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猫鳴館、自治会長選任戦・秋 ~みんな熊になれ!
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●ニセモノだらけのAルート
笛の音を合図に、熊たちが一斉に猫鳴館を飛び出した。
落神神社への道は大きく分けて三つある。
一つは寝子高から展望台方面へ抜ける山道をゆく、道なりルート。これをAルートとする。
一つは猫鳴館を出てまっすぐ真北へ森を抜けてゆく、直線ルート。これをBルートとする。
最後は猫鳴館から一旦東に出て森の中を大回りしてゆく、遠回りルート。これをCルートとする。
「へぇ、ここ『びょーめーかん』って言うんだぁ……」
今朝はとっても早起きして、嬉しくて九夜山をお散歩していたら、猫鳴館の前にいたという小学生の
曖浜 瑠樹
は、その場でお姉さんやお兄さんに熊皮を被せられて訳も分からず選任戦に参加していた。
「落神神社に行けばいいみたいだねぇ。迷わなさそうな道をてくてく歩くよぉ」
白ハチマキを締めたぶかぶかの熊皮を引きずるようにして瑠樹はAルートへ歩いてゆく。
ところが、そのことを知らなかったのは瑠樹の叔父である
曖浜 鴻
だ。
トレーニングのため九夜山付近を走っていた鴻は、弟である瑠樹の父から『瑠樹も山で散歩してるみたいだから見かけたら声掛けといてー』とメールを貰った。
「あいつのぼんやり度合いは相当だぜ……はぁ……」
と甥っ子にため息をついたとき目に入ったのが猫鳴館だ。人の気配を感じ、小学生男子を見なかったかと尋ねようとして近づいたところまでは良かったのだが、突然熊皮を被せられ……以下略である。
「仕方ねぇな」
鴻もまた白のハチマキを取ると、遠回り――つまりCルートを選んで神社向かいつつ瑠樹を探すことにした。
完璧にすれ違いである。
◇
「35719」
「……2、4、5、9、0」
「21354」
道なりのAルートでは、紫色のハチマキを締めた熊が二匹、謎の数字を言いあっていた。
お互いの正体が確かめられたのか、熊たちは互いに握手をして顔を寄せあう。
「本当の仲間だね」
「そちらもな」
ふたりの正体を明かす前に、出会い頭の数字の羅列について説明をしておこう。
紫チームはたしかに同じチームの仲間かどうか確認し合えるよう、合言葉を決めておいたのだ。
これが少々ややこしい。質問側A、回答側、質問側Bの順で0~9の数字5つを言いあってから握手するのだが、回答側と質問側Bの3番目の数字は、質問側Aと回答側の数字の、2番目、4番目、5番目を足した1の位にしなければならない。咄嗟の計算力が要る上にその都度違うので、聞き覚えただけでは役に立たないという、よく考えられた合言葉である。
ふたりは互いを観察し合った。
「瓢……じゃなかろうね」
「そっちこそ、その靴は森氏のもののように見受けられるが?」
二匹の熊は
桜崎 巴
と
伊賀 解理
であった。
解理は瓢に扮していた。
熊皮からチラリとのぞく衣装や歩き方を真似て、誤認率を上げようと努力している。
「この戦い、候補者のハチマキのポイントが一番高いだろう? となると必然的に候補者を狙ってくる確率が高い。そして僕と骨削氏の身長はほぼ同じぐらいだ。これは利用しない手はないだろう」
「なるほど。なかなかいい手だね」
「で、そっちは? 何故、森氏の靴を?」
寮暮らしも長くなると、靴が誰のものかくらいは判別できるようになる。解理もそうだった。
「あたしは、身長も体重も同程度な蓮のフリをしているのさ。奴の言いそうな哲学的問答はあたしもできるから、ジャージを着て奴の靴をパ……借りりゃ十分に偽装できる筈さ」
「パクったのか」
「借りたんだ」
当然返すさ、と巴は胸を張って言い返す。
果たして、巴の森蓮偽装が上手く行っているのかといえば、正直そうでもなかった。
哲学的問答は真似出来るかもしれないが、それ以前に二人が纏っている気配が対極である。
片や聖人的な蓮、片や魔王的な巴。そして何より……、
「ハチマキの色は誤魔化しようがないだろう」
