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【寝子祭】前夜祭ダンシングアピール
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「いよいよ出番ですわね……」
華々しくミュージカルを終えた2人を舞台袖から見守りながら、
天満 七星
は気合を入れるようにきゅっとネクタイを締めなおす。
ステージ脇に控える彼女の姿は――普段の和服をまとったお淑やかな少女ではなく、ぴしっと凛々しくスーツを着こなした男装の麗人であった。
「じゃあ、スポットライトはさっきの打ち合わせ通りするから。がんばって」
緊張したおももちの天満に、先ほど演出の打ち合わせをした
篠崎 響也
は勇気付けるように声をかけた。彼の言葉に、天満は気持ちが少し落ち着くのを感じた。
「ええ……それではよろしくお願いいたしますわ」
おっとりと礼をしてみせると、天満は一歩前に進みだした。
彼女が進むステージは闇に包まれている。一切の光のないその中を、彼女はぴんと背筋を伸ばして歩く。
(ネクタイよし、スーツのよれも大丈夫)
手早く身だしなみの確認を行った、ほんの一瞬後。
まばゆいスポットライトが彼女を照らし出した。
一見男性と見紛うような凛々しい天満の姿が、暗闇のただ中に映し出される。流れる曲は大人びたジャズで、それに合わせて革靴の底が軽やかに音を響かせた。
そう、彼女が披露するのはタップダンスだった。
天満の動きに合わせて明滅する白いスポットライト。先ほど篠崎と綿密に打ち合わせをしたそのライトは、暗闇の中でぴかぴかとリズムに合わせて点滅し、まるで彼女の動きがコマ送りのように見える。
黒と白の世界の中で、軽やかなタップの音が響き渡る。
会場はいつの間にか、そのステップに合わせてテンポの速い手拍子に包まれていた。
「スーツ姿、似合ってるよ」
その彼女の勇姿に、実行委員の
蜂矢 時生
はステージ脇から声をかける。
タンッ、と一際小気味よい音が響いたかと思えば、明滅していたスポットライトがばしりと彼女の姿を明確に捉える。まるで暗闇の中の満月のように映し出されたスーツ姿の麗人は、深々と観客に一礼してみせた。
実行委員が持ってきたマイクを手にする彼女。
すう、と小さく息を吸い、スピーカー越しに彼女は生徒に語りかける。
「……やあ、子猫ちゃん。俺に惚れると怪我するぜ?」
普段のおっとりした様子とは打って変わって、低く甘い彼女の声色に観客たち――特に一部の女子から黄色い声援が上がった。
天満さま! とどこからともなくかけられた声に、天満はにこりと笑ってみせる。
「おっと、ずいぶんと可愛い声が聞こえたな?」
誰が呼んでくれたのかい、とステージを見渡すと、どうやらそういう気があるのか1人の女子が熱心に手を振っているのが見えた。とっさのアドリブで篠崎が彼女にスポットライトを向けるが、女子生徒は怯んだ様子もなく――むしろこれで目立つといわんばかりに立ち上がってみせる。
「ありがとう……子猫ちゃん。キミは今何よりも輝いているよ」
せめて気持ちだけでも――受け取ってくれないか。
とびきりの甘い声でそうささやくと、天満はスーツの胸ポケットから取り出したバラをその女子生徒の方に投げてみせた。
ステージからほど近いところに座っていたせいか、そのバラはまっすぐに女子生徒のもとへと飛んでいき――
さながらキューピッドの矢がハートに刺さるように、その制服の胸にとすんと当たる。
「ああ……」
胸を刺すその感触にうっとりと女子生徒は顔をほころばせながら、受け取ったバラの匂いに陶酔する。
すっかり女子生徒をとりこにしてしまった天満。意外な才能があったものですわね……と自身に驚きつつも、表情と声色はそのまま、再び会場に語りかける。
「文化祭本番では、心からキミたちのお世話をさせてもらうからね」
気が向いたらきてくれたまえよ!
