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『somnium』でのクリスマス。(準備編)
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仙藤 紫
が作る事にしたのは、ミニクリスマスツリーだった。
慣れた手つきで型紙に沿ってフェルトを切り、ボタンやビーズで飾りをあしらって。一度全体の感じを確かめてから、今度は綿を少しずつちぎって、それを枝にくっつけて雪を表現する。
出来るだけ、全体に可愛らしい感じに――そう思いながらちょん、ちょん、と綿を付け、少し寂しいかもと感じたらまた飾りを少しあしらった。そうして一通り終わったところで、その出来栄えをテーブルにおいて眺めたり、持ち上げて少し遠くへと手を伸ばして確かめる。
(……こんなものかしらね)
満足いく出来栄えになっているのを確かめて、うん、と紫は小さく頷いた。作業自体は簡単だから、元々手芸が得意な紫のこと、オーナメントを1つ作るのにさほど時間はかからない。
紫にとって手芸は、母親が好きだったこともあって、そんな母がやっている様子を見ていて、自分も真似をしたらいつの間にかうまくやれるようになった、というものだ。もちろん元々、何か形にするのが好き……ということもあったけれども……
(それにしても。わりと早く出来ちゃったわね)
キラキラと可愛らしいミニツリーのオーナメントを眺めながら、紫は少し考えを巡らせた。ちらりと壁の時計を見上げてみたけれど、教室の終わりの時間まではまだまだ時間がある。
最初に説明されたところによれば、時間の終わりまで居なければならないという物ではないらしいので、このまま帰っても構わないのだろう。けれども久しぶりの『somnium』でもあるし、折角参加した教室なのだから、もう少し何かをしていきたい気もする。
どうしようかしらね、と考えながらなんとなくテーブルを見回していたら、ちょうど向かいに座っていた3人の会話が耳に入った。どうやら、クリスマスの過ごし方は国によって違う……という話をしているようだ。
「――という訳で。クリスチャンから見ると日本は、クリスマスがあること自体が不思議な場合もあるらしいよ」
「そうなのだ? 修ちゃんは物知りなのだ」
「本当に、シュー君は凄いです」
幾つかの例を挙げ、そんな風に話をまとめた
八神 修
の言葉に、
後木 真央
がフェルトにせっせと刺繍で飾りを入れながら相槌を打つ。修の話も面白いけれど、真央が今気になっているのはどちらかと言えば、作っている猫と星のオーナメントに入れている刺繍が、下書き通り歪んでいないか、かもしれない。
それにこくこく同意する
椿 美咲紀
もまた、手元で用意して来た松ぼっくりを幾つか転がして、薄布と合わせてケープっぽくならないか試行錯誤していた。その傍には後でミニクリスマスリースを作ろうと、やはり用意して来た小枝がちょこんと置かれていたりして。
そして、そうでもないよ、とそんな2人に謙遜して見せる修はと言えば、男子が手芸って恥ずかしいよなやっぱ……と内心では思いながらも、靴下のオーナメントをせっせと作成していた。といっても、元より手先が器用だし、物作りそのものを尊ぶ修だから、作っている物自体は真央や美咲紀と同じくらい、本格的だったりするのだけれども。
ただ用意された型紙通りに裁つのではなく、展開図の型紙を作成して、靴下が立体的になるような工夫が凝らされている。しかも1つではなく、2つ。
じっ、とその様子を見ていた紫がそれに気がついて、こく、と首を傾げた。
「一足……ッて事?」
「そうなりますね。底も作って、自立させようと思って」
こんな風にね、と作りかけの靴下をテーブルの上に置いて見せると、フェルトだからか少々頼りない風情だったけれども、確かにちょこんと立ち上がった。それに、満足そうに修が目を細める。
うっかりすればブーツになってしまいそうだから、気を付けながらリボンやボタンで模様を付けていたのだけれども、まだ何とか大丈夫そうだ。クリスマスブーツとクリスマスの靴下では、色んな所で大きな違いがある。
だから。
