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“ナポリを見てから死ね”と言われるほどの観光都市。それがイタリア第三の都市、ナポリだ。ヴェスヴィオ山を始めとして、その風光明媚な景色は言うに事欠かない。
しかし、それは好意的に見た極々表面的な評価だ。
観光シーズンからは外れた冬の頃、
サキリ・デイジーカッター
は気分転換を兼ねて寝子島の外へ出てしばらく一人旅をしようと思い立ち、ここナポリに行き着いた。
「しかし平和なものだ」
オープンカフェでのんびりと紅茶を飲みながら、サキリは吐息する。イタリア――特にその南部の治安はお世辞にも良いとは言いにくい。それだけに相応の警戒はしていたが、路地裏に連れて行かれることも、引ったくりに遭うこともない。
「少々肩透かしを食らったか……」
少しだけ残念がるようなイントネーションになってしまったことを自覚して、いや、とサキリは首を横に振った。平和なことは望ましいことで、それが“フツウ”なのだ、と。
それにいつもなら、サキリに限らず寝子島では事件の方から襲い掛かってくるなどという話もザラだ。そういう意味では、あるいはここも寝子島も似たようなものなのかもしれない。
「さてどうするか……」
頭の中で今日一日どこに行ってみようかと頭を巡らせていると、ふと鞄を持った少女が走っているのを見つけた。
年の頃は10代半ばとサキリに近そうだ。その少女が持っている鞄というのがこれがまた古ぼけ薄汚れていて、軽装の彼女とはアンバランスな印象を与えてくる。
ああ、とサキリはわずかに渋面する。そしてその後ろには何人かの男。追われているのだろうと直感できた。
逡巡に要した時間は極僅か。やにわに立ち上がったサキリは会計を済ませると、少女が走り抜け、男たちが通り過ぎた後を更に追う。
しばらく追跡していると、周囲の景観も綺麗で整備された場所から汚く薄汚れた場所へとガラリと空気が変わる。異臭は路傍に捨てられたゴミのものだろう。
「…………」
しかしサキリは気にした風もなく黙々と追跡を続ける。あるいはサキリも、かつての生活からこのような場所にある種の懐かしさすら感じているのかもしれない。
少女はなんとか追手たちを撒こうと複雑に入り組んだ路地を右へ左へと走っていくが、しかし追手たちにも土地勘はあるらしく、その足が止まることはない。
サキリはこれを時には先回りするが、やはり土地勘が無い上に相手にバレないようにとなると難しい。
「仕方ない」
腕を一振り。袖口からナイフを取り出し、それで空間を切り裂くイメージをする。次の瞬間、忽然とサキリの姿はその場から消え、代わりに男たちの近くの物陰に現れた。彼のろっこん“斬空舞踏”による瞬間移動能力だ。
物陰から様子を伺うと、どうやら少女は先回りした男に挟み撃ちに遭ったようだった。何やら言い合いをしている。やはりと言うべきか、男たちは少女の持つ鞄を追っていたようで、引き渡せと要求しているようだった。
「ねえ」
ナイフを後手に声をかけると、その場の全員がサキリへと視線を向ける。突然の異国人の闖入に、その場の誰もが警戒していた。
けれども彼は構わず、柔和な笑顔を向けて近付いて日本語で話しかける。
「大の大人が女の子囲むってのはあんまり良くないと思うんだけど」
少女へ視線を向け、男たちに向け。それで言葉が通じないなりに言われていることを察したのか、リーダー格らしき男が他に一言指示を出し、サキリに近づいて来る。
サキリよりも二回りほど高い身長で威圧するように近づく。きゃあ、と少女の声が聞こえて、サキリは目の前の男の腹を蹴り上げた。舌打ち一つ。やはり相手も奇襲を警戒していたのか、みぞおちから逸らされる。
即座に斬空舞踏によって少女とそれを取り押さえようとする男二人の前にサキリは転移する。ナイフを振るって少女を掴む手を牽制し、そして男たちが拘束を解いた隙を狙って少女の手を掴む。
「借りて行くよ」
そう言ってサキリは少女を引っ張って自分の後ろに下がらせる。
ナイフを構えながら、ちらりと少女の安否を確認する。
『大丈夫?』
不慣れなイタリア語で聞くと、恐る恐るといった様子で少女は首肯した。目立った外傷も特にはない。サキリは手で少女を後ろへと下がらせ、男3人と対峙する。
単独対集団戦は、基本的に単独の方が不利である。よって単独の側は常に戦場の主導権を握り続ける必要がある。それに適した最たる例が、機動戦術である。
まず最初に仕掛けたのはサキリであった。袖口から飛び出したナイフを両手に持ち、最も場から孤立している者を狙って駆け出す。相手もバタフライナイフを取り出して応戦しようとするが、反応が遅過ぎる。一方でまだ握りの甘いナイフを打ち払い、もう一方でそのナイフを握っていた腕を斬り付ける。
「――――!?」
「…………」
苦痛に溢れた声がすぐ目の前から聞こえて来るが、サキリは一顧だにしない。相手の武装解除と斬り付けた時点の体勢から即座の反撃がないことを確認した時点で、次の標的へと視線が移っていた。
手近にあった木の棒を手にしたり、あるいはスタンガンを取り出して怒号を上げる男たち。距離は近く、まともに近付いてから攻撃してはすぐにカバーが来て主導権を奪われてしまうだろう。
だからまともに近づかなければ良いのだ。空間を斬り付けるイメージと共にサキリは男たちの背後に現れ、その脚を斬り付け、即座に転移して距離を取る。一撃離脱戦法だ。
『帰る?』
サキリが挑発するように問うと、男たちは激昂した。しかし負傷者3人に負けるサキリではない。それからは圧倒的な戦いだった。そのまま転移で翻弄し、足技でそれぞれ昏倒させてしまう。
「まあこんなところ、か」
倒れ伏した男たちに近づいてナイフを振り下ろそうとし、ふと止まる。少女の悲鳴にも似た制止の声が聞こえたからだ。そちらを見ると、怯えたように少女は首を横に振る。殺すな、とその目は訴えかけてきていた。
サキリは自分の持つナイフと男たちを見比べながら考える。
少女を追うこの男たちは単なるチンピラということも考えにくい。恐らくは復讐を挑んでくることも考えられる。合理的になるならば、ここで殺してしまったほうが後が楽だろう。
「けど、人を殺すことはフツウじゃないんだよね……」
はあ、とサキリは吐息する。フツウを守るためにはフツウではいられない。至極当然のことだ。けれどだからこそ、彼は強く自分もフツウでありたかった。
矛盾した思いを抱え、彼は決断した結果、少女の手を取って走った。
なるべく人通りの多いところへ。フツウに守られた場所へ――。
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担当ゲームマスター
豚野郎
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年04月15日
参加申し込みの期限
2016年04月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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