ある日、天から降ってきた『何か』　その３｜リアクション

ある日、天から降ってきた『何か』　その３

【決戦、船長室】

「けぇ！」
　船長室に押し入った刀、サキリ、ストレイトこと轟は、影人間で強いのがそれぞれにぶつかり、苦戦を強いられていた。
「く、こいつ、速い」
　サキリのナイフが冴え渡るが、敵もいなしていく。
「加速の攻撃が……」
　刀のろっこんを使った攻撃も、はじかれる……が。
「一人目！　お前ら気合入れろ！」　
　ストレイトの攻撃が影人間に炸裂し、消失する。
　あらかじめ入る前にオールを置いておいたストレイトは、左ジャブ数発からの右ストレートを叩き込み、部屋にいた一番えらそうな軍人のような影と相対する。
「こいつがラスボスだ！」
　軍人のような影は、サーベルのようなものを抜くと、飛びかかるように襲いかかってくる。
「く、狭い場所でよくやる！」
　ストレイトはそう言うと、会えて前に出て殴りに行く。
　だが、敵も巧妙に距離を取り、そのままじりじりと前に出てくる。
　その近くでは、真白が戦っていた。
「今こそ漫画やゲームで覚えた技を試す時！　ってあら？」
　真白の攻撃は影人間に止められる。
「くっ……！」
　そのまま距離を詰められるも、なんとか引き離す。
「……漫画通りにはなかなか難しいわね」
　その真白に、影人間が襲いかかるも、円がカットする。
「残念。やらせないよ」
　そう言って、いつか見た猫パンチを放つ。
「負けれない、かな」
　そんな円に負けぬように、真白は動く……。
「うなう！」
　そして、にゃーくんは、突如飛び上がると艦長室の上の棚に置いてある本を、落下させる。
　それは、どさどさと影人間に当たり、刀の相手に隙ができる。
「隙あり！」
　それを見逃さずに、刀は敵を切り伏せる。
「こちらもだ！」
　サキリが敵を引き離し、切り裂く。
　だが……。
　軍人のような影人間は、サブマシンガンのような物を取り出すと、撃とうとした……が。
「こんなこともあろうかと！」
　円が持っていた消火器のような物からでる物質が、敵にクリティカルヒットをする。
　円は射線に入らないように、フットワークを使って接近し、サブマシンガンを払いのけ、そのまま逆の手で、喉、鳩尾、急所に目がけて突きを見舞う。
「――ッ！」
　影人間は、脅威から逃れるために下がってしまう。
「今だ！　とどめを！」
　修が咄嗟にそう叫ぶ。
「ッ――おらぁ！」
　ストレイトの右ストレートが。
「せぁぁあ！」
　刀の木刀の打撃が。
「シッ！」
　サキリの斬撃が、それぞれヒットし、霧散するように影人間は消失した。
「……終わったかな？」
「……揺れてる？」
　ほっとする修に、はっと気づいたようにいう真白。
「……まぁ、沈むよね分かってた」
　円はさもあろうと、頷いている。
「逃げるんだよぉぉぉぉ！」
　ストレイトの言葉に、とっさに全員は外へとかけだした。

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