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その日は繰り返す
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【2】不器用なキューピッドたち
鴻上 彰尋
もまた、この奇妙な現象に巻き込まれた一人だった。
彼は、現象が始まって四日目に、かなえが悠香を突き落とす現場を目撃し、原因を察した。
(これが起きたから、同じ日が繰り返されているのだろう。……それ以外に、変わったことは見つけられなかったからな)
胸に呟き、どうしたものかと考える。
他にもこの現象に巻き込まれている人間がいるかもしれないと、ねこったーで「今日も今日なのか?」と呟いてみたりもしたものの、この時点ではなんの反応もなかった。
そこで彼は、ともかく自分にできることをしようと決めた。
翌日彼は、二人を廃線の北側の森で待ち伏せた。
やって来た二人は――殊にかなえの方は、人がいたことに驚いたようだが、彰尋は素知らぬ顔で肩をすくめる。
「ここなら、誰も来ないと思ったのに、人が来るとは意外だ」
「それはこっちのセリフだわ。……こんなところで、何してるの?」
「芝居の練習だ。俺は役者を志してる。それで、他人に邪魔されない所で、台詞を覚えようとしてたんだ」
とがった口調で問うかなえに返して、彰尋は名乗った。そしてふと、思いついたように続ける。
「そうだ。練習を手伝ってくれないか? 復讐劇なんだ。俺は殺される役なんだが……そう、君。君は俺に恨みがあって、復讐のために俺を殺そうとするんだ。台詞はアドリブでいいから、頼む。俺を、嫌いな人だと思って、やってくれないか」
彼が言って指名したのは、むろんかなえだ。
彼は、芝居にかこつけてかなえに本音を吐露させ、悠香にその気持ちを知ってもらおうと考えたのだ。
被害者である悠香がかなえの本音を知れば、殺人にまで至らず、解決の糸口が見えて来るかもしれないと。
だが。
「いやよ。なんで私がそんなことしなきゃならないの」
かなえは、きっぱりと言った。
「私、そんなふうに誰かを憎んだことなんてないもの。それに私たち、写真を撮るためにここに来たの。邪魔だから、どっか別の場所に行ってくれない?」
「……かなえ、先に来てたのは、この人の方よ。写真はまた、明日でも撮れるし……」
きつい口調で続ける彼女を、悠香が止める。
「何言ってるのよ、悠香。芝居の練習なんて、ここじゃなくてもできることよ。でも、ここの写真は、ここでしか撮れないわ」
かなえはしかし、鋭く返した。
「でも……」
困ったように言いさして、悠香は彰尋を見やる。
彰尋の方も、困って小さく唇を噛んだ。二人をこのままにして立ち去れば、何が起こるかはわかっている。けれど、かなえは怖い顔でこちらを睨み据えていて、動くつもりはなさそうだ。
「……わかった。俺が退散するよ」
しかたなく言って、彰尋は森の出口へと歩き出した。背中に、かなえの鋭い視線が突き刺さるのを感じる。
彼はそのまま、ふり返らずに歩き続けた。
やがて森を抜け、廃線の方へと戻って来る。あたりは、かなり暗くなっていた。
「あのう……。何度か、お見かけしているような……」
それへ声をかけたのは、和穂だった。彼女は今日も、行動パターンを把握するために、二人を尾行していたのだ。
驚いてふり返る彰尋に、彼女は慌てて続ける。
「あっ、逆ナンとかじゃなくって、同じ場所……同じ時間に」
その言葉に、彰尋も気づいた。
「もしかして、君も同じ日を繰り返しているのか?」
「ええ。……よかったです。わたし一人じゃなくて」
問われてうなずき、和穂はホッとして言う。
そこに、立ち枯れた木の影から様子を伺っていた倫理子が現れた。手には、水筒が握られている。彼女は今日も、睡眠薬入りのお茶を飲ませて悠香とかなえを止めるべく、ここに来ていたのだった。
「あなたたちも、同じ日を繰り返す現象に巻き込まれているの?」
声をかけられ、和穂と彰尋は顔を見合わせた。
「あなたも……ですか?」
問い返す和穂に、倫理子は黙ってうなずいた。
翌日の夕方。
和穂はみたび、廃線へと向かう悠香とかなえのあとを追っていた。
といっても今日は、ただ尾行するだけのつもりはない。
昨日、彰尋や倫理子と話して、今日は和穂が二人を止めてみることにしたのだ。
夕方の雑踏の中、先を行く悠香を、かなえは苦笑混じりに見守るように歩いて行く。
(……お願い、思い出して。大切な……大切なお友達だったんでしょう。時間を巻き戻すほどに、後悔するくらいに)
和穂は祈るような気持ちで、その瞬間を狙って架空のダーツをかなえに向かって投げた。
その途端、彼女のろっこん『キューピッド・ダート』が発動する。
標的はかなえで、その視界にいるのは悠香だ。かなえの中の、悠香への好意的感情が一時的に増幅され、その目の奥に揺らぐ殺意が消えた。
「悠香!」
かなえは一瞬足を止め、ややあって悠香の方へと駆け寄る。
「ごめん、やっぱり寮へ帰ろう」
「え? でも……」
「そこ、暗くなると危険な場所なのよ。だから――」
驚く悠香に、かなえが言いかける。その時、悠香の携帯電話が鳴った。
「あ、ごめん」
かなえを遮って、悠香は電話に出る。相手は、悠香の彼氏のようだ。
(あ……!)
うまく行ったと胸を撫で下ろす和穂の視線の先で、かなえの表情がたちまち険しくなって行く。
(しまった……。この電話のあとに、ろっこんを使えばよかったです……)
和穂は己の失態を悔いる。
電話が来ることは、わかっていたのだ。彼氏と話す悠香に、かなえの殺意が深まって行くことも。
悠香が電話を終えたころには、かなえの上からろっこんの効果は、すっかり消え去っていた。
彼女は、悠香から顔を背けると、先に立って歩き出す。
「かなえ、寮に帰るんじゃないの?」
「やっぱり、行くわ」
慌てて後を追いかけながら問う悠香に、彼女はとがった声で返しただけだ。もう、ふり返ろうともしない。
和穂もそのあとを追いながら、もう一度ろっこんを使う機会を伺ったものの、結局果たせなかった。二人が廃線に足を踏み入れたあたりで、和穂はたまらず背を向けた。
(……悠香さん、ごめんなさい……!)
ただ胸に、謝りながら。
+ + +
天満 七星
はその日、道に迷って廃線に入り込み、この現象に巻き込まれたのだった。
和穂が、かなえを止めることができなかった六日目。
七星もまた、悠香を助けられなかった。
「あなたは、これで満足しました?」
その場に立ち尽くすかなえに、七星は問う。
「何を言ってるのか、わからないわ。これは事故よ。……悠香は、ここから足を滑らせて落ちたの」
答えるかなえに、七星は心の中がどうであれ、彼女の過ちを取り除くために動こうと、決意するのだった。
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担当ゲームマスター
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月06日
参加申し込みの期限
2016年03月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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