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せんせいといっしょ:桐島先生編
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口の中がようやく落ち着いてきたところで、
桐島 義弘
先生は顔を上げる。
酷い目にあったと文句の一つでも言いたくなるのだが、あいにく
藤原 春樹
に悪気はない様子。
視線が合えばにこりと笑ってくるので、勢いは削がれてしまった。
「にゃー♪」
突然に響いた鳴き声。
鳴き声に視線を移した先には――猫だ。
子猫がちょこんと、机の上にいる。
「ね、猫だと……」
食堂に子猫。
「あ、佐藤さん……」
ぽつり何かを思い出したように春樹が立ち上がる。
そう、そうなのだ。彼の目的は黒猫の“佐藤さん”のご飯探しだったはず。
「僕、用事思い出したからそろそろ行くね? 先生も君たちもアリガト」
がたっと席を立ち、食堂に何かを話したかと思うと、受け取った何かを持って食堂から出て行った。
そんな春樹を目で追っていたのも束の間。
子猫だけが居る筈がないと、義弘は再び食堂一面に視線を巡らせた。
その視線を追うように御剣刀も視線を重ねる。
(この猫は確か……)
刀にはこの猫に見覚えがあった。
見慣れた猫――ならば、近くに見慣れた女の子も居るはず。きょろりと視線を散らせば、ほら。
「やぁ、にゃーくんに桜庭」
ぎくっ。
何だか不思議な音がしたかと思えば、ひょっこりと顔を出したのは
桜庭 円
だ。
そっと猫を見る義弘を伺っていたのだが……
「せんせー、やっほー」
おっと、うっかり目が合ってしまった。
何か言われる前にと先手を取ったのは円の方だ。
「先生相談したい事があるんだけど、いいかな? この子の事なんだけど」
机の子猫に視線を移す。この子は
ある猫のイベント
で譲り受けた子猫だ。
円はもう一度自らの担任を真っ直ぐに見れば、義弘もこの自分のクラスの生徒の視線を逸らすことなく返す。
溜息は一つ零れたが、
「……話は聞こう」
何だか思ったよりも優しげな返答が返ってきたのである。
その横では、刀がにゃーくんと呼ばれた猫と戯れていた。
「なぁ、にゃーくん。煮干し食べるか?」
「にゃー♪」
最近常備している煮干しを刀がチラつかせ、その煮干しめがけてにゃーくんはぺちぺちと手で戯れて遊ぶ。
何だかとっても楽しそうである。
傍らの円の相談は真剣なものだった。
「飼い始めたのはいいけど……」
授業中まで一緒というのは至難だ。
前までは大家さんが面倒を見てくれていたが、仕事などに繁忙期がくれば、それも難しくなる。
義弘はただ円の話を聞いている。説明が終わるまでは口を出さないつもりなのだろう。
「それでね……」
最近は保健室で預かって貰っていたことを、円はそっと口にした。
風紀委員の抜き打ち検査の時に、にゃーくんを連れてきたこと。
その時に保健室で預かって貰えと言われたこと。
いけないことだとわかっている、そう付け加えて円は続けた。
「それで相談しに来た、ということか?」
「うん……この子はまだ小さいし、一人にしておくのも不安だから」
皆に迷惑をかけていることはわかっている、円は次第に声が小さくなりながらも想いを口にしていく。
全ての話を聞き終えた後、少し間を置いて、義弘が口を開いた。
「まず、授業に同伴は出来ない。これは桜庭も解っていることだな?」
「うん……」
「家で留守番させる他はないだろう」
返答は現実的で、容赦はなかった。
「で、でも……!」
「小さいとはいえ、生後二ヶ月ならば病気でもない限りは、食事と水さえ置いておけば大丈夫だ。……人とは違うからな」
「……」
「冷たいと思うか?」
すっかり下を向いてしまった円に、ぽつりと呟きを降らせる。
しかし義弘が正しいことは円にもよく解っていた。
冷たい――受けた印象はどうだったのか。
「ただ、飼い主は桜庭だろう? 猫の生きる力を信じて見ては良いのではないか」
「にゃーくんを……信じる」
「心配だと言うのなら他のアテを探すしか無いだろうな」
何れにせよ、とその言葉は続く。
「決めるのは桜庭自身だ」
それが責任だと、真面目で厳しい返答。
けれど、相談ならばいつでも乗ると加えた言葉が、何だかとても優しい響きに聞こえた。
「うん、ありがと。桐嶋せんせ」
円はしっかりと頷く。
決めるのは自分自身、可愛く大事な存在のこの先の話だ。
やはり自分で決めないといけない、円はそう改めて思う。
隣でにゃーくんとじゃれあいながらも話を聞いていた刀は、親しい友人が猫に対して真面目に考えていると改めて知って。
「俺も、協力するよ」
「刀くん、ありがと」
自分のお茶を口にしながら、少しだけ考えごと。
(桐島先生は、物言いは厳しいけど、なんだかんだで生徒のこと考えてくれてるよな)
面倒臭がらず円の話を真摯に聞いていた義弘を見て、今一度印象を思い直したのである。
隣で退屈そうに猫がにゃーっと鳴いて、緩く可愛らしい鳴き声が響けば、考える時間もおしまい。
「桜庭、ここは食堂だ。動物は衛生上良くないだろう。相談が終ったならもう行くといい」
「あ、そっか。そうだね。……って刀くん、部活行かなきゃ!」
「……と、忘れてたな。桐島先生、有難うございました。失礼します」
二人ぺこりと礼をして、食堂から出て行く。
そんな二人を見送って一息ついて、またお茶を口にする。
つられて思い出したのは先ほどの激辛メロンパンの味。
――なんという悲劇。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
癒雨
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月23日
参加申し込みの期限
2013年04月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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