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「もうっ」
西川 夕莉
はちょっとご機嫌斜めに、部屋の扉を閉めた。たった今のいままで、母親から大掃除しろと口うるさく言われていたからだ。
「確かにいろいろと散乱してるけど……」
自分の部屋をあらためて見まわす。机や本棚、それに限らずあらゆるところに「演劇集団キャンディボックス」のDVDだったりパンフレットだったり、グッズだったりが積まれたり置かれたりしている。
ぱっと見は散らかった部屋に見えるだろう。
だが夕莉にとっては、見たいものがすぐ手に取れる場所に置かれた、立派な神殿にして要塞なのだ!
「……なんて言っても無駄だよね」
どこに何があるか夕莉には分かっている――本当はそう言いたい気持ちもあるが、一方で冷静に「これはさすがに」と思う自分もいる。
とりあえず、パンフレットから片付けよう。
手近なパンフレットの山――山である――に手を伸ばし、一番上のものを手に取る。順番に並べたいので、タイトルと日付を確認する。
「あ。『飴色の記憶』」
ついこの間まで公演していた作品だ。
主人公が、好きだった人が死んでしまうのを避けるために過去へと飛ぶ話。
本当は別のタイトルがあるが、甘くそれでいて溶け消えてしまう切なさの内容を「キャンディボックス」とかけて、一部ファンが使用している。
夕莉も最近知ったので、使ってみたタイプだ。
「本当によかったなぁ……主人公の妹が兄を止めるシーンとか」
心に残るのは、兄を必死になって止めようとする、妹が泣きそうになりながらも心のうちを吐露する場面。
兄の勝手さへの怒りと心配と、そして置いて行かれる悲しみが入り交じった声でこう言うのだ。
「お兄ちゃんのばか!」
「夕莉! 大声出してないで片付けしなさい!」
「……う。しまった」
どうやら、無意識に台詞を言ってしまっていたらしい。
扉越しに母に怒られ、夕莉は手が止まっていたことを自覚する。
「うん。これは後で見よ……とりあえず他のを片付けなきゃ」
「よし、あらかた片付いたかな」
ついつい中を見入ってしまう誘惑に対抗しながら、夕莉はパンフレットの山を片付けようとしていた。
もっとも、丁寧に並べかえて本棚に並べただけであり、総量はまったく変わってなかったりするのだが。
「次はDVDとVHS……の前に」
さっきのパンフレットをちょっとだけ、と再び手に取る通称『飴色の記憶』。
指が、ある舞台写真で止まる。
「そう、一番泣けるのは、このシーンだったっけ」
主人公が上司に見送られて、満身創痍で何度目かの未来へ行くシーン。
時という絶対的な壁に阻まれてなお、それを越えて通じ合う主人公たちの想いに心打たれてしまうのだ。
思わず涙ぐむ夕莉。
この感動を、もう一度。
「ええっと、初演のDVDが確かここに……」
舞台写真を見てたら映像も見たくなってきた夕莉。手がDVDの海――海である――をさまよう。
見つけた。
パッと顔を輝かせる夕莉。
その顔がおびえに歪んだのは、扉の前を通り過ぎる母の足音を聞いたためだ。
何事もなく足音は遠ざかり、ほっと胸をなでおろす。
「よし、このシーンだけ! このシーンだけ見たら片付けに戻るから!」
一体誰に対する弁明か。夕莉はプレーヤーを起動させるのだった。
「……ぐすっ」
息つく暇もなく起こる悲劇。それを乗り越えようと頑張る温かな心。
「やっぱり、いい話だなぁ……」
何度も見てるけど毎回泣いちゃう……!
視界が歪んでよく見えない。伸ばした手の先には、すでに空になったティッシュ箱。鼻をすすって指で涙をぬぐう夕莉。
エンドテロップに、泣き声を抑えるのに必死だった。
「夕莉ー、晩御飯よ!」
母の声が、余韻に浸っていた彼女を引き戻した。
「あ――しまったあああ、結局最後まで見ちゃった……!」
部屋を見まわす夕莉。当然だが全然片付いていない。
「……残りは明日片付ければいいよね?」
それまではお母さんに見つからないようにと、夕莉は祈った。
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担当ゲームマスター
叶エイジャ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月28日
参加申し込みの期限
2016年04月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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