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【寝子祭】前夜祭ダンシングアピール
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適当に選んだ執事服は、思いのほか似合っているようだった。
まあ悪くねえんじゃねえの、と自分の姿を鏡で確認しているのは
望月 神無
だ。
もともと長身で男子制服を着ている男前な望月である。裏ミスターへのエントリーは手違いによるものだったが、どうせ出るならやってやろうとノリのよさを見せていた。
「にしても、アピールか……。熱湯風呂とか激辛パンはまずないとして」
どうしたものかと悩む望月の目に、あるものが止まった。
実行委員が暇つぶしで持ってきていたトランプだ。
「なあ、ちょっとこれ貸してくんねえ?」
トランプを執事服の内ポケットに忍ばせると、望月はステージへと歩き出した。
流れてくるのはリズミカルなダンスミュージック。適当にノリのいいやつで、と注文したのだがなかなか望月の好みにあった曲である。
「しょーがねえ。いっちょやってやるか」
どんどんと速くなっていくそのテンポにあわせて、望月はたんと身軽に飛び上がったかと思えば宙でぐるりと体をひねる。見事な前宙返りに観客はわっと沸きあがり、拍手が巻き起こった。
かっちりとした執事服で動き回れるかと不安もあったが、いざ踊ってみるとさほど動きづらさは感じない。バック転や側転を披露するたびに惜しみない拍手が起こる。
ダンスでの入場はバッチリだ。執事らしく手を当てて恭しく一礼すると、拍手と声援と――何やら一部から熱狂的なまでの黄色い声援が聞こえてきた。
「わあ、かっこいいよ! すごく素敵だよ、神無ちゃん!」
そう言ってぴょんぴょん跳ねながら応援しているのは、
澪乃 澄佳
だ。
澪乃は望月のサークルの後輩であるのだが、こうして見るとどちらが年上だか分からない。
「すっごいカッコいいダンスでしたね!」
「それで、望月さん。えーっと、アピールは……」
司会の言葉に、ああ、と望月はうなずく。
「わりぃがテーブル用意してくれねえ? あと司会のどっちか、手貸してくれ」
手品するからよ、と彼女は内ポケットからトランプを取り出してみせる。
「ええっ、手品ですかっ!」
望月の言葉に、
結梨亜・カールシュテイン
はぱあっと目を輝かせる。
どうしよう私行ってみたいです、と雄弁に物語るその表情に、
安本 マコト
は微笑ましげに彼女の肩を叩いた。
「いいよ、行ってきなよ結梨亜ちゃん」
「ありがとうございますっ!」
ぺこりと一礼すると、とてとてと小走りに望月の元へと向かった。
「助かるぜ、司会さん」
結梨亜に小さく声をかけると、望月は用意されたマイクに向けて声を出した。
「じゃあ、今からこの司会さんが選んだトランプの数を予言します」
会場に向かってそう宣言すると、望月は手馴れた様子でカードを切った。
シャッフルし終えたカードを結梨亜に渡すと、望月は後ろを向く。
「好きなカードを引いて数字を確認したら、その数字の枚数だけトランプをテーブルに重ねていってくれ」
「分かりました。じゃあ引きますねー」
結梨亜が引いた数字は8。
8です! というわけにはもちろんいかないので、とっさの機転で実行委員の
久良木 優菜
がダイヤの8と書かれたプラカードを持ってステージでぴょんぴょんと飛び跳ねる。
「みなさーん、数字はこちらでーす!」
会場の観客も数字が8だという認識はできた。
そのうえで、結梨亜が観客にも分かるよう大きな動作で8枚テーブルの上にトランプを重ねる。
「数字のぶんだけ重ねたら、使わなかったトランプの上にさらに重ねてくれ」
トランプを重ね終わったところで、望月は前を向いた。
トランプの束を受け取ると、2つに分けて下半分を相手に渡す。
「じゃあ、さっき引いた数字のカードを選んでくれ。記号は同じじゃなくても構わない」
「分かりました、えーっと……」
8の数字を探す結梨亜。
彼女がまごついている間に――
「っと、さっきこの司会さんが選んだのはこの数字のカードだろ?」
ぴっと望月が掲げて見せたのは、ダイヤの8のカード。
偶然にも記号まで一致していたようだ。見事引き当てた望月に会場からは驚きと賞賛の声があがる。
「そ、そうです。8です! すごい!」
彼女が8を引いた証拠のプラカードを掲げながら、久良木も驚いた顔で望月を見る。
「ど、どうやったんですか……?」
「種明かしはしない主義なんだが――特別に教えてやる」
仕掛けはじつにシンプルだ。
トランプを切ったあと、こっそりと裏向きになった1番上のカードの内容を覚えておくだけだ。あとは司会が覚えた1番上のカードを引きさえしなければ、1番上のカードはまず最初にテーブルの上に置かれるはずだ。
