ラン・ラン・ラン！　｜リアクション

ラン・ラン・ラン！　

　日記を書き留め、修は一息ついた。
　変装、対決、暴走。水上対決。

（絶対これ、創作だって言うよな……）
　読み返し、眉をひそめた。
「ま、いいか。誰も見ないし」
　思ったより、体力はついていた。
　かなりの負荷に堪えられそうだ。
　だが、自分で統御できないような酷使はしたくない。
　　
　自分の体にも、仮説と検証をおこなわないと。

　無理して酷使した体。
　反動で、全身がわなないていた。
　
　※

　刀から、円に電話があった。
　何の要件というのでもなかったが。
「学校？　今日は、寝不足でお休みです」
　無事に逃げ切って、これから家で眠るという報告だった。
　結局、何のために電話したのかわからない。
　あいまいにうなずいて、円は電話を切る。
　心配してくれたのかもしれない。

　重い頭を抱えつつ、円は昨晩のことを思い出す。
　にゃーくんがあの時、背中に爪を立ててくれなければ、どうなっていただろう。
　あの時、自分が目の当たりにしたのは、何だったのだろう。
　確かめるすべはもはやない。
　ただの錯覚だったのかもしれない。

　あの、夜の底に潜む、暗い目。

　いつかは対峙する時が来るのだろうか。

　円は、じっと目を閉じる。
　あといくばくもなく、自分は眠りにつくだろう。
　悪夢にうなされるのは、嫌だなあ……そんなことも考える。

　幸いにして、彼女の疲労は、誰の手も届かない闇の中に、彼女を引き込んでいった。
　逃れ切った、という安堵があって、彼女の意識は途切れた。

このページにイラストを設定する

あとがき

担当マスター：ぱーすぺ
ファンレターはマスターページから！

ありがとうございました！
軽くなるか、シリアス調になるかは皆様のアクション次第と思っておりましたが、
まさかの展開になりました。
大変テクニカルなアクションも頂き、マスターとしても頭をひねって挑ませていただきました。

今回はアクションに「分身」「もう一人の自分」というテーマを盛り込まれた方が多くいらっしゃった気がします。
そういったテーマが、しばしばみられるのは、きっとＰＢＷという遊びがそういうテーマと
非常に近いところにあるからだと思います。
今回のリアクションで、そういった試みに近づけていればうれしいです。

ではまた、熱いアクションをいたしましょう。

↑ページトップに戻る