【お三夜】猫とネズミの運動会、お三夜さま御用達チーズをかけて｜リアクション

【お三夜】猫とネズミの運動会、お三夜さま御用達チーズをかけて

「高級チーズね……ならいただいちゃおう」

　そう言うフリーターの真境名アリサは、お三夜祭りの屋台や出店を適当に巡っていたら、なぜか急に意識が遠くなって……気が付いたら、何故かネズミになっていたのだ。白い毛並みのネズミに。
　アリサは何が何だか訳が分からなくて、頭がどうにかなりそうだったが、こうなれば仕方ないと腹をくくって状況を受け入れた。
　どうやらネズミになったアリサは、同じネズミたちから見ると『美人なネズミ』に見えるらしく、しきりにナンパされたが、丁重にそれらのお誘いをお断りし、御用達チーズゲットを最優先するアリサであった。

　そして、寝子島中学に通う鈴木弥次郎は、気が付くと薄汚れた灰色のどぶネズミになっていた。
　しかし、先人たちの例にならって、弥次郎もこの状況を夢だと思って素直に受け入れる事にした。

「お三夜さま御用達の高級チーズって、どれだけ美味いのかなー、齧ってみたいぜ！」

「ふむふむ、チーズを食べに行く？　楽しそうだチュウ」

　周りのネズミたちの会話を聞いて、ジェレミアもだんだんその気になってきた。

「よし、そうと決まれば『善は急げ』だ。みんな寝子島神社本殿を目指そう！」

　寝子高生の御剣刀も早々にネズミになってしまった状況を受け入れ、先頭に立ってネズミたち一同に出発を促した。

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