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【4】ダンスと衣装チェンジ
その同じころ、店内の別の一画では。
修がテーブルの真ん中に置かれたケーキスタンドから、常闇の分のブルーベリーのケーキの皿を取ってやり、ポットからカップに紅茶を注いでやっていた。
「ありがとうございます」
「いや。……今日の常闇は、ジャストである俺の大切な人だからな。これくらい、当然だ」
礼を言う常闇に笑って返し、彼は自分の分のレアチーズケーキの皿を手にした。彼女の向かいに腰を下ろし、コーヒーのカップを手にする。一口飲んで、小さく満足の吐息をつくと、改めて常闇を見やった。
「こうして改めて見ても、そのドレス、よく似合っているよ。……常闇は、なかなかドレスを着ないだろ? だから、着てみてほしかったんだ」
「ありがとうございます。でも……高校生は普通、ドレスとかそんなに頻繁に着ないのではないでしょうか」
カップに砂糖を入れてかき混ぜながら、常闇は小さく首をかしげて返す。
「……そうだな。常闇だけじゃなく、普通の高校生はあまり着ないか」
言われて、それもそうかと修は苦笑しながらうなずいた。
彼自身は正装の機会はけっこうあるのだが、一般的には彼女の言うとおりだろうと、改めて思う。ただ、そうした機会がないことが、残念ではあった。だから、その思いを素直に口にする。
「だが、機会があれば、もっとドレスを着てほしいな。せっかく似合うんだから、もったいないだろ」
「機会……ですか」
「ああ。たとえば、クリスマスとか」
修の提案に、常闇は口に入れたケーキを咀嚼しながら、考え込んだ。
「悪くないですが、やはり何か催し物がないと、着る機会はないように思えます」
「それもそうか。寝子高にも、アメリカのようなプロムがあればいいのかもしれないな」
ふと思いついて修が言うと、常闇も納得したようにうなずく。
その彼女の皿が空になったことに気づいて、修は声をかけた。
「もう一つどうかな?」
「では、そちらのラズベリーのスコーンを、いただきます」
「わかった」
うなずいて、修がスコーンの皿を取ってやり、カップにも紅茶を注いでやる。
そこに、さくらが歩み寄って来た。
話を聞くだけでなく、麗音と碧南、翼には写真も撮らせてもらい、すっかりほくほく顔の彼である。その彼が二人の傍にやって来たのはむろん、その衣装に惹かれたからだった。
「こんにちわ、素敵な衣装ですねえ。見たところ、『パンドラニャーツ』のようですが、少し話を聞かせてもらって、いいですか?」
「かまわないが……『パンドラニャーツ』を知ってるのか?」
声をかけられ、修が問い返す。
「それはもちろん。コアなファンの多い作品ですし、あたしもイラストレーターの端くれですからねえ。人気のある作品は、一応チェックしてますから。……お二人こそ、『パンドラニャーツ』のファンなんですか?」
答えたあと、二人を見やってさくらは尋ねた。
「私は、その作品のことはあまり知りません。……八神さんから、このキャラクターのコスプレをしてほしいと言われて、初めて知りました」
「ほほう。つまりは、こちらの彼から布教されたと。……この衣装から察するに、あなたが扮しているのは、レイリーですね?」
常闇の答えにうなずきつつ、彼は更に問いを向ける。
「はい。……衣装は、義姉が作ってくれました」
「それはそれは。さっきの彼といい、いいお姉さんのいる人が多いようですねえ」
感心しつつ、さくらはメモを取る。
ちなみに、麗音が男性であることは、写真を撮らせてもらう間に、当人から聞かされた。
メモを取りつつ、彼が写真を撮らせてほしいと口にしかけた時。
ふいに店内にどよめきが湧いた。
見れば、冬華がもう一着の青いドレスに着替えて現れたところだった。
お茶を飲みながら話すうち、桜が冬華のための衣装をもう一着持参していることを口にしたところ、真白がそれを着たところを見たいと言い出したのだ。
そこで彼女たちは、万里に声をかけ、着替える場所があるか尋ねたのだった。すると。
「こういうこともあるかもしれないと、春香お嬢様からお聞きして、従業員用の休憩室を今日は更衣室として用意しております。ご案内いたしますので、どうぞ」
と、そつのない答えが返って来た。
そこで、冬華はその更衣室を借りて着替えて来たのだった。
