【お三夜】猫とネズミの運動会、お三夜さま御用達チーズをかけて｜リアクション

【お三夜】猫とネズミの運動会、お三夜さま御用達チーズをかけて

　アリサはこの『お三夜まつり、猫とネズミの運動会』に勝つ方法は何かないかと思案していた。
　色々考えた結果、商店街の人でにぎわう往来を直進するのは無謀であると判断した。
　祭りで人出が多く、すぐに渋滞などを起こして身動きできなくなるばかりか、下手すれば踏みつぶされかねないというのが理由だ。
　といって、裏道を通るのは当然猫たちも想定していて、そこを見張っているだろうから、裏道もパスする。
　結局、通りの端にある側溝や侵入可能な家や店を素早く伝って、猫を回避しながら、少しでも距離を稼ぐ事にした。

　激しい猫たちの追撃をなんとか首の皮一枚でくぐり抜け、アリサは杜の湯の近くまでやってきた。
　アリサは周囲を見渡し、猫たちの姿が無い事を確認すると、一気に飛び出して杜の湯の中へ突っ込んだ。