そしてその覚えたカードが最初の1枚となり、その上に続いて7枚のカードが乗せられ――合計8となる。
あとはあまったトランプの上にその8枚を置いてもらえば、覚えたカードを探し出してその上に何枚カードが乗っているかを数えればいいだけ、という仕掛けだ。
「な、なるほどぉ……」
口に出してしまえば簡単だが、これだけ大勢の観客の前でこっそりカードを確認して覚えるのは至難の技である。すごいです、と結梨亜と久良木は素直に感心する。
「ってことで、俺からのアピールはこんな感じで終わりだ」
これ、実行委員に返しておいてくれ。
借りたカードをぽんと結梨亜の手に置くと、盛大な拍手を背に望月はステージを後にするのだった。
(……ま、たまにはこーいうのもいいかもな)
バシッと決まった望月のステージ。
その様子を脇から見ながら待機しているのは
柊沢 北斗
である。
彼が身につけているのはピンクのひらひらとしたロリータファッション。
せっかく女装するなら思いっきり可愛いのにしたいと、ずいぶんはっちゃけてしまったのだ。しかしもちろん後悔はない。
来年は受験で忙しくなるだろうし、大学に進んでしまえば今より好き勝手はできなくなるはずだ。となれば、今年は目一杯楽しむ最後のチャンスなのかもしれない……と、柊沢はそう考えていた。
それならばとことん楽しんでやろうと、柊沢はステージに向けて一歩踏み出した。
流れてくるのは流行のアイドル曲。みんなで踊ったりカラオケで歌ったりすることを想定されて作られた曲は、場の空気を盛り上げるのにぴったりだ。
曲に合わせて楽しげに踊ってみせながら登場すると、柊沢を知る友人たちからは笑いと声援が巻き起こる。クラスメイトたちの方にウインクしたりノリよく手を振ったりしながら、ひらひらとしたスカートを思いっきり翻させる。
一見女の子らしい可愛いダンスだが、バスケで鍛えたたくましい体つきをしている柊沢だからこそできるような激しい振り付けも織り交ぜていた。
曲の最後にはダンクシュートを決めるようなフリで締めて、観客からは一際大きな拍手があがる。
「ふーっ、意外と楽しいな、スカートで踊るのって」
ひらめくスカートを翻させるのは思った以上にクセになりそうだ。
なかなか激しいダンスだったが、日頃から運動で鍛えている柊沢は息を乱している様子はない。やり遂げた、というすがすがしい顔で観客席を眺めながら、実行委員から受け取ったマイクに向けてしゃべり始めた。
「えーと、応援とかありがとう。俺は柊沢北斗、2年10組だ」
不思議なものだ。毎日毎日高校に通っているというのに、ここにはまだまだ知らない生徒がたくさんいる。自分を知らないそのたくさんの生徒たちに向けて、柊沢は自己紹介をする。
「今回のテーマは『人類愛』ってことで……せっかくだから、この場を借りて伝えたいことがある」
柊沢の言葉に、すわ愛の告白かと盛り上がる会場。
そんな好奇心に満ちた観客の反応は想定内である。期待させて悪かったな、と苦笑いで応えると、柊沢はステージ脇に控える実行委員に目配せをした。
彼の合図に応じて、実行委員がプロジェクターのスイッチを入れる。
柊沢が立つステージの後ろ、白い大きなスクリーンに映し出されたのは彼の飼い犬の写真である。黒々とした瞳でこちらを見つめる、朴訥とした愛らしい柴犬だ。
「これ、うちの犬。可愛いだろ? ――愛の告白じゃねえが、今日はちょっと感謝の気持ちを伝えようと思ってな」
この場にはいないけれど、家族のみんなへ。
いつもおいしいご飯をありがとう。おかげでこんなにデカく育ったぜ。
大切な思い出をありがとう。他にもいっぱい見せたい写真はあったんだがな。
そして――愛してくれてありがとう。
本人たちが前にいないからこそ、率直に言える感謝の言葉。
彼の飾り気のない、まっすぐなその思いに観客たちは自然と拍手をしていた。
すべてを言い終わった柊沢は、改めて会場を見渡した。これだけの人がまじめに自分の言葉を聞いてくれている、というのはもしかしたらすごいことなのかもしれない。
そう思うと、なんだか気恥ずかしくって――しかしそれ以上に嬉しくなって、最後にマイクを握り締め、声を大にして告げるのだった。
「そしてみんな、聞いてくれてありがとう! 家族も、会場にいるみんなのことも、大好きだからなーっ!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
82人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月15日
参加申し込みの期限
2015年08月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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