高らかにそう言ってキメて見せる天満に、女子たちは甘いため息をもらすのだった。
次は、
浮舟 久雨
の出番だった。
いつものクールな顔にはやや緊張の色が浮かんでる。が、それ以上に彼女の胸は大きく高揚していた。
(この日のためにあれだけ練習を重ねたんだ……きっと大丈夫)
彼女が演じるのは新体操。昔やっていたため基礎はできているものの、柔軟でしっかりと体をほぐしておかなければ思わぬ怪我をしてしまうかもしれない。そうならないためにも、彼女はずっと体作りからの訓練に励んできた。
名前を呼ばれ、一歩前に歩み出る。
浮舟の歩みに合わせ、流れてきたのはアコーディオンの音色。
おとなびたジャズのリズムに乗せて彼女の体は軽やかに舞い上がる。しなやかな脚は大きく地面を蹴り、しかしスティックを操る手先はどこまでも繊細だ。
裏ミスターとしての出場ということもあり、彼女は意識して男子新体操の動きを取り入れていた。可憐さよりも力強さを、美しさよりたくましさを。彼女の動きにあわせて後ろにくくった髪はまるでリボンのようにひらひらとなびいている。
「久雨、さん……!」
その凛々しい彼女の姿に、友人である
哀坂 零葉
は思わず見とれてしまう。
最初は無事にできるだろうかとハラハラ見守っていたが、浮舟の堂々たる演技を見てその不安はすぐに消えた。今はうっとりとしたような顔つきで、友人の勇姿に視線を送っている。
(もうすぐ、か……)
いよいよ控えるのは、一番の大技である伸身前方宙返り1回ひねりである。
練習のときは何度も失敗した難所だ。浮舟は高鳴りそうになる心臓を冷静に沈めると、スティックを高く放り投げて走り出した。
(落ち着け……自分を信じろっ)
まずは前方腕立て回転。前に手をつき、すらりとした足がきれいに弧を描き無事に着地する。そのあと間髪いれずに今度は前に宙返り。
タンッと勢いよく地面を蹴る。その弾みで髪をくくっていたゴムが切れたようで彼女の長くきれいな髪がぶわっと広がった。しかし彼女は乱れた髪も意に介さず、浮き上がった体を空中でひねって――着地する。
体は自然と最善の動きをなぞっていた。
落ちてきたスティックをぱしっと受け取ると、観客席からは大きな歓声に包まれた。
成功した――観客の熱狂したような声援と拍手を見て、そこでようやく浮舟は自分がやりきったことを実感する。
「やった、やりきった……!」
胸に言いようのない達成感がこみ上げてきて、浮舟は声援と惜しみない賞賛を送ってくれる観客席に向けて深々と一礼した。
登場のダンスと合わせたパフォーマンスだったが、時間はまだあと1分ほど残っている。浮舟は司会の方をちらりと見ると、マイクを貸してくれないかと尋ねかけた。
「はい、もちろんですよー!」
結梨亜・カールシュテイン
がとことこと小走りに彼女に歩み寄り、マイクを渡す。
受け取った浮舟は、会場を見渡し――咳払いひとつ。
緊張するが、彼女にはどうしても言わなければならないことがあった。
固まりそうになる口を必死に動かすと、浮舟は喉の奥から声を出した。
「……みんな、最後まで見てくれてありがとう。自分の意志で何かを目指して励むなど、以前の私ではありえなかった」
手を差し伸べてくれる友人。
応援してくれる仲間。
彼らがいたからこそ、自分はここまで来ることができたのだ。
「ありがとう、私の手を引いてくれて。皆のおかげで、私は前へと進めている」
これからもきっと――。
(私はもっと、前を向いて行けるはず)
スピーチを終えると、再び会場には拍手が響き渡った。
先ほどの熱狂さはなく、まるで浮舟を暖かく包み込むような優しい拍手だ。
この中に、きっと私の大切な人たちもいるんだろうな。
そう考えると、ちょっとだけ泣きそうだった――けど、涙は出ない。
その代わりに、浮舟はへにゃりと力が抜けたように笑ってみせるのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
82人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月15日
参加申し込みの期限
2015年08月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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