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【クリスマス】星ヶ丘のホーリー☆ナイト
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教会内はコンサートでにぎわているものの、同時開催のガラス工芸展は、静謐な聖夜を訪れる者に提供してくれる。
ガラスの芸術といえば、ひやりと冷たい質感を想像する者が多いかもしれない。だが実際のところそうと言い切れるものではない。湖面から飛び出した水鳥をかたどったものは自然の美しさと生命の力強さを、主が生誕した村を再現したものは生活の息吹や温かさを、鑑賞者の胸に届けてくれる。
なかでもひときわ人目を惹いた作品は、
三宅 葉月
が手がけたものだった。正確に言うと、彼女がデザイン画を担当し、ガラス職人に制作委託したものである。
四枚のステンドグラスパネルの作品群で、このまま教会に寄付され、外窓にはめ込まれることが決定している。
テーマは、寝子島の四季だ。
象徴的な春夏秋冬があるだけではない。それぞれの季節は、精緻にして色彩豊かに描き出されていた。まるで一枚一枚の絵の中から、もう一つの世界が静かに語りかけてくるかのようである。
「落ち着く……こういうものが見れるんなら、クリスマスも悪かないか……」
七枷陣は独り、ステンドグラスに目を奪われている。
なんとなく外出した陣は、外の世界が本日、ハードモードになっていることを知った。
――畜生、明日って今さ! な気分になるんじゃなかった。
そのときは確かにそう思った。
カップルカップル、どこもかしこもカップルだらけ! そうでなくても数人連れがデフォで、全部リア充祭に見えたのである。陣は心のなかのミラクル光線銃を連射して「リロード! リロード!」とこれまた心中で叫び続けていた。
しかし九死に一生、教会から伝わってくる歌声に惹かれ、陣はここにたどり着いたのである。
そうしてようやく、落ち着きを取り戻した次第なのだった。
「なるほど、けど、どうしてガラスで作ったんかな……」
もっと丈夫な材質、それこそタペストリーや彫刻でも表現できたかも――とつぶやいたとき、陣に答える声があった。
「それも、いいでしょうね」
声をかけられるとは思っておらず、陣は心臓が口から飛び出しそうになった。
「え……あ、あんた、いや、あなた……誰……?」
口ごもってしまったのも無理はない。その一角に人がいるとは、まったく思っていなかったからだ。まるで人の気配がしなかった。
彼女は、アンティークドールのように無表情で、現実味のない姿をしている。
服装はゴシック調で黒一色、やや緑がかった黒髪にはゆるやかなウェーブがかかっており、歩むとそれが音もなく揺れる。瞳は冷たい翡翠色、肌には血の気が感じられない。
「この作品のデザインを担当した者です」
抑揚を欠いた口調で告げ、葉月は軽く頭を下げた。
――ガラスは壊れ物……この人も……?
奇妙な感想を陣は抱く。黒衣の少女とステンドグラスに共通項を見出したのだ。
彼女がガラスという壊れ物の中に世界を切り取るのは、それ自体が世界が絶えず移り変わり行く存在であることを表現しているのかもしれない。
「形あるものはいつか必ず消えてしまう。それは事故や災害や犯罪による損壊によるかもしれないし、時間の残酷な作用によるものかもしれないし、別の要因によるものかもしれない……そんなことを考えて、表現技法にガラスを選択したのかもしれません」
葉月は、みずからが生み出したものを冷めた目で見ている。
しかし、その心中までは、どうか。
葉月は想う。
――それでも多くの表現者は自分のすべてをかけて……というより、自分の魂を分け与え、少しでも自分自身の存在を残そうとしてきた。それはもう表現者としての本能で、どうすることもできない。
それが『性(さが)』というものである。あるいは、『業(ごう)』というべきかもしれない。
言いしれぬ畏敬の念に打たれ、陣は、
「そ、それじゃあ」
とその場から退散した。一瞬、彼女が氷像のように砕けてしまうような錯覚にとらわれていた。
恐い錯覚だ。
やるせなさもあった。悲劇的な結末と知っている映画を見させられるような。
葉月は瞳を伏せた。傷ついた黒鳥が、目を閉じて痛みに耐えるように。しかしその傷は、足首にはめられた鉄の輪から、みずからを解き放つ際に受けたものだ。
表現者の本能、性、業――そんなことばかり葉月は考えてしまう。
ガラスで描かれた『冬』のむこうに、父親の顔が浮かんだ。
四枚のステンドグラスで、もっとも時間がかかったのは『冬』だった。自分の困難な状況が念頭にあったためか、着想から仕上げまで、他の作品の倍以上の時間がかかっている。
だが冬が終われば春が来る。
冬は、乗り越えるべきもの――。
この作品は、状況に対する彼女なりの回答、なのかもしれない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月09日
参加申し込みの期限
2016年02月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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