this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【寝子祭】前夜祭ダンシングアピール
<< もどる
1
…
30
31
32
33
34
…
40
つぎへ >>
「よーし、そろそろ出番かな?」
控え室でみんなのステージを見守っていた
雨寺 凛
は、そう言って立ち上がる。
彼女が身につけているのは黒のジャケットにスキニージーンズ。裏ミスター出場ということで、衣服はすべて男物だ。
いかついブーツの紐をきゅ、と締めると、雨寺は立ち上がった。
名前が呼ばれる。ステージには激しいハードロックの伴奏が鳴り響き、その低音の効いたリズムに合わせながら雨寺はステージに飛び出した。
「さあ、ガツンとロックに決めてみせるよ!」
鳴り響く爆音。
一瞬あっけに取られた観客も、次の瞬間にはまるでメタルバンドのライブ会場のように拳を振り上げ沸きあがった。
その拳に応えるように、雨寺は手にしたマイクスタンドを大きく振り回した。
長い前奏はやがて曲に始まりに向けて盛り上がっていく。
その高まりに合わせて、雨寺はぶんぶんと長い髪をなびかせヘッドバンギング。
頭がふらふらしそうだったけれど、しかし脳のずっと芯の方では観客の声援ひとつひとつが聞こえるほど冷静だった。
あと8小節、4小節、2小節――
(いつものライブとは違う私を見せるんだ!)
マイクをつかむと、雨寺は低音を響かせるような声音で歌い始めた。
いつもよりだいぶキーの低い曲。あれほど盛り上がった前奏とは打って変わってもの静かな歌いだしだ。しかし背後に響く重低音は徐々に高まりを見せていて、すぐに雨寺の声は昂ぶりが混じりだす。
再び爆音。ステージの爆竹が破裂して、それに合わせて高く飛び上がる。
ステージを所狭しと飛び回りながらも、雨寺がかき鳴らすギターの音は正確だ。
普段よりかなり激しいパフォーマンスをしているため歌う息づかいはだいぶ荒くなってしまっているが、却ってそれは雨寺の生々しい熱意となって観客の耳を震わせる。
サビは前奏部分と同じフレーズの繰り返しだ。
前奏が長かったおかげですっかり耳なじみとなったキャッチーなメロディに合わせて、観客はそのフレーズを叫びながら拳を突き上げる。
異様なまでの盛り上がりが最高潮に達したところで、雨寺はふう、と一息つく。
サビは間奏に入り、伴奏の音量が少し小さくなる。あらかじめ置いておいたペットボトルの水を飲むと、雨寺はバックミュージックに負けないようマイクに向かって声を張り上げた。
「みんな、盛り上がってるかーっ!?」
男装ということもあり、MCもそれっぽい言葉遣いだ。
雨寺の言葉に「り、凛ちゃんなうーっ!」と、恥ずかしがりつつも友人のために精一杯声援を送っているのは
哀坂 零葉
である。そんな彼女のけなげな声援に、雨寺はサンキューとウインクしてみせる。
「こっからもアツいパフォーマンス見せていくんで、皆ヨロシクぅ!」
やがて間奏が終わると、雨寺は再び声を張り上げ歌いだす。
まるで少年のようなトーンだったが、腹から出すその声はしっかりと力強い。
気分はすっかり高揚していた。あまりの気持ちの昂ぶりから歌詞をなぞるのもほどほどに腹の底からシャウトする。上昇した体温と会場の熱気で、秋だというのに信じられないほど汗が流れている。
これが、と雨寺は観客席を――観客席を越えた、どこでもない遠くを見ながら思う。
(これがライブ! これが私のステージ!)
最後の最後に再び爆竹が上がる。
激しい火柱に囲まれてフィニッシュの音を鳴らし――指を止める。
その爆音の余韻も消えないうちに、会場は万雷の拍手に包まれた。
はあ、最高。肩で大きく息をしながら、雨寺は観客に思いっきり手を振った。
「みんなありがとーう! お前ら、愛してるぜーっ!」
手を振りながらギターのピックを放り投げる。
それを取ろうと観客の一部がわっと群がるのを見ながら、雨寺はステージを去った。
「お疲れー、すっごいかっこよかったよ」
控え室に戻ると一気に気が抜けたのか、パイプ椅子にへたりこんだ雨寺。
そんな彼女の額にぴとりと缶ジュースをくっつけたのは、実行委員長の
壬生 由貴奈
である。
「すっごい楽しませてもらったから、そのお礼」
「あ、由貴奈センパイ! ありがとうございますっ」
浅くだれるように腰掛けていた姿勢を正すと、雨寺はジュースを受け取った。
ふらふらするような頭の中に、コーラの炭酸が駆け巡っていくようだった。
「そういえば、由貴奈センパイの出番、もう次ですよね」
雨寺がそう尋ねると、ん、と壬生はうなずいた。
彼女はカーキを基調とした軍服に身を包んでいる。ウェーブのかかったまとまりのない髪の毛は今は後ろでひとつにくくられており、それだけで普段と印象が変わって見える。
「カッコいいです、そのカッコ。がんばってくださいっ」
雨寺がぐっとガッツポーズで応援すると、んー、と壬生はゆるく応える。
ステージへと向かうその後ろ姿を眺めながら、大丈夫かな、と雨寺は思った。
(センパイ、なんだかちょっと元気なさそう……?)
雨寺に続いてステージに現れた壬生。
流れてきたのは、先ほどとは打って変わって物静かな曲。どこか不安げなそのメロディに合わせてステージはぼんやりとしたほの暗い青の照明に包まれる。
これまでの音響や照明を操作してきたように、壬生は忍ばせたリモコンで自分のステージの演出も自分で行っていた。
ステージ中央まで歩くと、壬生はその静かな世界でそっと膝を着いた。
これから何が起こるのか――その様子を観客は固唾を飲んで見守る。
……結論から言うと、何も起こらなかった。
実行委員長として、彼女にしては珍しくずっと体を動かし働き続けてきた日々。
当日のこのステージを前にして――いよいよ彼女の眠気はピークに達していた。
祈るようなポーズのまま、1分が過ぎ、2分が過ぎた。
なんだか口を開いてはいけないような気がして、観客たちもじっとその姿を見守るだけだ。
そして3分が経つ――5秒前。
ちく、たく、と時計の秒針の音に合わせて、眠っていた壬生は静かに目を覚ました。
目を覚ましたのは壬生だけではない。静寂に包まれていたステージもぱっと華やかな色に染まり、曲調も転調してとたんに明るいものになる。
眠りと目覚め。静と動。
その2つを表現したなんとも不思議なステージは、雨寺のパフォーマンスで高まった観客の心を落ち着かせるのにちょうどよかったのかもしれない。
妙な感動をその場に残し、壬生は客席に向かって軽く一礼をした。
<< もどる
1
…
30
31
32
33
34
…
40
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【寝子祭】前夜祭ダンシングアピール
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
82人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月15日
参加申し込みの期限
2015年08月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!