this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【寝子祭】前夜祭ダンシングアピール
<< もどる
1
…
17
18
19
20
21
…
40
つぎへ >>
寒い時期だし、なんかこれあったかそうじゃね? という理由だけで選んだ十二単。
それが大きな間違いだったということに――着てから気づいた。
「なんだこれ、めっちゃ重いぜ……」
裾をずるずると引きずりながらぜえはあと息をしているのは、
酒浸 朱蘭
である。
普段から和服を好んできている酒浸。着物を着ることには慣れているつもりだったが、十二単ともなれば話は違う。
「こんなんでちゃんとできるかな……」
着替えなおそうにも、もう出番は目前に迫っている。
それにこれだけ豪奢な衣装である、身に纏うまでに多くの実行委員に着付けを手伝ってもらっているのだ。今さらやっぱり脱ぐ! と言い出すことも出来ず、酒浸はため息をついた。
「せめて……ろっこん水を一杯……」
ろっこん水というのは、彼女のろっこんが封じ込められた水のことである。
「人を酔わせる性質」を水に宿すことができる酒浸。その水をいつも好んで飲んではふらふらとした酩酊気分を味わっている酒浸だったが、今日は着付けの時間が長かったためその水を飲めずにいたのだ。
しかしもう水を飲んでいる時間すらない。
ほら酒浸さん、急いで! と実行委員に背中を押され、酒浸はよろよろとステージへと向かう。
(うう……結局、ほとんど酔えなかったぜ)
こんな緊張する場面こそ、酔って乗り切りたかったのだが。
十二単にきつく締め付けられつつ、酒浸はステージに出ると流れてきた和風の音楽に合わせて踊りを披露する。当初はもっと軽快に踊るつもりだったのだが、予想以上に着物が重くて、手をひらひらと動かす舞のような動きをするので精一杯である。
しかし、着物の豪奢さもあって、観客からすればその動きも優雅な舞のように見えた。
くるりと回って裾をふわりと舞い上がらせ、両手を蝶の羽のように揺らめかせる。
ゆったりとした曲調だったので、合わせて踊ることはさほど難しくはなかった。
踊りを終えると、酒浸はいったん一礼をしてみせる。
肝心のアピールであるが――酒浸が選んだのは、歌だった。
雅な和の音楽からは一転して、流れてきたのは陽気な曲調のバックミュージック。
「え、えっと……あんまり酔えてなくて、着物も思ったより重くて、緊張するけど……」
イントロ部分で、マイクを握り締めながら酒浸は言う。
酔ってないときってどんな風にしゃべればいいんだっけ? 緊張でぐるぐるする頭の中、それでもせっかくの舞台、頑張らないとという思いが渦巻いて必死に口を動かす。
「そ……その、精一杯がんばるので、聞いてくださいっ」
そう言って、酒浸は歌い始めた。
はじめこそ緊張で声が震えそうになるものの、実家でよく聞いていた歌い慣れた曲である。歌っているうちに感覚を取り戻し、声はしだいになめらかになって会場に響き渡る。
今は緊張と素面のせいでペースを崩しかけてしまったが、生来明るく陽気な酒浸によく似合うアップテンポの曲に、会場からも手拍子が起こる。
「姉御ー、見事ですよぃ!」
彼女の様子に、酒浸とは義理の姉弟という関係を結んでいる
骨削 瓢
が応援の声をかける。そんな弟からの声援に励まされた酒浸は、更に会場へと声を響かせる。
これでもかと締め付けられた帯が苦しかったが、どうにか歌い終えると、酒浸は改めて観客に深々とお辞儀をしてみせた。
「聞いてくれて……えっと、ありがとうございました!」
そして顔を赤らめつつ、早足でステージから立ち去っていく。
控え室に戻った酒浸は、いまだ治まらない緊張を鎮めようと、慌ててろっこん水を飲む。
とたんにふわふわと軽くなる頭。いつもの感覚が戻ってきて、ふう、とそこでやっと安心したように一息をついた。
(……こんなにドキドキしたの、なんか久しぶりだな)
思い返してみれば、ステージでのしゃべり方がいつもと違ったような気がしないでもない。
変に思われていないかな……と思いつつも、まあいいか、とすっかりろっこん水が回った頭で軽く流す酒浸であった。
そんな酒浸の次に登場したのは、
栗原 瑞穂
だ。
流れてきたのは、陽気なテンポの音楽。それにあわせてフォークダンスを踊りながらステージに現れた栗原は、西洋の民族衣装のような短い丈のドレスを身にまとっている。
くるりとステップを踏むたびにスカートがふわりと舞い上がる。
そのスカートの魅惑的な裾が男子の視線を釘付けにしていることなど、もちろん想定済。あえて分かったうえで、しかし下着は決して見せないギリギリのラインで栗原は踊る。
どこかの明るいお祭りのように楽しげなステップを終えると、栗原はスカートの裾をちょこんとつまんで可愛らしくお辞儀してみせた。すらりと均整のとれた長身ときれいな顔立ちの栗原。動作ひとつひとつがモデルのように映えていて、観客たちはすっかりその笑顔に魅了され大きな拍手を送る。
踊りを終えた栗原は、実行委員からマイクを受け取った。
えー、えー、ごほん。とマイクテストを含めて咳払いをひとつ。
「こんにちは、2年3組の栗原瑞穂です」
彼女のアピールは、実に簡潔。いわゆる自己紹介だった。
「趣味でアクセサリー作りをしています。今日は皆さんにちょっとしたプレゼントがあります」
そう言って彼女が懐から取り出したのは、色とりどりのミサンガだった。
小物やアクセサリーが好きで、ジュエリーショップでバイトもしている栗原。
そんな彼女が作ったミサンガは、色とりどりの紐とビーズで丁寧に編みこまれていた。アルバイトをしているだけあり、その出来栄えはまるで店頭に並ぶ商品にも見劣りしない見事なものだ。
「ミサンガは、切れるまで身につけていると願いが叶うというお守りです」
ほしい人、います?
栗原が首を傾げてそう尋ねると、観客たちはちらほらと手を挙げた。
「数は限られてるので先着順になっちゃうけど……はい、どうぞ」
女子高生は可愛いものにとにかく目がない。ステージ下にはたちまち女子生徒たちが集まり、栗原はそのひとりひとりに笑顔でミサンガを渡していく。中には栗原とお近づきになりたくて挙手しようとした男子もいたが――ここは素直にミサンガをほしがる女子に譲ってあげたようだ。
「わ、これすっごく可愛い!」
「本当に作ったんですか?」
「今度作り方教えてくださいっ」
ミサンガを受け取った女子たちは、きゃあきゃあと満足げに腕に巻きつけている。
「私も来年は受験生なので、今から身につけていきたいなと思っています」
受験生になれば、今よりももっと忙しくなるはずだ。
もしかしたら、これが寝子祭に出る最後のチャンスかもしれない――そう思って、栗原は今年の参加の出場を決意したのだ。
「みなさんの願いも叶いますように」
――Good Luck and have fun!
それでは引き続き、前夜祭を楽しんで。
ミサンガを配り終えた栗原は流暢な英語でそう言うと、優雅に一礼してステージを後にした。
<< もどる
1
…
17
18
19
20
21
…
40
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【寝子祭】前夜祭ダンシングアピール
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
82人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月15日
参加申し込みの期限
2015年08月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!