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R&R Agency:File02:コピーする女
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● コピーする女・2
エレベータが5階に着いた。
廊下は静まり返っていた。
修は彼女を先導するように歩き、511号室のドアを開ける。
「どうぞ」
紳士らしく一礼して、彼女に先に入るよう促す。
「アツヒロはどこ?」
彼女は部屋を見回した。
誰もいない。パソコンがファンの音を立てているほかは、しんとしている。
「篠田さんはここには居ません」
と、修は言った。
「じゃあどこに?」
彼女は振り返る。修は静かにこう問いかけた。
「それに答える前に……俺の名前、言ってみてください。楠真奈さん?」
リンコの姿が見る間に解けた。
化粧っ気のないあばたの顔。顔にかかる前髪。出会う場所が違っていれば、状況が違っていれば、あるいは可愛いと思えるのかもしれない。けれど今は、まるで鬼のような形相だ。目尻を釣り上げ、言葉にならぬ怒声を吐き、隠し持っていた包丁を、修に向かって突き立てる。
修は咄嗟に手刀で刃先の向きを変えた。
それでもそれはわき腹を掠る。
「くっ……」
「邪魔するなら殺す!」
真奈は再度、修の包丁を突き立てようとした。
修は寸でのところで包丁を握って止める。赤い血が指の隙間から流れる。放す気は、ない。
真奈はぶるぶる震えたかと思うと、包丁を捨て、修を蹴倒して廊下に飛び出した。
エレベータの方へ向かおうとする。
だが、そのときちょうどエレベータが到着し、中から蛇那伊とサキリが飛び出してきた。
それを見た真奈はすかさず回れ右して、非常口の扉に取りついた。
その先には、外付けの非常階段がある。
「八神! 大丈夫かい!?」
サキリが膝をついている修に駆け寄る。
「大丈夫、ちょっと掌を切っただけだ。こんなこともあろうかと防刃チョッキを着ていたからな」
修はシャツを捲って見せる。サキリはほっと胸をなで下ろした。
見れば、蛇那伊が真奈を追って非常口の扉を開ける所だ。
◇
カン、カン、カン、カン。
冷たい音を響かせて、真奈は階段を駆け下りる。
「待ちなさい!」
頭上から静止の声がする。
――ばかね。待てと言われて待つ奴がいる?
真奈は手すりを握って踊り場まで跳ぶ。
こんなところで掴まっていられない。まだアツヒロが残ってる。
彼が生きてたら意味がない。あたしはまだ幸せになれない。
誰にだって幸せになる権利がある。
世の中はそんなことを簡単に言う。
だけどあたしは?
あたしはこれまで幸せなんかじゃあ全然なかった。
あたしに幸せになる権利はなかったの?
そんなことはないよね。
あたしはあたしを幸せに出来ると思った。
この力を手に入れた時、あたしは神様があたしを見ていてくれたんだと思った。
ようやく、幸せになる時が来たんだと思った。
綺麗になって、綺麗だねって言われて、みんなに愛されて……。
あたしにも幸せになる権利はあった。これからだった。全部上手く行くはずだった。
なのに。
――あたしの幸せな未来を奪ったのは誰?
答えは明白。
あたしのことを虫けらとしか思ってなかったトモミだ。
あたしといると自分を一段高く見せられると思っていたナナコだ。
あたしのお金を、身体を、踏みにじったアツヒロだ。
よりにもよってあいつらにあたしの秘密を知られるなんて。
やる。殺る。この三人は、絶対に殺る。
そうじゃなきゃ、あたしは幸せになれない。
幸せじゃなけりゃ、生きてる意味がないって言ったの誰?
あの三人がいたら、あたしは幸せじゃない。
あたしは生る意味がない、ただの屍。だから――こうするのは、当然の帰結!
地面が見える。一気に跳ぶ。
跳んで、裏通りの方へ抜ければ――、
「ッ!」
駆け出しかけて、真奈は目を見開いた。
長い黒髪をひとつに束ねた、眼鏡の少年が立っていた。
裏口に回っていた
夜海霧 楓
だ。
「裏口からの逃走、お約束だな。ここまでだ、楠真奈」
真奈は踵を返そうとする。
だが、そこに蛇那伊が追い付いてきた。
狼狽えた真奈の背後を取り、楓はその腕を捻り上げる。
「チェックメイトだぜ、観念しな」
非常階段の前には蛇那伊。正面口のほうからサキリと修も駆けつける。
いくら身を捩っても、楓の手は外れなかった。
やがて、真奈は項垂れる。
……そして、すべてが終わったのだと知った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月24日
参加申し込みの期限
2016年03月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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