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緑きらめく動物園で
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●のーんびり、動物園を歩こう●
「うわぁ、懐かしいなぁ……殆ど変わってないかも」
年季が入ってちょっとボロ、もとい味のある雰囲気の設備が並ぶ園内を、直樹はしみじみと見回した。
久し振りの動物園に興奮気味なのか、普段より足取りも速い。
人里は迷子にならないか不安なようで、彼の服の裾をこの間と同じように握っている。
「中はこんな風なんだね」
円は直樹と並んで、抱っこしたにゃーくんと一緒にきょろきょろしていた。
設備は古くても、職員や島のボランティアの人たちが頑張っているお陰か、清掃は勿論行き届いているし植え込みや花壇の植物もよく手入れされている。
旧市街と同じでなんだかちょっと懐かしい、落ち着く雰囲気だ。
「桜庭さんは初めて?」
「ボクは、外の人間だからね」
「そっか。僕んちは、僕が小さい頃に越して来たんだよ」
「お父さんが建築デザイナーさんだっけ?」
美咲紀は先月
雪乃先生
たちと直樹の家に行った時、彼女が呟いていた事を思い出す。
「うん、シーサイドタウン辺りの開発とかの関係で、こっちに来たんだって。
……母さんもその仕事を手伝ってたんだよ」
といっても、携わっている会社のチームぐるみの仕事だから、両親が何処から何処まで手掛けたかなどは分からないらしい。
「あ、あそこから猛獣エリアよ。ここって意外と猛獣さんたちが充実してるのよね!」
看板を指差して小走り気味に向かう美咲紀の背に、三人はのんびりと付いていく。
またたび市動物園は、その小さめな規模の分、動物の種類や頭数は少なめだ。
その多くも定番の動物たちで、珍しく希少な動物はあまりいない。
詳しい人が「おやっ?」と思う動物も、いるにはいるようだけれど……。
そんな事情もあって、自然の中では群れの中で生きるシンリンオオカミも、数頭で暮らしている。
野生の狩人である猛獣たちは、狩りの一時に懸ける力を温存するように、普段はのんびりと寛いだ様子で佇んでいた。
それでも、今
ティナ・フォルトゥス
がカメラを向けながら熱心に眺めているオオカミたちは、凛々しい表情を崩さず何処かを眺めている。
「本当にかっこいいよね、狼は」
日差しを浴びて揺れる木の葉の陰影が、同じ体勢のままのオオカミたちにも細かな表情の違いを生み出す。
ティナは、檻の外の人間たちには我関せずといった雰囲気の彼らの写真を、色々な角度から撮っていった。
「ティナちゃんは、かなりの狼好きアルネ」
ふれあい広場を最終目的地にした道すがら、丁度出会ったティナに好きな動物の話などをしつつ付いて来た
畑中 華菜子
が、シャッターを切り続ける彼女に話し掛ける。
「あたしの家には狼犬がいるんだけど、見た目は狼っぽくても中身はまるっきり犬なのよ。
だから、微妙な違いが見られればと思ってね」
「そうだったのアルか」
痩身にしなやかな筋肉を纏い、背も高いティナがカメラを構えている姿は、いっぱしのフォトグラファーのようで格好良い。
対照的に小柄でお団子頭の華菜子は、うさ耳パーカーを着てえくぼを浮かべ、全体的に可愛らしい印象だ。
「ゴールデンウィークで、私の家のラーメン屋も書き入れ時!