「最初の衣装もよかったけど、こっちも素敵だよ」
小さく拍手して言う真白に、月詠もうなずく。
「こちらは、幻想的だな」
そして、テーブルに置いてあったスケッチブックを取り上げ、その姿をスケッチし始めた。
隣の空いた椅子の上には、蓋の開いたトランクが置かれており、何本かの鉛筆や消しゴム、色鉛筆や筆などの画材が入っているのが見える。
「写真撮ってもいいかしら?」
「はい、どうぞ」
尋ねる麗音に冬華がうなずけば、彼がスマホを構える傍で、「あたしも、撮らせてもらいますね」とさくらもデジカメを向ける。
それを眺めていた春香が、ふと隣に立つ斗南をふり返った。
「な、なんだ?」
その視線を感じて、斗南は思わず後ずさりながら固い声で返す。
顔見知りの常闇や冬華、クラスメートの真白をはじめとする女性たちのコスプレに、彼はすっかり悩殺されてしまっていた。制服とも普段着とも違う服装は、彼女たちの体の曲線だったり、人によっては大きな胸だったりを強調して見せる。それだけでも、目のやり場に困る状態なのに、オフ会が始まってすぐの未沙と翼――殊に未沙の悪戯は彼には刺激的すぎた。
そのせいで、まったく緊張が解けず、水を何杯もおかわりしている始末だ。
だが、そんな彼にはかまわず、春香はまじまじとこちらを見やったあと、言った。
「店の前で見た時にも思ったけど、あなたのコスプレって、地味よね。……どうせなら、女装とかしてみたらどうかしら」
「じ、女装……だと……?」
何言ってんだこいつ、脳みそ湧いてるのか――という言葉がとっさに脳裏に浮かんだものの、緊張で言葉が出て来ない。
「そうよ。……女装したら、派手になるかもしれないわ。うんうん」
それをどう取ったのか、春香は一人、勝手に納得している。
と。
「それ、賛成! 私も、なんか地味だなって思ってたのよね」
さっと挙手して真白が言った。
「そうですよね。だって、『仮面の始末人』って、知ってる人じゃないと、わからないじゃないですか。あっちのお兄さんも、サンマさんのコスプレしてますし、女装とか面白いと思います」
翼も目を輝かせて、賛成する。
それを聞きつけてか、万里が口を挟んだ。
「もしよろしければ、奥に予備のメイド服がございますが。……それに私、もしも慣れない動きで服がほつれてしまったお嬢様、ご主人様がおりましたらと、コンパクト裁縫セットをこのとおり持参しておりますので、多少のアレンジでしたら、できると思います」
エプロンのポケットからコンパクト裁縫セットを出して見せる彼女に、「店長代理さん、グッジョブ!」と叫んで親指を突き出すと、春香は後ずさろうとする斗南の腕をガシッとばかりにつかむ。
「申し訳ないけど、店長代理さん。着付けも手伝ってもらえるかしら」
「わかりました、お嬢様」
春香に言われて、万里がうなずく。
「メイクは、私がやろう」
ぼそりと言って、月詠がスケッチブックを置いて、立ち上がった。
「お願いするわ。……それじゃ、更衣室に向かって、レッツゴー!」
それへうなずくと、春香は「ち、ちょっと待て、おい……!」などと焦っている斗南を引きずるようにして、万里と月詠を従え、店の奥へと消えて行った。
それを苦笑と共に見送って、修はケーキの最後の一切れを食べ終えると、ちょうど近くにいた真央に声をかけた。
「真央、踊りたいんだ。すまないが、音楽をワルツに変えてもらえないだろうか」
「了解なのだ! ……じゃなくて、『承知いたしました、ご主人様』」
真央がうなずき、店の奥へと消えて行く。
ほどなく、店内に流れていた音楽がワルツに変わった。
それを耳にして、修は立ち上がると常闇に手をさしのべる。
「踊ろう」
「ダンスですか? ご教授をお願いします」
言って、常闇はその手を取ると立ち上がった。
二人はそのまま、中央に進み出ると、ステップを踏み始める。
常闇の動きは、最初はたどたどしかったものの、修にリードしてもらううちに、こなれた余裕のあるものへと変わって行った。
「そう、いい感じだ」
修に褒められ、常闇ははにかんで小さく笑う。
「慣れていますね、普段からこのようなことを?」
「そうだな。俺は、本土でたまにな」
問われて修が答えた。
そんな二人の姿に、麗音が碧南を誘って踊り出すと、さくらも葉月を誘って踊りの輪に加わった。
