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● 事件の終わり
『華菜子』こと、楠真奈を確保した一同は、警察が来るまでの間、修が拠点としていたダミーホテルの511号室で待つことにした。
真奈は楓によって手首をしばられている。
もうすっかり観念したらしく、どこか放心した様子で、逃げる素振りはなかった。
修のパソコンを通じて、グループ通話の回線が開かれている。
「なぜこんなことを」
サキリが問いかける。
すると真奈はぽつぽつと喋った。
変身のろっこんを手に入れて、ネットアイドルとして活動していたこと。
髪を咥えると他人に変身できるろっこんで、ろっこんに使用する他人の髪は、清掃の仕事をしていた際に手に入れたこと。もちろん、どんな人物のものかわからないので幾度も試し、特に気に入ったものはコレクションして使用していたこと。
「ところがある日、あたしの正体がトモミとナナコにばれたの」
彼女たちとは高校時代からの付き合いだったが、真奈の方は彼女たちを友人だと思ったことはなかった。
彼女たちは、真奈の支配者であった。それを友情と呼ぶにはあまりに真奈は見下されていた。彼女たちが出掛ける時、荷物を持つのは真奈だった。彼女たちが喉が渇いた時、ジュースを買ってくるのは真奈だった。それでも真奈は寂しかったのだ。嫌悪してそれでもその関係を断ち切れなかった。依存していた。
けど、本当はそんなことはやめたかった。
いままでの自分をリセットしたかった。
そんなときに手に入れたのが、他人に変身することが出来るろっこんだったのだ。
「あたしは『華菜子』になった。『華菜子』でいるのは楽しかった。『華菜子』はなんでも持っていた。可愛い顔。スタイルの良い身体。みんなからの愛。あたしはだんだん『華菜子』でいる時間が長くなった。ネットでもてはやされるようになって、雑誌の仕事とかも貰えるようになって、これからあたしは『華菜子』として、今までの分も幸せになっていくんだって思ってたの。それなのに」
トモミが連絡をしてきたのだ。
ネットアイドルの『華菜子』ってあんたでしょ。
だって、あんなほくろ、珍しいものね。
気になって、このまえナナコとあたしの彼氏と三人で、こっそりあんたんちに行ったわ。
アパートの場所? そんなのお母さんに聞けば一発だったわよ。私たち『友だち』でしょ?
それより。
見ちゃったんだけど。
あんた、他人に成りすましてるの?
やだ、何動揺してるの? まじなんだ? へーえ。
だったらネットアイドルの華菜子はほんとうはブスな楠真奈です、なんてばれたら、いやよね?
アハハ。やだ。ばらしたりなんかしないわよ。ほんとよ。
たださあ、ちょっと欲しいモノがあって。お金が必要なのよね。
……。
「彼女たちの要求は、日に日にエスカレートしていったわ。お金を用意できないというと、殴る蹴るのひどい暴行にあった。一方で、『華菜子』は日に日に有名になっていった。あたしが『華菜子』で稼いだお金は、ううん、貯金まで、すべてあいつらに吸い取られるような日々が続いた」
なぜ、そんなことに耐えたのだろう。
真奈の瞳から涙が一筋頬を伝う。
「それでもあたし、『華菜子』を失いたくなかったの。だってそれが、あたしの唯一の希望だったから……」
511号室の扉が開いた。
「話は全て聞かせて貰ったよ」
すばるが入ってくる。カヤもいる。飛鳥もいる。
その後ろから、刀と静に両脇をがっちり掴まれたアツヒロが現れた。
最後に現れたのは円だった。
「アツヒロさん。わかってるよね。自分の行って来た事を真剣に考えてほしい。真奈ちゃんにかけるべき声を考えて欲しいんだ。じゃないと、君達4人は本当の意味で救われないよ」
そう言って、アツヒロの背中をぽんと押す。
アツヒロはつんのめるようにして真奈の前に出た。
真奈は真っ赤になった瞳でアツヒロを見つめた。
そこには、殺意も恨みもどんな感情も浮かんでいなかった。ただただ無だった。
アツヒロは頭を垂れると、そのまま両手を床につく。
「……すいませんでした……」
蚊の鳴くような声。
アツヒロはそれだけ言って嗚咽する。
見開かれたままの真奈の瞳から、涙が零れる。零れて、零れて。
「あ、あ、ああ……っ。あああああああああっ」
慟哭になる。
「石原ナナコ、五藤トモミ、このふたりを殺したのはあなただね」
すばるが静かに尋ねる。
真奈は頷く。
「事件当夜のことを話してくれるかい?」
「あたしは……もうこれ以上こんなことは耐えられないと思って、トモミに成りすましてナナコの部屋に行ったの。トモミがこんなのは馬鹿らしいからもうやめよう、と言えば、ナナコはもしかしたら止めてくれるかもしれないって思って。ナナコはあたしだって気づかなかった。そして言ったの。……あたしのこと、いいカモだって。鼻で嗤って……それであたし、よく覚えていないんだけれど、気づいたら近くにあった紐で、ナナコの首を締めてた……」
「死んだと思った?」
すばるの問いに、首肯する。
「トモミが殺したことにして逃げようと思った。幸いあたしはトモミの姿をしていたから、もし見られても平気だと思って。でも、途中で考え直したの。トモミとアツヒロが生きてたら、あたしのことはすぐにばれちゃう。そしたらあいつらは、今度はこのことをダシに強請ってくるかもしれない。そんなのはもううんざり。ひとりもふたりも一緒だ、殺しちゃおう、って。だってあたしは、他人に成りすますことができるんだもの。ナナコの格好でトモミを殺せば、あたしのことは、警察にはわからない。そのあともう一度トモミになって、アツヒロのことを殺せばいいと思った。……悪魔のひらめきです」
トモミの仕事が午前3時ごろに終わることを真奈は知っていた。
それに夜なら変身がばれる可能性はぐっと減る。
ナナコの死が明るみに出る前にやらなくちゃ。
ナナコの部屋にあった包丁を鞄に忍ばせてマンションを出た真奈は、自分のスクーターに跨ると夜の寝子島大橋を疾走した。関内についた真奈は死体から切り取ってきた髪でナナコに変身し、人通りのない場所を選んで、仕事帰りのトモミを殺害した。そのとき、監視カメラに映ったことには気づいていなかったらしい……。
◇
グループ通話の向こうに聞こえるサイレン。
真奈とアツヒロの身柄が警察に引き渡された、と修から短く連絡があった。
関内で聞き込みをしていた衛と利平からも報告が入る。
事件当夜、現場ちかくに白いスクーターが停まっていたと証言したタクシー運転手がいたそうだ。
これからあちこちの監視カメラなどを確認すれば、事件当夜、寝子島駅付近や、寝子島大橋を渡る真奈のスクーターの姿も見つかるかもしれない。
「話を聞けば杜撰です。証拠は必ず見つかるでしょう。この先は警察の仕事ですな」
木天蓼市、真奈のアパート前にいた中刑事は、ほっとした面持ちで寝子島班の少女たちを見回す。
良かったですね、と目配せしあう梢と美野梨。衿花と華菜子。
ところがブリジットは中刑事の前に進み出て、凛と声を上げた。
「ちょっと待って」
「なんでしょう? まさか、まだあたしのことを疑っておられる?」
中刑事は胡麻塩頭を擦って苦笑いする。
そうじゃないわ、とブリジットは肩を竦めた。
「美味しいシュウマイのお店をまだ聞いてないわよ、中刑事?」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月24日
参加申し込みの期限
2016年03月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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