太陽は水平線から、揚々と顔を出す。
パン、パン! と早くから景気のいい空砲の音が響いて、寝子島の住民を夢の世界から追い出した。
少し開けた窓から流れ込んでくる空気は、秋らしくヒンヤリ心地いい。
「あ、そっかぁ。今日は米フェスの日だっけぇ」
小学3年生の
椎名 あさひは う~んと伸びをすると、素早く身支度を整えた。
上着をざっくりと羽織って、お母さんに髪をお団子に結ってもらう。曽祖父からプレゼントされた愛用の二眼レフカメラを首に掛ければ、準備はOKだ。
食事は現地で食べるから、今はお預け。
「よ~し、今日も張り切っていこ~!」
あさひが会場となるキャットロード(地図i-9)へ辿り着くと、すでに多くの人が準備で駆け回っていた。
「わ~、こんなに来てるんだぁ! おじさんも、どこかにいるかなぁ?」
あさひは最近とっても仲良くなった、随分年上のお友達
ピーター・ビアズリーの姿をキョロキョロと探しながら歩く。
イベント事が大好きで、明るい彼の事。
きっと今もどこかで、笑っているような気がする。
本日、キャットロードには白いテントがずらりと軒を連ねる。
米フェスティバルは、関東の知る人ぞ知る米どころである千葉の団体が、新しいブランド米をお披露目するために企画した催しだ。
有名ガス会社や大手飲料メーカー、生肉卸売り業者、漁協なども協賛しているため、町長の
中沢 リッカルドもご機嫌の賑わいとなっていた。
客となる来場者は、まず入り口で どんぶりとトレーを受け取る。
どんぶりには無料で炊き立ての白米を、たっぷりと盛り付けて貰おう。おかわりだって、思いのまま。
トレーには仕切りがついているから、各ブースへ赴いて好きなおかずを購入し、テントの向かい側にセッティングされた、テーブルと椅子を利用して自由に食事を楽しむ事が出来る。
魚ブースを見て回っていると、新鮮なサンマを炭火で焼く、たまらない香りが辺り一帯に充満して、あさひは足を止めた。
いくらの醤油漬けや、寝子島の名産 生しらすのテントの前に出来た行列の人達は、サンマの煙が目に染みるのか しきりに瞬きをしているが、これも醍醐味と笑いながら堪えている。
「すみませーん、写真撮ってもいいですかぁ?」
あさひはとびきりの笑顔を、向けるのだった。
●
キャットロードは、どんどん人が集まってくる。
旧市街の漬物屋『うめ河』の主人
梅川 照喜は、可愛い
招き猫を飾って、テントの下で客を待つ。
早くも竹馬の友の
竹山 輝一や
松田 晃正、そして
雨宮 草太郎と共にジョッキを傾け、茶漬けで一杯やってしまっているのは、ご愛嬌だろう。
通りには子供達の元気な声も、木霊する。
小中学生の子供達は全員に、『おかず無料引換券』2枚が配布されているのだ。
「ほれ、走り回ると危ないぞい?
おいで、箸休めに漬物をやろう。なあに、子供から金は取らんよ」
目元に皺を寄せて手招きする老爺に我先に駆け寄ると、子供達は一斉に自分のトレーを差し出した。
メシータです。
食欲の秋ですね! というわけで、今回は米フェスティバルです。
シナリオ概要
千葉の農家が品種改良を重ねて作った、新しいブランド米のお披露目をするための、大試食祭りです。
お米は舌に乗せた瞬間に分かるほど、弾力があってもちもちです。
2、3回噛み締めるだけで、その甘さを感じることが出来るでしょう。
来場者は入り口で受け取ったどんぶりで、無料で好きなだけ、そのお米を食べる事が出来ます。
その他、仕切りのついたトレーも渡してもらえますので、イベント会場の各テントで販売する、様々な おかずを乗せるのにご利用ください。
テーブルや椅子もセッティングしてありますので、自由に使ってくださいね。
飲み物は飲料メーカーが、各種ソフトドリンクを用意してくれています。
成人している方は、ビールも楽しめますが、こちらは有料です。
小中学生のキャラクターさんは、それぞれ『おかず無料引換券』2枚が配布されています。
持って行くと、どれでも好きなおかずと交換してもらえますので、ご利用ください。
来場者としてではなく、出店のスタッフとしての参加も可能です。
ご一緒に行動されるお友達とは、GAを組んでの行動がお勧めです。
アクションのキャラクターの行動・手段の欄にGA【 ここにGA名を記入 】してください。
書き方が分からない方は、サンプルアクション1を参考にして下さい。
ブース紹介
【肉ブース】
ごはんに合う肉料理を販売しています。
サイコロステーキや、唐揚げ、とんかつ、ハンバーグetc。
焼肉はスライスした生肉を、そのまま渡されますので、コンロでワイワイ焼きながら楽しんでください。
時間を掛けて煮込んだ牛筋や、モツ、甘辛く味付けた肉そぼろなどもお勧めです。
【魚ブース】
ごはんに合う、魚料理を販売しています。
いくらの醤油漬け、しらす、刺身、焼き鮭、焼きサンマなど。
必要な薬味も、用意してあります。
【野菜・汁物ブース】
漬物、カレー、コロッケなどをはじめ、けんちん汁や茄子の味噌汁などの用意があります。
出店のスタッフとして参加される方は、その旨と、ご自身の販売する料理を忘れずにアクションにお書き下さい。
ご自分のお店を出される方は、コメントページで早めに宣言しておくと、それを目当てにお客さんが来てくれるかもしれません。
NPC
・梅川 照喜
旧市街の漬物屋の店主です。
美人、もしくは高校生までの子供なら、無料で漬物をくれます。
・竹山 輝一、松田 晃正、雨宮 草太郎
漬物屋の周囲に居ます。
その他の、名前があるNPCの登場予定はありません
高校生以上の懐が寂しいお兄さん・お姉さんは、貰った米に持参した塩を振るなり、TKG(たまごかけゴハン)にするなり、ご自由にどうぞ。
それでは、お気が向かれましたら。