サンタクロースの贈り物～サタン・クロース！～｜リアクション

サンタクロースの贈り物～サタン・クロース！～

「うん。ステータスはかなり上がったね」
　空中に自分自身のパラメータを表示させ、修は頷く。
　職業欄に燦然と輝く『勇者　ＬＶ１４３』の文字。
　初期のビーストテイマーから、レベルの上昇に伴い自動的に勇者に切り替わったのだ。
　勇者となってもタイガと別れなくてすんだのは、初期の職業データからいくつか引継ぎできるからだ。
　周囲には、スノードラゴンの死骸がうず高く積まれ、修とタイガのレベルの高さを物語っていた。
「スノーブレスが厄介だったニャ。修様に整えてもらっている毛並みが凍りついたニャ」
　タイガがスノードラゴンの氷の息で凍った尻尾を悲しげに舐める。
「大丈夫だよ、タイガ。凍っていても、タイガは十分可愛いよ」
　まだ氷が纏わりついているタイガの尻尾を、修は優しく撫で上げた。