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【期末テスト】赤点?満点??冬寒波、四日間の死線<物語編>
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●八神君ちの試験後の日常
高級住宅地である星ヶ丘の、海が見える一角に、八神邸はある。
八神 修
が帰宅すると、いつものように主人の帰宅を待ちかねた動物たちが駆け寄って来た。
健気でかわいい動物たちを一通り構うと「ごめんな、勉強するから」と部屋から出し、机に向かう。
試験の結果は完璧で、満足している。やり遂げた達成感もある。
だからといって、終わった、と解放的にさぼってしまうことは修にはできない。
開いた参考書は高校3年生の応用数学。
来年からは受験に専念したいからと、できるだけ先回りして自主学習しているのだ。
(勉強はテストのためにやっているものではない。テストの結果は、日々の積み重ねの結果だ)
修は自分に改めてそう言い聞かせる。
1年生の問題は完璧に解けても、3年生の、しかも応用となると頭を悩ますことも引っ掛かることもある。
修は、間違った問題の解説を読み「もう一度だ」と繰り返し集中して取り組んだ。
勉強をするときは、時間や到達点を決めることにしている。
決めた地点までくると、修はそこで休憩した。
音楽を流しストレッチで心身を解放する。脳をリセットするルーティン。と、唐突に扉が開いた。
「シュー君、一緒にケーキたべましょー」
やってきたのは
椿 美咲紀
だ。
表情が明るいところを見ると、前回より成績が良かったのだろう。
「色々と勉強見てくれてありがとうサマなのです。成績上がりましたよー! 私、やればできる子なのです!」
「日々教えてた美咲紀に成果が出て俺も嬉しいよ」
微笑みながら、修は美咲紀を私室に招き入れる。
美咲紀は修の机を見るなり目を丸くした。
「あう。シュー君、何故テストも終わったのに問題集を開いているのですか?」
「ちゃんと身に付くようにだよ。そうだ、テストの解答用紙はあるか?」
「ありますけど」
「よし。誤答は復習しておこうか」
「ええー、今ですかぁ?」
「そ。今、ここでだ。終わったあとが大事なんだ」
先生モードになった修を、上目遣いにちょい睨みしながら、美咲紀はうーんと考えてみる。
終わったあとが大事、ってどういうことだろう。
ううん、と唸ったそのとき、美咲紀の頭上に電球が灯った。
「確かに、間違っているトコは『何故違うですかー!!』とスイッチ入るですね。模範解答見ると『ここが間違っていたかぁあ』と普段以上に注目してアタマに入りますね。それを長期記憶に入れれば次から同じ問題が解けると言うその理屈。むむう、成程なのです」
「そういうこと」
「でも数学のここは解き方が良く判んないのです」
「見せてみろ。……ああ、ここは、式の立て方だな……文章題の最初に出てるこの数字は引っ掛けでさ……」
美咲紀が間違えた数学の応用問題を、ふたりで頭を突き合わせて解きなおしてみる。
間違ってみるのも悪くない。
間違ってみないとわからないこともあるから。
修だって最初からなんでも解けたわけではないのだ。
間違えても繰り返し取り組んだ経験が、いま活きているだけなのだ。
「そっかあ、わかりましたぁ! 今度こんな問題が出たらリベンジなのです。次は負けないっ!」
美咲紀は嬉しそうに顔をあげる。
「勉強が好きになってきたか?」
ふふ、と微笑みながら修が尋ねる。
「僅かながら、以前よりは」
と美咲紀は答えた。
◇
次に八神邸にやってきたのは
常闇 月
だった。
その傍らには、紅の髪の
緋紅朱 赫乃
が伴われていた。月が星ヶ丘寮に寄り、迎えてきたのだ。
赫乃のちいさな身体は、赤と黒の、薔薇のコサージュや刺繍で彩られたゴシックドレスに包まれていた。長い赤髪も相俟って、まるでアンティークドールのようだ。一方の月は、黒いワイシャツにホットパンツ、黒のサイハイニーソックスにマフラーというクールな出で立ちで、赫乃のロマンチックさとは正反対である。
玄関先に現れた修に、赫乃はドレスの裾を摘まんでお辞儀をすると、手土産を渡した。
