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君が泣いた日
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●
北条 冬華
が泣いた日
これは夢だと冬華は思う。自分が中学の制服を着ていて、葬式の会場にいたからだ。見覚えのある顔、風景、それから会場の奥に飾られた写真は自分の両親のもので、中学三年生の時の記憶なのだと理解する。
「事故だったって……」
「可哀想に、娘さんだけ助かったんでしょう?」
「ああ、あそこにいる子だよ」
泣きすぎたせいだろうか? ぼんやりとその声を聞いていた気がする。特に反応することもできず、する気もおきなかった。
葬式が終わって、両親に関わりがあった色々な人に挨拶をして、担任やクラス代表で訪れた子の励ましを曖昧な無理やりに作った笑顔で聞いて、全てを終わらせて家へ帰ってきたのは遅い時間だった気がする。
「ただいま……」
いつもの習慣でそう口にしてはみるけれど、返ってくる声はない。それは当たり前のことだと不意に冬華は理解する。自分と父と母の三人暮らしで、じゃあ父と母がいなくなってしまえば自分だけになる、単純な引き算だ。
その事実が、ゆっくりと冬華を打ちのめしていく。
ただいまと言って、おかえりと言ってくれる人がいないこと、ささやかな悩みを聞いて、一緒になって真剣に考えてくれる人がいないこと、お腹が空いたと言えば、仕方ないわねと何かを作ってくれる人がいないこと。
当たり前の日々が、なくなってしまったこと……。
「お父さん、おかあ、さん……」
呼んでも笑顔で返事をしてくれた二人はもういないのだ。葬式で散々泣いて、もう涙なんて出ないのではないかと思っていた冬華の目が潤む。改めて喪った人の存在の大きさを感じて、冬華は着替えもせずに自室のベッドに倒れこんで泣きじゃくった。
もう二度と会うことができない、声を聞くこともできない……恐ろしいほどの寂しさが冬華を襲っていた。悲しさで胸が潰れそうで、いっそ自分もあの時の事故で一緒に……そんな暗い気持ちを抱いてしまう。
けれど事故のとき、薄れていく意識の中で聞こえた両親の声は確かに『冬華、生きて……』と言っていた。それを思えば自暴自棄になるなんて出来ない。
ごろりと寝返りを打てば見慣れた天井が見える。この家には冬華と両親との思い出が数え切れないほど詰まっていて、1人でいると溢れるように思い出が冬華を襲うのだ。その度にこの身体のどこからそんなに涙が溢れるのかというほどに泣いた。
ある日涙も尽き果てた頃、中学を卒業したら遠い高校に行くと決めたのだ。両親の代わりなんていない、この家には思い出がある。けれど、今はまだ時間が欲しかった。
この家には自分しかいないのだと、認めてそれを受け入れるだけの時間が。人が住んでいない家は荒れてしまうから、定期的に清掃をするように頼んだ。そして寝子島へとやってきたのだ、心を癒す為に。
「……どうしてあの頃の夢を見たのでしょう」
その呟きで、冬華は完全に目を覚ます。
大切な人たちを亡くす夢、落ち着いたと思っていたのに。
「……ここへ来て、大切だと思う人ができたから……でしょうか」
両親の代わりとしてではない、大事だと思える人。冬華は窓辺に立つと、少し寒そうに肩を震わせて空を見上げる。そこには明るく、そして妖しく輝く月があった。
「ああ、もう……」
夢の中でも泣いたのに、もう何も喪いたくないという気持ちと両親を思う気持ちとでまた涙がこみ上げてきて、冬華は声を震わせる。
「……さん」
細く泣くような声は、月明かりの中へと消えた。
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担当ゲームマスター
加持蜜子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月30日
参加申し込みの期限
2016年04月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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