……って言いたいとこだけど、うちもこの時期はのんびりアルヨ」
華菜子の家は『猫島軒』という参道商店街にあるラーメン屋なのだ。
いつもはピークの時間には学生やサラリーマンでいっぱいになってしまうお店も、大型連休になるとたいして忙しくなかったりする。
「それで、君も手伝いはお休みって訳ね」
「そうアルヨー♪ 私、動物大好きアル。
寝子島は猫さんがいっぱいいるアルし、動物園にも色んな動物さんがいるから楽しいアルナ」
今日一日は動物園でゆっくり過ごす予定だという華菜子の声を聞きながら、ティナもカメラをかざしたまま通路を進む。
オオカミだけでなく、トラやヒョウなど他の猛獣たちも悠然としているけれど、子供は可愛らしい。
身の周りのものに興味を示したり、兄弟や母親の尻尾相手にじゃれついたりしている。
青く晴れた空に身近な緑、ほのぼのとした動物たちのいる風景。
(……暇つぶしにゃ、こういうのも悪くないかもな)
勉強ばかりのゴールデンウィークでは息が詰まると、
御風 不二夫
はケンカに強そうな不良っぽい風貌とは裏腹にゆったりとした気分で園内をぶらついていた。
数式や文法やら歴史やらと、色々詰め込んだ頭にも、良い休息になりそうだ。
「……ん?」
ふと視線を感じて檻の奥を見遣る。
じー。
ライオンのお父さんが不二夫を見ていた。
じー。
じー。
じー……。
ふとした時見詰めてくる動物には、うっかりガンのくれ合いになってしまい、後ではっとする。
「……おっといけねぇ、ついつい……」
不二夫は後頭部に手を遣りながら、靴先が向く方に目を向けた。
ついでに眼鏡を直しつつ横目でライオン父さんの方を見ると、彼ももう別の方を向いていた。
「ヤマネコさんもいるのが嬉しいよネ☆」
と先頭きって歩く美咲紀や一行の目に、くわぁと大欠伸をするヤマネコの姿が飛び込んでくる。
「猫と変わらないみたい……」
眠いのかごろーんと四肢を投げ出したヤマネコを見て、人里も微笑んだ。
「にゃー」
「今のは欠伸だよ、にゃーくん」
まるで真似をするようなにゃーくんの仕草に、円が笑って肩を竦める。
「ライオンがグルグル言ってる時も、真似してたのかな?」
直樹も微笑ましげににゃーくんの頭を撫でた。
「また欠伸、しないかなぁ……」
すれ違うお客さんを気にしてその背に隠れがちだった人里も、動物の方に夢中になるにつれて肩の力が抜けてきたようで、檻の前にあるパネルの説明を写しつつ、可愛い仕草を狙おうとカメラを握り締めてチャンスを待っている。
「もうちょっと後ろ向いてくれないかなぁ」
「神木君、CG用の資料集めようとしてない?」
「あ、つい」
直樹に突っ込みを入れて笑い合い、円はふと先程の会話を思い出して尋ねてみた。
「そういえば神木君は小さい頃、家族で来たりしてたの?」
「んー、小学校の頃は友達と遊びに来るのが普通だったかな。
あ、でもお祖母ちゃんが遊びに来た時……お祖母ちゃん昔は神奈川の違うところに住んでたんだけどね、時々一緒に来てたよ。
両親に連れて来て貰ったのは、それこそ学校上がる前くらいまでかなぁ」
みんなに誘って貰えて、久し振りに来られて良かったという直樹の様子が、普通に昔を懐かしみながら今を楽しんでいるようで、暗い影などを落としているようには見えなかったので、円はちょっと安堵した。
「ライオンさんたちとかをまふまふ出来ないのが残念……
猛獣だから仕方ないんだけど、猫好きには憧れなんだよね。
ライオンやヒョウといっしょに遊んだり、まふったりするの」
憧れを馳せつつも、美咲紀は残念そうだ。
直樹は分かる気がすると頷く。
「大きい動物は、なかなかね……もし遊べたら楽しいだろうけど、向こうはじゃれてるつもりでも、大怪我してしまったら大変だし」
「そうなんだよねー! ああ、あのおっきな身体を全身でぎゅっと抱きしめたいな。
そしてたてがみをくんかくんかしたら、お日様の匂いいっぱいなんだよきっと!」
「う、うん……そうかも?」
更に目を輝かせて半ば夢見るような様子の美咲紀に、くんかくんかしたら流石に獣臭そうだとは言えない直樹だったりする。
でも、顔に書いてあるので円や人里にはお見通しだ。
「そういえば、神木君はどんな動物が好きかな?