「これは、八神さん、と、常闇さん、に……雪を、イメージ、したの」
白のスプレーバラに小さめの白百合、アクセントに柊の赤い実が彩られたアレンジメントフラワーだ。
赫乃の庭に咲く花で作ったのだろうか。
「……クリスマス、にも、使える、よ」
「ありがとう」
「私にも、ですか」
礼を言って受け取る修。月もまた礼を言い、それから静かに赫乃を見つめる。
妖精のようだ、と思った。
赫乃の立ち居振る舞いからは、薔薇の香が薫ってくるかのようだ。
(……私と違って、本当に可憐な方です。世間一般のいうところの可愛らしい女性というのはこういう方のことを言うのでしょうね……)
その感情は、憧れ、だろうか。
月からそんな風に思われているとは知らず、赫乃もまた、一歩下がって凛と立つ月をこう思っていた。
(常闇さん、は、凄く、物静かで、かっこいい、なぁ……私も、こんなふうに、しっかりと、した、性格、だったら……)
ふたりともじゅうぶん素敵な女の子なのだけれど、この年頃の女の子はよくばりで、隣の芝生が青く見えているのだろう。自分は自分のまま咲けるということを知るには、もうすこし人生経験が必要かもしれない。
「いらっしゃい。椿も来てるよ」
修は彼女たちを招き入れると、美咲紀や動物たちと共に居間に場を移した。
美咲紀が手土産のケーキを切り分ける。さすが修の家というべきか、品の良さそうな白い皿は縁に銀の飾り模様がついていて、名のある逸品のように見える。
「私も先日の休みの日に焼いたクッキーを持って来ました……あまり、出来は期待しないでください」
月が大皿にクッキーを並べた。食べるとさくり、優しい味がする。
「クッキー、焼いて、たんだ……私も、なにか、たべれるもの、用意、してくれば、よかった、かな?」
と萎縮する赫乃に、修は「気にするな」と言った。
「この花で十分だよ。ほら、素敵だろう?」
赫乃のアレンジをテーブルの中央に飾ると、部屋がぱっと華やいだようになる。
みんなの顔もまた、花のようにほころんだ。
◇
ケーキと紅茶、カードゲーム。話は尽きない。
動物たちも思い思いに女の子たちの膝に乗り、思いのほか楽しい茶会になった。
テストの労をねぎらい、これからの話に花を咲かせる。
「ふふ、楽しくて、美味しくて、幸せなのです。癒される~」
膝に乗った仔猫の毛並みをもふもふと味わいながら、美咲紀はいまにも蕩けそうだ。
「みなさん、年末年始はどうするんですか?」
月が尋ねると、修が肩を竦めた。
「俺は年末年始は行事が色々有って逆に多忙かな。常闇は?」
「……私はこの街に留まるかと」
「実家には帰らないんですか?」
美咲紀の問いに、月はすこし物悲しそうな表情を浮かべ、首を振る。
「ここが、今いる場所が、そのようなものですから」
赫乃に水を向けると、赫乃はカップの縁を撫でながら、とつとつと答えた。
「私は、実家、かな……いろんな、思い出、お父さんに、お母さん、に、いう、つもり……年末、は、いつも、家族で、すごすの……私の、誕生日、だから」
「お誕生日でしたか」
月が微笑む。
「おめでとうございます緋紅朱さん」
この言葉をきっかけに新しい紅茶が淹れられ、お疲れ様会は赫乃の誕生日を祝う会へと舵が切られた。
著名な薔薇の生産者である赫乃の母の話や、正月には母のお弟子さんも来るなんて話も赫乃の口からぽつりぽつりと語られ、他のみんなはどうなのかな、親戚はいっぱいいるのかな、なんてふうに話は続いてゆく。
赫乃は美咲紀のために、ケーキの包装紙で薔薇を作り、アレンジメントをこしらえてプレゼントした。美咲紀はこれをとても喜んだ。
こうして八神邸の夕方は和やかに過ぎていったのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
79人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月01日
参加申し込みの期限
2016年01月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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