ちなみに彼は、衣装チェンジした冬華の写真を撮ったあとは、葉月にインタビューしていたのだった。
「それにしても、その着物、自分で縫ったとは……クオリティ、高すぎですねえ」
ゆっくりとステップを踏みながら、さくらは感嘆の声を上げる。
「ありがとう。私、自分の着るものはほとんど自分で作ることにしているのよ。だから、今回も自分で縫ったの」
「なるほどねえ。……あとで、写真を撮らせてもらってもいいですか?」
「ええ、どうぞ」
問われて彼女は、あっさりとうなずいた。
ワルツが二曲続いたところで、未沙のリクエストで店内の音楽は、ディスコ風のものに変わった。
踊っていた三組がテーブル席へ退いたのと入れ違いに、未沙が刀や翼、真白、冬華、桜を誘って中央に出ると踊り始める。
それを席に戻ってしばし眺めたあと、修はつと常闇をふり返った。
「常闇とは、あまりに違う世界で生きて来た。けれど、こうして出会えた。俺は、この奇跡に感謝しているよ」
低く囁くように言う修に、常闇は小さく息を飲む。だがすぐに、彼をまっすぐ見やってうなずいた。
「ええ、八神さん。……私も、あなたのような方に会えてよかった」
言って、そっと自分の胸元を手で抑えると、彼女は吐息のように続ける。
「この奇跡に、感謝を」
その瞬間、二人には自分たちの周囲を、どこか静謐な空気が包み込んだように感じられたのだった。
店内の音楽がみたび変わり、踊っていた面々が動きを止めたころ。
斗南が、春香と万里、月詠にエスコートされて現れた。
その姿に、一同がどよめく。
メイド服はエプロンをはずして、ワンピースだけにしてあり、ウエスト位置の左側に大きなリボンが飾られていた。
寝ぐせのついた赤い髪は整えられて、短い髪をなんとか無理矢理シニョンで頭のてっぺんにまとめ、そのシニョンにもウエストと同じ、大きなリボンが止められている。
顔にはもちろん、メイクが施されていて、少しばかり無骨な印象ではあるが、『魔法少女』と言えば言えなくもない風情に仕上がっていた。
「へぇ。なかなか、やるもんですねえ」
さくらが、感心したような声を上げる。
「魔法少女だね。ちょっと……というか、かなり? 大きいけど、これもありじゃない?」
真白が言えば。
「もちろん、ありよ。私だって、今日はお姫様なんだから」
と斗南とほぼ身長が変わらない碧南が、力説する。
「それはそうよね。長身の魔法少女がいたって、いいじゃない」
それを聞いて、春香が笑った。
「パンプキンヘッドさんも、店長代理さんも、ご苦労さま」
月詠と万里を労ってから、彼女は一同を見回して言う。
「さて。宴もたけなわってことで、せっかくだから、写真撮らない? 私、デジカメ持って来てるから。もちろん、写真は全員にデータ送るからね」
その言葉に、弾かれたように顔を上げたのは、誰あろう斗南だった。
さっきから彼は、恥ずかしくてたまらず、内心に穴があったら入りたいと本気で思っていたところなのだ。
「ちちち、ちょっと待て……。写真って、この姿のままで撮るのか?」
「当然でしょ? 今日はコスプレオフ会よ」
うなずく春香に、彼は「僕は、そもそも参加者じゃない」「そっちが勝手に間違えたのに」と言いたくてしかたがなかったが、あまりにあまりな展開で、抗弁の言葉すら出て来ない。
そんな彼の肩に、麗音がポンと手をやった。
「気持ちはわかるわ。……私も姉に、女装で遊ばれることがあるから。でも、時にはあきらめも必要よ」
「そうだな。……それに、これはこれできっといい思い出になるだろう」
麗音が慰め顔に言えば、刀も傍で同情的にうなずいて告げる。
(君たち、他人事だと思って……)
胸の中で呟くものの、結局真っ赤な顔でうつむくしかない斗南だ。
そんな彼をよそに、春香は参加者たちに声をかけ、着々と記念写真の撮影準備を進めて行くのだった。
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シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月27日
参加申し込みの期限
2015年11月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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