私はちっちゃい動物もおっきな動物も好きなのねー」
「あ、それボクも聞きたいな。一番好きな動物」
夢の世界から立ち返った美咲紀と円に聞かれ、そうだねぇと考える仕草の直樹に、円は続ける。
「ボクはハムスターとか好きかも、可愛いし。でも、にゃーくんの方が好きだよー」
「にゃー」
円に撫でられて喉を鳴らし、頭を摺り寄せるにゃーくんを見て直樹は微笑んだ。
「やっぱり、身近で親しみがある猫が一番かなぁ。
色んな動物がいて、良いなって思うところも沢山あるけど……後は、狐も好きかも。
寝子島神社の境内とかで時々見掛けるんだ」
(あの子たちの事かな)
二人もその狐たちに心当たりがあった。
「野生の狐ですか?」
「うん、九夜山から降りてきたんだと思うよ」
目を瞬かせた人里に頷いて、みんなで会いに行ける機会があると良いねなんて話しながら、猛獣エリアを抜けていく。
広場の宿り木の枝で、色鮮やかなコンゴウインコが見下ろしている。
「おはようございます……」
時子の挨拶に、コンゴウインコも一声さえずった。
これは鳥の気持ちが分からない美弥子でも、挨拶とかいらっしゃいとか、そういう意味合いなのかなと想像する余地がある。
「そういえば、マスクはしていらっしゃらないんですね……」
ふと思い出して口にした時子に、美弥子はあー、と笑ってトートバッグを持ち上げて見せた。
「ムズムズする時は突然だから、一応持ってきてはいるんだけどね。
私、花粉症とかに罹った事がないのが救いかなぁ」
吹奏楽やってたからか、気管支系はかなり丈夫なんだよ! どつつましい胸を張る。
「止めたり出したりを上手くできれば、いいんですけど……」
「そうね、出す時はこちょこちょすれば簡単だけど、出そうになったのを止めるのは難しいよ。
ノートとか筆記用具とか、みーんなバラバラーって飛んじゃった事もあるしね」
今のところ、細々した苦労はあるようだけれど、とんでもない事態になったりはしていないらしい。
「もしろっこんが誤って発動してしまっても、他の人からは自然の風と認識されると思いますし……」
「うん。その時はしょうがないね」
時子に苦笑して、美弥子は何か役に立つ時があったら良いなー、なんて楽観的に呟くのだった。
鳥たちの領域は、その身体の大きさもあってか他の大きな動物たちより小さく区切られている場合が多い。
「鳥はオスが綺麗で、メスは生き延び易いように地味な特徴が大きいよね。
美的感覚みたいなのも発達してるのかな?」
「そうですね……鳥さんの女の子は、綺麗な羽の男の子が気になるみたいです……」
今日は人の目がないタイミングも多くて、時子のろっこんも発動させやすいようだ。
よく会いに来て話し掛けているお陰か、大体の鳥は時子に好意的に答えを返してくれる。
たまに何を考えているのかよく分からない鳥もいるのは、ちょっと人間の世界にも似ているかも知れない。
時子たちが見ている檻とは別の方から、澄んださえずりが聞こえてくる。
「あの鳥さん、綺麗な鳴き声ね。昔の人が鳥を真似て笛を作ったのも、分かるなぁ」
「美弥子さんは、クラリネットの奏者でしたっけね……」
「うん、お父さんから貰ったの! お古だけど、ずっと使ってると愛着が湧くんだよね」
そんな話をしているうちに、二人は水辺エリアとの境目に差し掛かった。
広い池に、片足を上げたピンクの鳥たちが佇んでいる。
「フラミンゴの皆さん、おはようございます……」
(おはよう)(トキコだー♪)(おはよう)(おはよう)
(おはよう)(今日は割と過ごしやすいね)(おはよう)
(おはよう)(おはよう)(おはよう)(はらへったナァ)
(おはよう)(さっきたべただろ)(おはよう)(おはよう)
(おはよう)(おはよう)(おはよう)(おはよう)
フラミンゴたちが一斉に反応したので、どの鳥が何を言っているのか判別がつかなくなってしまった。
「そういう事もあるのね」
「賑やかで楽しそうですけどね……」
思わずフラミンゴたちをまじまじ観察してしまう美弥子に、時子はクスリと笑みを零した。
「鳥とか動物とかと話せるろっこんって、楽しそうだなぁ」
鳥にもさん付けで丁寧に話し掛ける時子と一緒に歩きながら、美弥子はちょっと羨ましそうだ。
「でも、知らない人から見ると、大きな独り言に見えてしまうんですよ……」
「あ、そっか」
確かに時子の場合、声を発してコミュニケーションを取らないといけないようで、そこは時によっては不便な部分だ。
でも、と美弥子はにっこり笑った。
「今日は私がいるから、一緒にいる時は私と話してる風にしておけば大丈夫だよ!」
鳥の気持ちを聞けるのは楽しいし、結構貴重な体験かも知れない。
のんびり和やか。
客入りはそれなりだけれど混雑とは縁遠いくらいの園内で、年代物のカメラを手にした学生が被写体求めて歩いている。
三つ編みの黒髪に、この気候でも緑のコート……
草薙 龍八
だ。
その腕にある『写真部』の腕章は、彼が写真部員として割と真面目に活動している時の印でもある。
今日は動物の写真を撮りにきたものの。
(動物園の動物は、どうにも写真としては絵にならないな……)
躍動感溢れる野生動物の写真を思い出すと、檻の中で過ごす動物たちとは表情も違う気がした。
(人を入れてみるか……? 良い顔してる奴が多いしな)
そうとくれば行動あるのみと、龍八は件のサル山へと足を向けた。
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担当ゲームマスター
羽月ゆきな
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月10日
参加申し込みの期限
2013年04月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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