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【寝子祭】前夜祭ダンシングアピール
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「……いやー、すごいアピールだわ」
ステージ袖で哀坂姉妹の濃厚なキスシーンを見守っていた
桃川 圭花
は思わずそうつぶやいて肩をすくめてみせた。
エントリーはまさかの大トリ。くじで決めたとは聞いていたが前夜祭最後を締める出番に桃川は若干の緊張とかなりの闘志を胸に抱いていた。
「あいつ」より観客を沸かせてやる――あのとき宿した熱意はまだ消えてはいない。
やがて司会が自分を呼ぶ名が聞こえてくる。
「いい夢みせてあげる」
一息つくと、桃川はステージに向けて歩き出した。
曲は陽気だが、どこかノスタルジックな雰囲気のあるジャズ。
長身の桃川は白いスーツを身にまとっており、普段よりもぐっと大人びている。単なる男装という枠を超えて、まるでミュージカル俳優のようだ。
そして何より彼女を目立たせているのは――何十にも被った帽子だった。
裏打ちのリズムに合わせて、桃川はゆっくりともったいぶるようなテンポでステージへと歩いていく。一歩踏み出すごとに腰を左右に振り、その動きに合わせて被った帽子をひとつずつ客席へと放り投げていった。
帽子を受け取った生徒は嬉しそうにかぶってみせたりしている。
ひとつ、またひとつと帽子を投げる。
最後に放り投げた帽子はゆっくりと弧を描きながら飛んでいき――
ひとりの男子生徒のもとに、ぽすっと落ちた。
「うわっ!」
込み合う観客席から少し離れた壁際で、もたれかかってうとうととしていた
日暮 ねむる
は、急に頭に何かが飛んできて思わず小さく声を上げた。
「……うわ、なんだこれ……帽子?」
どこからか飛んできた帽子は、ちょうど日暮の頭の上に落ちてきたようだった。
訳が分からずかぶせられた帽子を取ってステージを見ると、壇上に立つ長身の少女と視線がぶつかった。
「返して頂戴」
そこで初めて口を開いた桃川の、よく通る声。
指を鳴らしてそう言った彼女の視線の先――つまり日暮に会場中が注目する。
その言葉に日暮は、ああ、とようやく思い当たった。
(そういえばそうだった……寝ぼけて忘れるところだったよ)
返してと言われた日暮は、照れたようにはにかみながらステージへと歩いていく。
先ほど壇上に上げられた哀坂が派手にキスをされたこともあり、観客たちは好奇と期待の目で日暮を見つめている。そんなあからさまな視線に、まいったな、と思わず日暮は苦笑いを浮かべた。
ステージにあがって桃川に帽子を渡す。
呼ばれた一般学生は、ここで帽子を返して出番は終わり。
のはずだった。が――
「はいどうぞ……って、あれ?」
日暮が手を離す前に、桃川は受け取った帽子を思いっきり自分の方へ引っ張った。
帽子を軸に急に引っ張られ、思わずバランスを崩す日暮。倒れないようにとふんばると、自然と今度は自分が帽子ごと桃川を引っ張る形となる。
帽子をはさんで急に起こる引き合い押し合い。
かみ合わない2人のアンバランスな動きは――しかし、よくよく観察してみると、陽気なジャズのリズムにぴたりと重なっている。
ちょこまかとコミカルに振り回される日暮は、ちょっと、と困ったような声を上げた。
「ちょっと待ってよ、こんな格好じゃあさ」
彼女をまっすぐ見つめると、にやりと小さく笑ってみせる。
――ダンスは踊れないと思わない?
そう告げると、日暮は着ていたブレザーを高く放り投げた。
ブレザーの下に着ていたのは学校指定のワイシャツ――ではなく、黒いドレスだった。更にブレザーの下に忍ばせていたショートボブのウィッグをかぶる。
やがて投げたブレザーが無造作に落ちるころには、緊張気味の男子生徒は華麗なドレスの女優に変身していた。
その思いがけない演出に、会場からは一際大きな拍手が起きる。
満足? 日暮が唇の動きだけでそう尋ねると、桃川は小さく肩をすくめてみせた。
「全然」
その言葉を皮切りに、2人は帽子を軸にしたまま一緒に優雅に踊り始める。
帽子の下へくぐってかぶろうとするが、腕をくぐってそのまま向こう側へ。
先ほどのたどたどしい足取りはどこへやら。2人のステップは今や帽子の取り合いの茶番から、洗練されたミュージカルへと変わっていた。
入場のダンスの時間は越えて、もうとっくにアピールタイムへと入っている頃合だ。しかし司会も止めることなく2人のパフォーマンスに見入っている。待ったをかける者は誰もいない。
観客たちも実行委員たちも、夢中で2人のダンスに手拍子を送っていた。
あれほど求めていた観客たちの声援がどこか遠くに聞こえる。頭の芯は冴え渡り、複雑なステップを一度も間違えることなく桃川は日暮をリードしていく。
(身長、日暮君の方がちょっとだけ高いんだ)
どうして今そんなことを思ったのかは分からない。
曲がラストに差し掛かる。日暮は大きく反り返り、自分よりわずかに背の高い女優を見事に片腕で支えてみせると2人は最後の決めポーズを取ってみせた。
手拍子はそのまま大きな、とても大きな拍手に変わる。
やってやった。観客を見渡すと、深々とお礼をして桃川は一言告げた。
「Please check me, top of your list!」
どうぞご贔屓に!
――こうして、前夜祭のすべてのプログラムは鳴り止まない万雷の拍手の中、ゆっくりと幕を閉じるのであった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
82人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月15日
参加申し込みの期限
2015年08月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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