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<月華>月昂崩落 ―捧げられた姫―
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サキリが我に帰ったとき、紅蓮の炎が彼を覆い尽そうとしていた。白鋼が叫ばなければ大火傷を負っていただろう。酷く動揺した燈耶は、虚空で頭を抱えて身悶えていた。
「華夜様は、そんなお人ではなかった! だのに私の記憶は! 私の悲しみは! 彼女を歪めてしまう! 私の知る華夜様は、あのような人ではないっ! あのような……、あのようなあああっ!」
「落ち着け、燈耶!」
白鋼が冷気を帯びた光を燈耶へと打ち込む。同時に音を立てて立ち上る湯気。続けて目配せし、サキリは掻き消えた。
「もう、一撃だ」
泣き叫ぶ燈耶の真上へ転移したサキリが、赤い光を纏ったナイフを投げる。白鋼は全てを凍らせる光線を放ち、燈耶は目を見開き炎でその身を包んだ。
――再び、真っ白い湯気が立ち上る。
それが掻き消えたとき、魔物は全て消えていた。燈耶だけが、地面に手を付き何度も荒い息を整えていた。
「……あら? 全て終わってたの?」
蛇那伊が不思議そうに首をかしげていると、遥斗と亮、刀がそこにいた。サキリと白鋼は燈耶に歩み寄る。
「こっちは僕らがどうにかする。そっちはどうする?」
「まだ何があるか分かったものではないわ。ここに残るわね」
サキリの問いに蛇那伊は肩を竦めた。一方刀と亮、遥斗は先に侵入したメンバーを追う。後に残った蛇那伊が見守る中、サキリは燈耶を見つめた。
華夜への想いが実らず死んだ燈耶は、影の貴人となった。結ばれなかった無念や悲しみが、今の彼を形作っているのだろうか。疑問に思ったサキリは、そのまま問いかけていた。
「燈耶は、華夜の事が今も好きなのか?」
「あたりまえだろう?! あの美しさと、同じように優しい心の持ち主だ。転んだ子供に立てるかと問うて手を差し伸べ、間違った事をした者を厳しくも優しく諭し、読み書きの苦手な私に自ら教えてくれたほどの……?!」
その問いかけに、燈耶は叫び……3人の眼差しで我に返る。冷静になって顔を背けた彼は、白鋼と蛇那伊を一瞥すると向き直った。
「刹弦には『呪皇の命は守った』とだけ伝えておいてくれ」
それだけ言うと、燈耶は炎の渦を纏い消えたのだった。同時に張り詰めていた空気が解ける。サキリたちは危険がないと判断し、冥晶宮へと移動した。
*…………
「……もしかして、お取り込み中?」
なんて武道が場違いなコメントをポツリもらす。紫はすぐさま囚われていた者たちに駆け寄り、怪我がないかチェックしていた。
「みんな、無事だったのね?」
「うんっ! あー……でも、今丁度刹弦と話していたんだよね……」
気まずそうに円がいい、ちらり、と刹弦を見る。だが、彼の眼は虚ろで、その場を見ていなかった。
「てっきり既に儀式が始まっているとばかりおもったから、ちょっと拍子抜けかなぁ?」
武道が苦笑する。彼の手に握られていたのは刹弦の扇子で、もし刹弦が吹雪化してくるならば扇子を使い、救助が完了するまで相手をするつもりだったのだ。
だが油断は出来ない、と冷静に刀共々見守る事にした。それは蛇那伊と遥斗も同じだった。
そんな状況で、修が静かに刹弦に歩み寄る。
「裏切られ、絶望し、全てを憎んだ。けれど、憎みきれなかった。……だから、辛いんじゃないか?」
「……っ」
刹弦は、僅かに息を飲み、視線を逸らす。だが、修は言葉を続ける。
「ぶつけなければ、収まらない苦しさも、君の心そのもの……感情なんだ」
「それは……、解っている。けれど私はっ!」
俯き、首を何度も振る刹弦の姿は痛々しく、美咲紀の目に涙が滲む。だが、夏夜はその手を1度だけ握り、小さく頷く。
「彼の『痛み』がわかるなら、僕らが今動かなくちゃ」
その言葉に美咲紀が頷いていると、合流した亮がハンカチを貸してくれた。そうしている間にも状況は動く。
「感情を殺したいと言うほどに傷ついた、というのは解るよ。誰かとの衝突や関わりでの傷つくを恐れて、心の動きを求めてる」
円が、ゆっくりと歩み寄る。今まで様子を見ていた夏夜と共に。2人は話し合ったわけではないが、一緒にぎゅっ、と刹弦を抱きしめた。偶然にも考えている事は一緒だったらしい。
(僕は、僕達は……僕たちが貰った『火』は、優しく暖かい金色の光放つ『月』だ!)
ねこシールを自分に張った夏夜は、ろっこん『重く軽く』で己の身体を軽くする。自分の中の『月』から強く月光をイメージして。
進化能力で刹弦へともシールを張り、命一杯軽くする。
――彼の苦しみ、悲しみ、寂しさ、強い『痛み』。
そして、愛憐が動いて尚救えぬ『恨み』。
それらを僕たちの『月光』で照らし、祓い清め晴らしたい。――
(刹弦が『巡り』に戻り、産まれ、幸せに生きるように)
「刹弦さんは、本当は優しいから、みんなの心を留めようとしたり、布団をかけてくれたんだと、僕は思う。君は、冷たくなんか無い、温かい人さ」
刹弦は、言葉を失った。怒りを持って暴走していた心は、対象であった筈の者達によって沈められていく。
そして、心の中に残っていた感情が、彼の記憶が、その場に居る全ての者に流れ込んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
菊華 伴
前回シナリオ
<月華>風花は、白く冷たき針
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年12月17日
参加申し込みの期限
2016年12月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年12月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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