サンタクロースの贈り物～サタン・クロース！～｜リアクション

サンタクロースの贈り物～サタン・クロース！～

「あぁ、レベル上げにインスタントダンジョン？　それならさ、ハメ技使おうぜ」
「邪道じゃないか？」
「いやいや、生身でまともにレベル上げしてたら割に合わないって。かったるいしね」
「確かに周回はきっついな」
　初期ダンジョンとはいえ、二人で何度もレベルあげの為に周回するのは精神的に苦痛を伴うのだ。
　流とエスカルゴは、町外れのインスタントダンジョン横でお目当ての魔物を探す。
「スノーフロッグじゃないか？」
　エスカルゴが身を潜め、流に合図する。
「だね。よし、あいつでレベルあげしよう」
「……挑発！」
　エスカルゴが斧を投げ、戦士特有のスキルを発動！
　スノーフロッグはもう、エスカルゴしか見ていない。
「そのまんま、三本木の右側に誘導して。そのへんに多分引っ掛けれるよ」
　流の指示に従い、エスカルゴがスノーフロッグを誘導すると、いきなりぴたっと何かに動きを囚われたかのように、スノーフロッグはその場から動けなくなった。
「さぁ、後は経験値を頂き続けるだけだっ」
「おう！」
　動けないスノーフロッグを屠るのは、造作もないこと。
　スノーフロッグが何度でもそこに出現し続けるから、流とエスカルゴは延々そこで経験値をむしりとった。
　　