「物が入るように作らないと、サンタがプレゼント入れられないでしょう? こういうのはロマンだからさ」
そう言いながら再び針を動かしては、時折テーブルに乗せて慎重にバランスを見ている修に、美咲紀が松ぼっくりを転がすのを止めて、ひょいと眼差しを向けた。こくり、首を傾げる。
「シュー君はサンタさんを信じているんですか?」
「信じていた……かな? 子供の頃は」
その言葉に返ってきたのは、自分自身の言葉を吟味するような、そんな口調だった。そうして修が話したところによれば、小さい頃サンタに会おうと夜更かししたものの、ついに眠ってしまい、起きたら靴下にプレゼントが入っていたのだという。
それは、もしかしたらサンタを信じる子供の多くが1度は取るかも知れないような、微笑ましいエピソード。けれどもそれを聞いていた真央は、ちょっと視線を逸らして「サンタさん……」と苦笑いをした。
おや? と眼差しが向けられたのに、微かな居心地の悪さと、それだけではない何かを感じながら、口を開く。
「真央ちゃんの誕生日が近かったから、ケーキもプレゼントも1回まとめで親に渡されたのだ、だから寝子島にくるまで全然サンタさんなんて信じてなかったのだ……」
「……それは」
「サンタさんの説明は親にも難しいと思うのだ、しょうがないのだ。1回しか貰えなかった方が………何でもないのだ♪」
思いのままに口を動かして、はた、と気付いて真央はぶるる、と猫のように首を振った。雰囲気にしても何にしても、余計な事を言い過ぎてしまったな、と思う。
だからそれを誤魔化すように、押し隠すようににぱ、と笑った顔からは、その内面を読み取る事は出来ない。そんな真央の『いつも通り』を見ながら、そう言えば、と美咲紀はゆっくり口を開いた。
「以前、友人が言ってました」
「なんて……?」
「どんな人の所にもサンタさんが来て、何かプレゼントを一つ置いて行く、んだそうですよ」
雰囲気を変えようと思ったというよりは、純粋に興味を覚えて聞いた紫に、ええと、と美咲紀は頭の中で言葉をまとめる。友人が教えてくれて、以来美咲紀の中に新たな見え方が広がった、その話。
――サンタが置いていくプレゼントは物ではなくて、嬉しい出来事だったり、新しい人間関係だったりするのだという。もちろん良いことばかりではなく、別れや仲違いと行った悲しい出来事もあるらしいのだけれども、そういった出来事の中から1つ、何か得る事があるのだとか。
それを聞いたのは美咲紀が中学に入った年で、だから枕元に置かれたプレゼントのからくりだって、もうとっくに理解していた。それでもそういう話もあるのかも知れないと、信じる事にしたのはそれが良いきっかけになれば良いと思ったからも、ある。
クリスマスの、この時期。1年を振り返るにはちょっと早いようなちょうど良いような、この季節に今年の出来事を振り返って、何か反省してみたり、良かったとほっこりしてみたり、そんな機会になれば良い。
「今年はサンタさん、4月から色々と飛ばし過ぎですけれども! 出来ごと多くてもう毎日、目が回る思いですよ」
「ふぅん……面白い話だな。ロマンがあって」
「真央ちゃんも色んなことがあったのだ、とっても楽しかったのだ、来年はもっと楽しくなると良いのだ♪」
あはは、と笑った美咲紀の言葉に、修と真央もそう笑って頷いた。サンタなんてどこにも居ない、そう言い切ってしまうのはとても簡単で、けれどもどこか味気ない。
面白いわね、と紫もまた頷きながら、自分の1年を振り返ってみた。自分の所に来たサンタは、一体何を置いて行ったのだろう? 大学の合格? それとも別の何か……?
そんな事を考えて、まあ良いか、と首を振る。そうして新しい型紙に手を伸ばす。
美咲紀の話や、修のオーナメントに触発されたわけじゃないけれども。今度は、靴下のオーナメントを作ろうと思った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年12月21日
参加申し込みの期限
2015年12月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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