解理はため息を吐きつつ指摘する。
「堂々としてりゃ相手は、紫なのは偽装のためかも、と思うかもしれないだろう?」
蓮の性格からいってハチマキの色を偽装することはないだろうと解理には思われたが、それを口にする前に、巴が口の前に人差し指を当てた。
通りかかったのは、緑色のハチマキを締めた熊だった。
赤いジャージズボンに履き込まれたシューズ。解理の目にはあの靴も蓮のものに見えた。
「ふわぁ、超ねむいー……おっと言葉遣いに気をつけなくてはなりませんね」
この囁きは、紫のふたりには聞かれていない。
熊の正体は
雨崎 荒太郎
であった。
荒太郎は蓮から直接ジャージとズボンを借り、影武者を務めているのである。つまりAルートには、蓮のニセモノがふたりと瓢のニセモノがひとり跋扈するという、不思議な状況が生まれていた。
荒太郎はひとりだ。それに荒太郎による蓮の真似は、巴のそれよりずっと似ていた。
「森氏本人っぽいが……どう思う?」
物陰に潜んでいた解理は巴に囁きかける。とっくりと観察していた巴はしかし、首を振った。
「靴なんかいくらでも変えられる。あたしがそうしているように。あの靴が蓮のものだからこそ、あやしい。あたしはそう思うね」
「なるほど。確信が持てないなら、勝負に出るのは得策じゃない、か」
こうして紫の二人は荒太郎を見送り、互いの健闘を祈り合って二手に分かれた。
解理は青以外の陣営で自分と近い身長の相手をターゲットにすることにした。理由は、自分よりでかい相手は結構いるが近い相手はそういない――つまり特定しやすいだろうと考えたからだ。
(さらに僕は骨削氏に擬態してるから相手が誤答する可能性はそれなりに高い。だから必然的に僕が答えなくても相手が間違える事もあるだろうから、僕の敗北率はそう高くないはずだ)
そして、カモが現れた。
熊皮を引きずるくらい小さい相手だ。
しかもその熊は、陽気に調子っぱずれの歌を歌っていた。
「♪あーおいくーまぁ、みどりのくーまぁ、ぴんくのくーまぁ……むらっくまぁ!」
解理には正体がすぐにわかった。間違いない、小学生の瑠樹だ。
物陰からチャンスを伺っていると、瑠樹熊は荒太郎熊を見つけたらしく手を振って駆け寄って行った。
「こんにちは! じゃなくておはようございます、かなぁ?」
「おはようございます」
荒太郎は蓮らしく丁寧に挨拶を返している。
「たしか名前を当てるんだったよね? えーとねぇ……」
瑠樹は重たそうに熊の頭を振り振り考えて、言った。
「蓮熊さん!」
瑠樹は自信満々だ。
「オレはねぇ……しろっくまぁ!」
(……おおぅ、天然だ……)
物陰からみていた解理はその場で脱力した。
荒太郎がぽん、と瑠樹の肩に手をおく。
「残念ながら白ハチマキの方は見破り宣言できないルールなのですよ」
「そうなんだぁ、じゃあ、熊さん、オレの正体を見破ってみて!」
「いいえ。私は自分から見破り宣言をすることはしません。なぜなら私は嘘をつくことができませんから。もし私があなたを見破ったとして、それが間違っていたら、嘘をついたことになりますからね」
荒太郎の蓮の真似は、実に胴に入っていた。
(……やっぱり森氏本人ぽい)
と解理が欲を出しそうになるほどに。
「そっかあー。じゃあオレ別の熊に見破ってもらおーっと。じゃあねー、熊さん!」
こうして荒太郎は道なりに神社の方へ消えてゆき、瑠樹は落ちていた木の棒で地面にラクガキをしはじめた。
人気がなくなったのを確かめると、解理は瑠樹に声を掛けた。
「曖浜瑠樹くんだね?」
瑠樹は熊の顔を上げて嬉しそうに言った。
「あったりー! 熊さんはだあれ?」
「フフフ、秘密……シークレットさ」
《紫:伊賀解理、曖浜瑠樹の白ハチマキ(5点)ゲット!》
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月05日
参加申し込みの期限
2015年10月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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