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R&R Agency:File01:春の肖像
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● 降霊会・2
ラップ音は激しさを増していった。
『妻は……』
遙幻は低く呻く。
『嫉妬……している……』
絞り出すようにそれだけいうと、鞠の身体はぐらりと揺れた。
「毬ちゃん!」
隣にいたアメが、倒れた鞠を抱きとめる。名を呼んで頬を叩くも鞠の意識は戻らない。
バンッ!
大勢の人間が一斉に窓を叩いたかのような怪音が響いた。
蝋燭が消える。
部屋は一瞬にして暗くなる。いつのまにか、日が暮れ落ちていたのだ。
「きゃあっ!」
悲鳴。アメは鞠を抱いたまま蹲り、さゆるは目を見開いて暗がりを探る。
と。
「ぐっ……!」
急に後ろ髪を掴まれ、引きずり倒された。
「大丈夫か!?」
悲鳴に気づいた梨樹がさゆるを守るように覆いかぶさる。
視界の端を、黒っぽい人影が横切る。
幽霊?
いや、違う。
目に映ったのは、黒のホットパンツとニーソックスの狭間の白い太もも。
長い三つ編みに小柄な身体。
月だ。
だが、月の瞳は狂気に揺れていた。
月だけど、月じゃない。
月の肉体は、春子の姿をした人形に飛びかかる。首を絞める。
『……憎い……』
月の形相は、普段の月からは想像つかぬような、恐ろしいものになっている。
『春子……』
ギリ、ギリ。
血管が浮き立つほどの力で。
締める。
人形の首を。
瞬きもせぬ、春子の首を。
<あなたは……>
人形――月は問うた。
<フユ……ですか?>
空っぽになった月の身体。
それは恰好の憑代だった。
フユはそこに憑依したのだと月は理解した。
「常闇!」
ふいに、月の背後に、サキリが転移して現れた。
だが、月はそれに反応し、咄嗟に飛びのく。
サキリは追いすがる。
ガキッ、キン!
月のナイフとサキリのナイフが暗闇の中で、一度、二度、と交わされる音。
『……やめなさい……』
アメの腕の中の鞠が呻いた。意識を取り戻したのだ。声はまだ低く、遙幻のままだ。
その声に、月――フユが歓喜の声をあげる。
『アアッ、あなた、そこにいるの?』
きょろきょろとあたりを見渡す。フユには遙幻がどこにいるかはわからないのだ。
隙を突き、サキリが背後から月の肉体を捕らえ、腕を後ろ手に締め上げる。
だがフユは構わず遙幻を求めて叫ぶ。
『ねえ、あなた、見てください。私、また素敵な身体を手に入れましたわ。描いて。私をまた描いてくださいな。春子より美しいはずよ。ああ、みるみる美しくなる春子。あなたの愛を受けるのが当たり前だと思っている春子。あなたは春子を愛しましたね。私よりも愛しましたね』
『やめろ……やめなさい……君は勘違いしている……春子は娘だ』
『娘よ。娘。私の分身。ああ……違う、私じゃない。私じゃない女。なぜ私じゃないのでしょう? あなたが愛したのは私。あなたのモデルは私。あなたが描くのは若くて美しい私だったはず。ああ。それなのに。私はそれを失った。春子が妬ましい。若くて……美しくて……愛されている。私は、それを、失ったのに……!』
吐き出されるそれは、呪詛だ。
繰り返し繰り返し。
私と春子。
若さと美しさ。
愛と呪い。
違う、そうじゃない、という遙幻の言葉は届かない。
彼女の中で愛憎の渦は完結していて、ただひたすらに大きく膨らみ、彼女自身を変質させていったのだ。
そして彼女は――夜に巣食い、家に巣食う、怖いモノになった。
<……母であることを忘れ、女になってしまったんですね……>
人形/月が呟く。
グギギ、と奇妙な感じで首を回転させた月/フユは、春子の姿を見咎めた。
『若くて美しい春子……妬ましい……』
フユはサキリの腕を振りほどき。
跳んだ、腕を伸ばす、春子の姿をした人形のほそりとした白い首を捻ろうと。
だがそれを阻んだのは蛇那伊だった。
「悪いわね、アタシには殴るくらいしかできない。あとで介抱してあげるからね」
拳を突き出す。
月の腹部を強かに打つ。
月の肉体は吹き飛び、床に倒れる。
「なんか……こんなの悲しい」
円がぽつり呟く。
「春子さんは、お金じゃなくて、お父さんやお母さんと折り合いをつけたいから『春の肖像』を探してたんだと思う。それなのにこんな……」
『……探してるのか……』
遙幻の声に、梨樹が言った。
「そうだ。俺たちは春子さんの依頼で『春の肖像』を探しに来た。俺自身も、あなたの絵を見たい」
『……絵……春……』
ぼそ、ぼそ、という声。梨樹は鞠の口もとで耳をそばだてる。
『……寝室に……』
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月27日
参加申し込みの期限
2016年03月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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