレが椅子を寄せて一つずつ解説していく。フォークやナイフの使い方、フレンチの食べ方……。
「そうそう、上手ね。飲み込みが早い子って素敵よ」
笑いかけながらそう褒めるスミレに、歳不相応な子供扱いを受けているように感じた寝太郎だったが、それでも悪い気はしなかったらしい。彼は照れ臭そうに笑いながら、習った通りのマナーに沿って食事を進める。
「スミレさんは……島外の人、なんですよねぇ」
運ばれてきたメインディッシュの豚肉のロティへと辿々しい手つきでナイフを入れながら寝太郎がそう聞くと、ええ、とスミレは頷いた。
「このツアー、終わったら帰るん、ですよね……」
「寂しい?」
「ああいや、その……色々よくしてもらったのに何も恩返しできないままっていうのが、なんていうか、ちょっと心苦しくって」
取り繕うように寝太郎は言葉を重ねる。事実、本音をそれらしい理屈で言い訳しただけにすぎないことは、寝太郎自身わかっていることだった。単純に、素敵な女性ともっと近くにいたい。それだけだ。
それを知ってか知らずか、スミレはふふ、と少し嬉しそうに笑う。
「そうね。それじゃあきっとまたこの島に来るわ。その時に、今度はあなたが私にこの島を案内してね」
約束よ、と小指を差し出すスミレ。その成熟した外見とはアンバランスな子供っぽい仕草が、やけに寝太郎の胸を甘く締め付けた。
「はい」
寝太郎が小指を絡めると、スミレはもう一度「約束」と言って笑みを濃くして、するりと指を抜くように解いた。
「……気付いたら大体みんな自分の部屋に帰っちゃったみたいね。明日のツアーも早いし、私も自分の部屋に戻るわね」
立ち上がり、ばいばい、と手を振ってスミレは去って行く。
「……約束、かぁ……」
島を案内できるように、今度からもうちょっと外に出歩こうかな。そう彼は考えながら、寝太郎は指切りをした小指を見つめ続けた。
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あとがき
担当マスター:
豚野郎
ファンレターはマスターページから!
この度は大変長らくお待たせしてしまい、本当に申し訳ございません。
また並びに、今まで待ち続けて頂き、本当にありがとうございます。
今回、長期間の遅刻をしてしまいましたのは私の力不足でございます。
今後はこのようなことが起きないよう、少人数の募集で細々とではありますが、活動していこうと思います。
重ねて、おまたせして申し訳ありません。そして、お待ち頂きありがとうございました。
せめてお待たせした分だけでもお楽しみ頂ければと思います。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
豚野郎
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年04月15日
参加申し込みの期限
2016年04月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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