【生徒会総会】クラブ対抗！部費争奪戦ｂｙコメディエアー｜リアクション

【生徒会総会】クラブ対抗！部費争奪戦ｂｙコメディエアー

42.

　状況が動いた！
　修が笑う。言ってみれば「客席があったまった状態」だ。
　瞬発力のある一発ギャグだけではなく、多少笑いまで時間のかかるネタ振りの必要な笑いまで、客席が許容できる。
　リスクの大きい近接戦闘の繰り返しではなく、最小限のバトルだけで、時間いっぱいまで切り抜けられる……。

　そう考え、次の掩体に移動すべく、廊下に躍り出た修。
　彼が目の当たりにしたのは……。

「――修ちゃん」

　彼の同志であり、夢を応援する仲間、後木　真央。
　今は射撃部として部費争奪に参加する修。しかし、新聞部部長としての顔もある。
　新聞部メンバーとして、真央は修と対峙せねばならない。
　宿命の対決であった。

「修ちゃん……終わるまでは、敵同士なのだ」

　何かを踏み越えたような、ひどく醒めた声で、真央がつぶやく。
　右手の新聞が、しゅるりと細い棒状に丸められる。

「手加減なしなのだ！」
　新聞刀のアフロ侍、後木真央！

「……」
　
　見事なアフロとなった真央の姿に、修は言葉を失っていた。

　髪質のよい真央、こんがり健康的に灼けて、アフロ姿は似合っていた。
　どんな姿をしても、真央は真央。
　
　軒昂たる、真央の様子に、修はふっと寂し気な笑いを漏らし……。
　そして、銃を取り出した！

「終わったら、焼肉パーティだ！」

　――祭りだぞ、楽しもうじゃないか！