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寝ぼけ眼を擦る。
(あれ?)
ルームメイトの姿がベッドにも部屋にも見えない。
(先に学校行ったのかな?)
パジャマで起き出し、手早く着替える。閉ざされたままのカーテンを開き、朝の光を浴びれば睡魔はどこかへ引っ込んだ。制服姿で
雨寺 凛
は大きく伸びをする。
(私も行かなくっちゃね)
予鈴まではまだ時間があるとは言え、元気なルームメイトのいない部屋はなんだかちょっぴり寂しい。今日は食堂には寄らず真っ直ぐ学校に行こう。
制服に鞄、愛用のギターを背負えば準備は完了。部屋を飛び出す。なんだか妙に人気のない廊下を抜け、桜花寮の外に出る。人の姿が見えないのは朝も早いからだろうか。
(きっとそうだよねぇ)
呑気に思いつつ、やっぱり人気のない道を辿り、校門をくぐる。教室に行けば、きっといつも通りにクラスメイトの皆がいる。
静かすぎてほんの少し不気味な廊下を小走りに駆け抜け、通い慣れた教室に飛び込む。
「おっはよー!」
朝から元気いっぱいの笑顔は、けれど教室に入った途端に凍り付いた。
誰も、いない。
もぬけの殻な教室の入り口で、凛は黒い瞳を丸くする。二度三度と瞬く。
(あれ、今日日曜日じゃないよね……?)
艶やかな黒髪を揺らして首を傾げる。そういえば教室に来るまで、誰にも会わなかった。誰にも。本当の本当に、誰一人にも。
空っぽの教室を後退る。誰かの椅子に躓きかけて慌てて体勢を立て直す。代わりに倒れた椅子の音が恐ろしく大きく教室中に響き渡った。打たれたように肩を竦め、踵を返す。誰も居ない教室から誰も居ない廊下に飛び出す。
学校中、誰かを探して走り回る。
教室の一室一室を。音楽教室も、家庭科室も、理科室も、職員室も、食堂も。息を切らして探し回っても、どこにも誰もいない。
「……嘘」
人の居ない学校を飛び出す。いつもなら車の行き交う大きな道路に出ても、動く車の姿は一台もない。歩道を歩く人の姿もない。
座り込みそうになる膝に手をついて支える。
(何かの間違いで別世界に切り分けられちゃったのかな)
そういうことかなと思う。
そういうことに決まっているよねと言い聞かせる。
「テオ!」
世界を切り分けては厄介ごとを押し付けてくる猫の名を呼ぶ。唇から飛び出した声が思いがけず震えていて、思わず唇を噛む。
「テオ! いるんでしょ!」
今度は出来るだけ力強い声で呼びかける。いつもなら大抵は呼びかければ面倒くさそうではあるもののきちんと返事をよこしてくれた。
「テオ!」
返事は無い。
「元に戻してよ!」
道路の真ん中に飛び出す。喉から出る限りの声で叫んでも、誰の声も返ってこない。
泣き出しそうに歪む頬を両手でごしごし擦る。鞄からスマートフォンを取り出し、履歴に残っている友達の番号を片っ端から掛けてみる。
誰も出ない。
「う、嘘でしょ……?」
どれだけ鳴らしても誰にも繋がらないスマホ画面を見つめたまま、思わず呻く。震える指先で最後に押したのは、大好きな両親の電話番号。
両手で握りしめたスマホを耳に押し当てて祈る。
(お願い、出て……)
僅かな望みを託して掛けた両親への電話は、
(出ない……)
繋がらなかった。毎日欠かさずメールで話をしている父親とも、連絡が取れない。
「み、みんな忙しいだけだよね……」
現実を受け入れられずに呟く。普段は色んな音に遮られて滅多と届いて来ない海鳴りさえ聞いて、凛は己を取り巻くあまりの静けさに震えた。
静寂を消したくて、スマホのラジオアプリを立ち上げる。よく聞く番組に周波数を合わせる。流れ出すのは、いつもの番組では聞いたことのない、物静かなインストゥルメンタル。
耳を澄まし続ける。どれだけ聞き続けても、人の声は聞こえてこない。いつものバンドの曲も聞こえてこない。
「嫌、」
ラジオの向こうにも誰も居ないことを悟って、膝が震えた。
「独りぼっちなんて……」
どうすればいいのか、分からなくなる。
立っていられなくなる。道路の真ん中にへたり込みかけて、背負ったギターがそれを阻んだ。縋るようにギターを取り出す。
今にも崩れそうな精神を何とか保とうと、指先に弦を撫でる。自分以外のものが立てる音に支えられ、立ち上がる。空に轟く北風に負けまいと、己の元気を振り絞る。そうして奏でようとしたのは、空の彼方まで届くロックな音楽。
一人きりの世界に響き渡った音は、けれどすぐに萎んで消える。
(一人じゃバンドもできないよね……)
弾き始めたのは軽音楽部の友達と毎日練習していた音楽で、だから尚更、寂しさばかりが募った。
奏でた音を見る間にさらった青空を見上げる。瞳に映る空が涙に歪む。涙につんと痛む鼻先に顔を顰める。父親がくれたギターに抱きついても、今度は崩れる膝を支えきれなかった。
「パパぁ……ママぁ……」
(私の演奏、また色んな人に聞いて欲しかったな……)
泣き始めると、涙も声も止まらなかった。
「うわあああん!」
泣いて泣いて、泣き続けて、疲れ果ててうとうとして、目覚めてもやっぱり一人なことに絶望してまた泣いて、――
人の足音に気付いたのは、それからどれだけ経った頃だろう。
丸一日が過ぎている気がした。ほんの僅かな時間しか経っていないような気もした。
朝ぼらけの空気の中を、誰かの足音が確かにしている。
慌ててスマホを取り出す。一番に電話をかけたのは、父親。
数コールで、父親の声が耳元に届いた。安堵に息が詰まる。涙も涸れたと思った目からまた涙が噴き出す。
「あのね、」
電話の向こう、訳が分からないはずなのに慰めてくれる父親の優しい言葉に、また涙が溢れた。
「怖い夢を見たの……」
帰省したら、と淡く微笑む。
(その時はいっぱい甘えたいな……)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月23日
参加申し込みの期限
2016年03月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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