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寝子高七不思議シリーズ:校内キャンプでバッハに会いに行こう!
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「さて、音楽室にたどりついたわけだが」
すばるが懐中電灯で、音楽室を照らし出します。
「ううっ、緊張してきたな……」
米太郎は唾を飲み込みました。
「それじゃ、入ってみようかね」
洋二がうなずくと、蓮が鍵を使って解錠しました。
横開きの戸がガラガラガラっと開きます。
煉が手元の時計を確認しました。
「こいつは電波時計だから正確だ。時刻は、午前四時三十五分」
例の肖像画までは備品を倒さないように行こう、と彼は言いました。
「うっかり備品を傷つけたら問題になるからな」
煉のLEDライトが一同の装備ではもっとも強力です。彼が先頭に立つことになりました。
「本当にバッハの目が動くのかなあ。生徒を脅かそうとした作り話じゃない?」
るるかは疑念を口にしましたが、
「あっ、動いたにゃ!」
だしぬけにといきが言ったものだから、きゃーと叫んでまたも洋二にしがみつきました。
「なーんてね冗談……っていうか離れなさい」
歯を見せて笑っていたといきですが、すぐに目を怒らせて洋二からるるかを引き剥がしに掛かります。なんていうか、いいチームかもしれません。この二人。
ところがこのとき、
「ぎゃああっ! ほ、ほんとに動いたああああっ!!」
いきなり凜が大声を出したので、修は素早くカメラをその方向に向けました。
……肖像画ですが、それはバッハではなくハイドンです。
「懐中電灯の加減でそう見えただけだ。人違いだし、それにまだ四十四分にはなっていない」
「なんだー、おどかさないでよ」
ふぅ、と美咲紀は息をつきました。
「そうするとこんな推理が成り立つね。元々はただの見間違いだったと」
と言うのはすばるです。
「これだね」
すばるは煉のLEDライトが届くより先に、
『ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750)』
と名の入った肖像画にたどり着いていました。
有名なあの顔です。白髪のカツラをかぶった体格のよい人物。手には楽譜を持っていますね。それにしてもあのカツラの印象は強烈です。くりんとカールしているではありませんか。今の観点で見ればなんとも愉快なあの髪型ですが、これが当時の流行だったのです。
つかつかとバッハの絵に近づいて、すばるは額の下に設置された光センサーを取り外しました。
「音楽プレイヤーにつながっている……光を当てると」
するとバッハ作曲の『マタイ受難曲 終曲』が流れはじめました。
「なるほど、あまり嬉しくない趣向だな」
言いながらすばるはプレイヤーを止め、周囲に隠された仕掛けも外していきました。コンニャクが飛び出るトラップになっていたようです。
「これが『バッハの霊』の正体というわけかな?」
米太郎が訊きますが彼は首を振りました。
「違うよ。設置されたのが最近なのが丸見えだ。おおかた、今日の参加者の誰かによるイタズラだろうさ」
ご名答、優の仕掛けです……というのはともかく。
「とすれば、結局は噂が噂を呼んで七不思議のひとつになったという結論になりそうだな」
修は溜息をつきました。
オチらしいオチとはとても言えませんが、そういうことのようです。記事にするのはやめておきましょう。
「ちょうど四時四十四分だ」
このとき煉が時間を告げ、皆固唾を飲んでバッハの肖像画を眺めましたが、当然といえば当然ながら、楽聖の目が動くことはありませんでした。
「動かないんならにらめっこ勝負もできませんねー」
美咲紀は肩をすくめました。今度は鷹取先輩に、理科室の骨格模型とでもにらめっこしてもらうことにしましょうか?
その後、煉が額を壁から外して調べましたが、当然『ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750)』の絵にはなんの仕掛けもみつからなかったのです。
「正体見たり枯れ尾花、ってね。まあ、ここまでドキドキを味わえただけでいいんじゃないかな」
洋二が無難にまとめ、一行はやれやれと戻ることにしました。
もう時刻は朝の五時近くなっています。
一行が音楽室を出たところで、円と刀がやってきました。
「もう散々だよー」
円はなんだかぐったりした様子です。
「すまない。俺がついていながら……」
刀も元気がない様子でした。
「えっ!? ど、どうかしたの!?」
凛が問うと、円は、
「これー」
と言ってなにやらふにゃっとしたものを出してきました。
コンニャクです。
「俺たちの選んだルートはコンニャクトラップだらけでな。誰が仕掛けたのやら……」
「それがぜーんぶ僕にぶつかってきたんだよ。バッハ見にきたのにコンニャクばっかり見させられた感じ? もうコンニャクはこりごり!」
円の胸に抱くにゃーくんには被害はなかったようで、それだけは不幸中の幸いかもしれません。
「あ、そうだ」
と言ったのは米太郎です。
「残りのコンニャクトラップがあるかもしれないから、明日、帰る前にもう一度チェックしにこよう。来たときよりも美しく、だよ」
役目を忘れない生徒会役員なのです。
それはそうとして、音楽室の話を刀と円は皆から聞きました。
「まあ、バッハの噂が事実だとしても、この時間は彼らの時間だから関係ないといえばないか……俺たちは普段寝てるしね」
「ふーん。残念」
と言いながら円はがらりと音楽室の扉を開け、そこから壁の肖像画を一瞥しました。
「それにしてもたくさんあるねー、この音楽家たちの肖像画。僕が卒業した中学の音楽室の倍くらい飾られているかも」
「そういえばそうだね。たしかこれって、昔の文部省かなにかが世界の音楽家の肖像画を音楽室に掲示するように指示したことがきっかけだったらしいけど……何枚とは決まっていなかったみたいだから」
と、博識なところを見せるすばるです。
「とすると寝子高には肖像画のマニアでもいたのかもしれないねえ」
かくいう洋二の言葉に続けて、
「らくがお仮面としては血が騒ぎますか?」
修がこう言って笑わせて、テントに戻ることになりました。
明日もお休みです。朝はゆるゆると起きようではありませんか。
そうして朝食をご一緒して、キャンプは解散の予定です。
なにはともあれ、楽しい一泊二日でした。
「また今度、他の七不思議も探しに行きましょうね!」
と、といきが洋二に伝えた言葉は、少なからぬメンバーの気持ちを代弁したものではなかったでしょうか。
めでたし、めでたし。
……と、ばかりは言っていられないもので。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
コメディ
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月15日
参加申し込みの期限
2013年04月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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