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目の前の信号が赤に変わって、
音海 なぎさ
はキュッと自転車を止めた。
学校からの、常と変わらない帰り道でのことである。
けれどなぎさは、いつもと同じ景色の中に、少し異質なものを捉えた。
(あっ、あの猫……)
マリンブルーの双眸に映るのは、のんびりと塀の上を行く1匹の白い猫。
この島では特に、猫を見かけることなんて珍しくないとなぎさは思う。
にもかかわらず彼の視線がその猫へと吸い寄せられたのは、ある映画の影響だった。
(あの子、こないだも観た映画の主役に似てるね。うん、そっくり!)
なぎさの脳裏に浮かんだ映画は、『キティ&ドギー』という洋画だ。
超文化の力を駆使する猫スパイと犬スパイの壮大なナワバリ争いを描いた作品である。
(本物の猫とCGの猫の区別がほとんどつかないんだよね)
それはもう数年も前の作品になるけれどなぎさのお気に入りで、彼は時々DVDを引っ張り出しては、その映画を楽しく鑑賞しているのだった。
そして偶然街に見かけたその白猫は、毛並みから瞳の色まで、『キティ&ドギー』の主人公であるパイに瓜ふたつで。
(それにしても、本当によく似てるなぁ。今にもパイみたいに2本の足で歩き出しそう)
塀の上の白猫が、辺りを注意深く窺いながら突然すっくと立ち上がる。
その様子を、なぎさは頭の中に思い浮かべて遊ばせた。
(その時、パイはキッチリ武装しているんだ。かっこいい……)
ちょっぴりうっとりとしながら、なぎさは白猫の姿を目で追う。
彼の心の目には、白猫スパイが勇ましく進む姿がはっきりと見えていた。
(そしてパイは、近くに身を潜めていたスパイ犬と格闘を開始……相手は危険な武器を持っていて……)
けれど、白猫スパイは微塵の恐れも見せずに敵へと向かっていく。
なぎさの脳内で2匹の激しい戦いが始まった、その時。
「ねえ、大丈夫?」
不意に軽く肩を叩かれて、なぎさはびくりとして振り返った。
小さな女の子を連れた若い女性が、心配そうな顔でなぎさを見ている。
近くで子供を遊ばせていたが信号が何度変わってもなぎさが動く様子がないので、気になって声をかけたらしい。
慌てて頭を下げて問題がないことを伝えると、女性はほっとした様子で微笑んだ。
「あっ! スパイの猫ちゃん!」
女の子が白猫を指差して叫び、それにつられるようになぎさは視線を再び塀の上へと向ける。
真っ白いふわふわが塀の向こうへと消えるのが、ちょうどなぎさの目に映った。
「本当、この間観た映画の猫ちゃんにそっくりね。名前は何て言ったかしら……」
「パイ! あの子、パイって言うんだよ!」
親子の会話に、なぎさは先ほどの白猫スパイの勇姿を思い出す。
ふと、DVDを手に入れ損なったままの続編のことが頭に浮かんだ。
(寝子島のDVD屋さんには、もしかして入荷してるかな?)
お店を探して尋ね回ってみよう! と思い決めると、自然、心がふわりと弾む。
なぎさは親子にもう一度頭を下げると、信号が青に変わった横断歩道へと自転車を勢いよく漕ぎ出した。
平日、学校から星ヶ丘寮の自宅へと帰宅した
椿 美咲紀
は、メイドの柏木さんから荷物が届いていることを知らされた。
平常心を装って荷物を受け取り、柏木さんの目の届かない場所でこっそりと封を開ける。
中身は分かっている、少し前に注文したDVDだ。
(ついに、ついに届きました! いよいよこれを観る時が来たのです!)
じゃじゃん! と取り出したるは、亀型怪獣映画3部作第2弾のDVD版だ。
(ふふふ、特撮怪獣映画の名作と言われる『平成メガコーラ』三部作、その第2弾『メガコーラ2デーモン来襲』ですよ!)
美咲紀が生まれるよりも前に上映された作品で、なかなかに渋いチョイスだが、
(自衛隊がかっこいいと評判なのです! 萌えること間違いなし!)
と、美咲紀は何とも彼女らしい視点から、この作品の鑑賞を心待ちにしていたのだ。
でも、と美咲紀はDVDのケースを守るように抱きしめる。
(ネタがネタですからね、他の人にこういうのを観てる子と思われるのはハズカシー!)
女の子が特撮を好きでも怪獣ものが好きでも、実際のところは何も問題はない。
問題はないのだが、そうと分かっていても乙女心というのは複雑なもののようで、
(これは1人で見るのです! し、知られてはならない!)
DVDを胸に、美咲紀はぐっと心の拳を握るのだった。
そんな彼女へと、背後から名を呼ぶ声がかかる。柏木さんだ。
びくりと跳ねて、美咲紀はそろりと顔だけで振り返った。
どうやら、夕飯の支度ができたので呼びに来てくれたらしい。
「いっ、今行きます!」
美咲紀はDVDを隠すと急ぎ食卓に着いたが、そわそわとして落ち着かない彼女の様子に、柏木さんは不思議そうに首を傾げる。
それでも何とか無事に食事を終えると、「もう今日は大丈夫ですからー」と柏木さんには早めに帰ってもらって――さあ、お待ちかねの観賞会の始まりだ。
「おおおお、話に聞いた通り自衛隊がカッコイイ!」
何でも、この映画は自衛隊の全面協力の元撮影されたのだとか。
怪獣メガコーラと飛来した異生物との迫力バトルに目が行きがちだが、人間サイドの活躍や彼らを巡るドラマに美咲紀は夢中。
「男性の登場人物も多いので、やはり色々と萌えますねっ」
極限の状態の中にありながら、ストイックかつ着々と緊急事態に立ち向かうメンズ!
異生物について分析するうち、民間技術員と参謀的役割を果たす自衛隊員との間に築かれる友情!
ヒロインを意識し合う男性2人の絡みもまた堪らない! と美咲紀は終始大興奮だ。
エンドロールが流れる中、美咲紀はほうと熱い息を漏らした。
「萌えました……怪獣じゃない所で萌えました。ええ、萌えましたとも!」
見る所はそこなのか? という電波を受信した気がする美咲紀だが、彼女的には間違えようもなく見所はそこなのである。
「素晴らしい映画でした……大満足です!」
きっぱりとそう言い切った美咲紀の顔には、どこまでも晴れ晴れとした表情が浮かんでいた。
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担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月20日
参加申し込みの期限
2015年09月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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