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君が泣いた日
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三夜 雫紅
が泣いた日
三夜家といえば、旧市街ではちょっと名の知れた大家族だ。雫紅はその三夜家の大勢いる兄妹のひとりで、現在は絵本作家を生業としている。
「今度の本はどんな風にしましょうかね~?」
机に向かってスケッチブックを前に考えるけれど、今ひとつこれだと思える案が浮かばない。こんな時は気分転換に限ると、厚手のウールコートを羽織って玄関へ向かう。靴を履いて、
「ちょっと出掛けてくるね~、いってきます~」
と、声を掛ければどこからともなく、いってらっしゃい、気を付けて、遅くなるなよ、なんて言葉が飛んでくる。その言葉に、はーいと返事をして雫紅は家を出た。
どちらかと問われれば夜型な雫紅が日中に出歩くことは余りないのだけれど、空には厚手の雲が掛かっていて日差しはきつくない。それに家を出る前に見た時計の針は3時を過ぎるくらいだったから歩いて回っているうちに夕暮れになるだろう。当てもなく歩いていたが、たまに来る公園の前を通りかかって足を止める。珍しく誰も遊んでいない公園に入り、誰も見ていないなら……とブランコに座った。
ブランコを揺らしてぼんやりと空を見上げる。1人になって、不意に込み上げてくる想いに、雫紅はそっと目を閉じた。
「きりにぃ……」
呟いてしまえば、普段は奥底に閉じ込めているそれが溢れてしまう。でも1人だからこそ、想いを巡らせてしまうのかもしれない。
ずっと本当の娘だと思っていた。祖父母や両親、兄や姉にもたくさんの愛情を注がれてきたと思う。けれど、ふとした瞬間に感じる違和感は拭えなかった。それでも、雫紅は自分が気にしすぎなのだと思っていたのだ。
自分を大事にしてくれる兄達が大好きで物心付いた頃から、
「大きくなったらお兄ちゃんと結婚する!」
と、いうのが雫紅の口癖だった。どの兄とだ、と言われれば最初は全員! と言ったものだったけれど、歳を重ねるごとに十と少し離れた双子の兄の片方に強く惹かれている自分に気が付いた。
皆大好きだけれど、なんだか彼にだけ感じる大好きは違う気がする……それでも、高校生のときまではことある毎にお嫁さんになる! なんて言えたのは血の繋がった兄妹である以上、叶わないことだと思っていたから。
それが覆ったのは高校生の時だった。絵本作家としてデビューが決まり、その時の副賞として貰った海外旅行に行く為にパスポートを取りに行ったのだ。
そして、手続きに必要な戸籍謄本を見て知ってしまった。
三夜雫紅は養女である、と。自分が養女であったことよりも、兄達と血が繋がっていなかったことの方に雫紅は衝撃を受けた。戸籍謄本を握り締めたまま、公園のベンチに崩れ落ちるように座ったあの日。
ぽろぽろと、泣くことが当たり前のように自然に零れ落ちる涙を拭くこともできなかった。血が繋がっていないということは、手続きを踏んでしまえば本当にお嫁さんになれるということ。知ってしまったら、もう冗談でもお嫁さんになるなんて言えない、冗談でも自分の気持ちを乗せることはできない。だって、冗談にならないからと、雫紅は泣いた。苦しくて切なくて、それでも声を押し殺して泣いた。いつもの笑顔で家に帰れるようになるまで。
「やだ……雨かしら? 早く帰らなくっちゃね~」
頬につうっと流れた涙を、雫紅はそっと拭って立ち上がる。
まだ想いは胸のうちにあって、雫紅を苦しめるときもあるけれど。それでも雫紅は笑うのだ、そうすればいつか本当の笑顔になると信じて――――。
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担当ゲームマスター
加持蜜子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月30日
参加申し込みの期限
2016年04月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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