毎年恒例の行事だ。2月、寝子島では
節分祭が開催される。
鬼役として扮装した者たちが島中を巡り、人びとは彼らへと豆をぶつけるのだ。鬼は外、福は内! 叫べば邪気も災厄も祓われ、やがて幸運が舞い降りるだろう。鬼役は有志の者が担い、島の住人はもちろん島外からこのためにやってくる観光客もいたりする。それぞれに個性的な鬼のコスチュームを身に纏い、ド派手に仰々しく練り歩くものだから、この日の寝子島はすっかり節分一色となる。
「今年もこの時期が来たんですね」
愛猫 萌々子は道を行く鬼たちを眺めて微笑んだ。いつもながら奇妙な光景だが、寝子島らしいとも言える。
寝子島神社では福引のついた
福豆が配られたり、巫女たちによる
舞踊奉納も行われるそうだ。なかなか見応えがあり、楽しめるだろう。
「彼を誘って、出かけてみましょうか」
九夜山のほうからはお囃子の音も聞こえてきて、誘われるように、萌々子は歩き出した。
毎年恒例の行事だ。この時期になると、霊界では
殺武無祭(せつぶんさい)が開催される。
遠く、鬼たちの総本山である『大江山』から強力な鬼たちがやってきて、あやかしたちへ戦いを挑んでくるのだ。鬼は外、福は内! 叫びながら血沸き肉躍る激闘を演じるうち、邪気も災厄も払われ、やがて幸運が舞い降りるだろう。しかし大江山の鬼たちは厄払いと福の運び手ではあるが、筋金入りの武闘派でもある。催し事とはいえ、油断すれば痛い目を見るだろう。
「今年もこの時期がやって来たか」
鏨 紫は、金棒を担いで大股にやってくる鬼どもの巨体をながめ、にやりと笑んだ。紫の怪力乱神を発揮するにふさわしい相手だ。
殺武無祭は霊界のどこでも勃発するが、花緑青駅前の広場が主にバトルフィールドとなるだろう。しかし気のいい鬼たちだ。激闘を経て、彼ら自慢の
鬼酒が振る舞われる頃には、すっかり打ち解けて賑やかな酒盛りとなるはずだ。
「さて、楽しむとしようか」
紫の合わせた拳がごきりと鳴らした音が、殺武無祭の幕開けとなった。
こんにちは、MSの斗々と申します。どうかよろしくお願いいたします!
このたび、愛猫 萌々子さんと鏨 紫さんにはガイドにご登場いただき、本当に有難うございました。
もしシナリオへのご参加をいただける場合にはご自由な形でアクションを戴ければ幸いです。
概要
寝子島で行われる節分祭と、霊界で行われる殺武無祭(せつぶんさい)の様子を描くシナリオです。
寝子島での日常的風景、霊界での非日常的風景、どちらでも楽しめます。
ひとにもれいび、ほしびと、あやかしさんももちろん、どなたでもお気軽にご参加ください!
寝子島、霊界のどちらかに参加することも、両方に参加することもできます。
両方に参加する場合、描写量は分散されます。あらかじめご了承ください。
寝子島節分祭について
寝子島で毎年行われる伝統行事、節分祭に参加します。
豆まき用の豆は、コンビニやスーパーで売ってたり、寝子島神社で配ってたり、
サンマさんやマンボウくんがくれたり押し付けられたりします。
◆鬼歩き
鬼の扮装をして、島中を練り歩きます。
鬼役は誰でも参加できます。寝子島神社で受付をしていますので申し出てください。
コスチュームは貸し出しあり、持ち込みもOK。
こわ~い鬼を演じて子どもを怖がらせたり、ひょうきんな鬼でおどけたり、
参加者の豆を華麗に避けたり、どんと構えて豆を浴びたり、自由にどうぞ。
参加者は、鬼を見つけたら豆を投げてぶつけましょう。
豆を投げれば、投げた人にも鬼役にも福が訪れるそうです。
◆福豆まき
寝子島神社の境内で、神主さんや巫女さんが福豆を参拝者へ投げます。
福豆は和紙に包まれていて、開くと番号が書かれています。
番号札を社務所へ持っていくと、様々な景品と交換してくれます。
たくさんゲットすれば景品もたくさんもらえちゃう。
・キーホルダー(お守り、鈴、お三夜さまミニフィギュア)
・ハンカチ、タオル(桜、鳥、猫)
・お菓子(紅白餅、お三夜饅頭、最中)
など
◆舞踊奉納
巫女さんが邪気を払い福を呼び込む踊りを披露します。
優雅な舞踊をお楽しみください。
なお、舞踊には飛び入り参加も大歓迎。
堅苦しい決まりやしきたりなどはありませんので、
お気軽に、自由に、レッツダンシング。
霊界殺武無祭について
霊界で行われる殺武無祭(せつぶんさい)に参加します。
霊界在住のあやかしはもちろん、いつのまにかエントリーしてたひとやもれいび、ほしびとも多数参加しています。
どなたもお気軽に。
ルールは特になし。武器やろっこん、あやかしの能力も使用可能なバトルロイヤルです。
今回は鬼の総本山である大江山から、以下の三人の鬼がゲストとして招待されています。
◆ゴリ
鍛え上げられた肉体、すさまじいパワーを誇る巨体の鬼。
金棒の一撃は山をも砕くと言われています。
◆ハヤブサ
小柄で俊敏な身のこなしが自慢、スピードタイプの鬼。
鴉天狗ばりの軽業で戦場を駆けめぐり、ラッシュで勝負をかけます。
◆オニキス
鬼たちの紅一点。飲めば飲むほど強くなる、鬼酔拳の使い手。
変幻自在のトリッキーな技の数々とお色気で相手を翻弄します。
KOされず最後まで立っていたり、特に目を惹くようなバトルを魅せた者には、
その後の打ち上げで宴会場で上座に招かれ、ゴージャスな『魔滅(まめ)料理』が振る舞われます。
厄払いの縁起がいい豆料理だそうです。
また、鬼たちが振る舞う『鬼酒』は誰でもいただけます。
強烈なお酒ですが、霊界特有のおばけ酒なので、シュワッと溶けるような飲み口で、
悪酔いすることはないようです。
NPCについて
登録済みのNPCなら、特定のマスターが扱うキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
Xイラストのキャラクターを描写する場合、
PCとXキャラの2人あわせて「1人分」の描写なので、無関係の行動などはお控えください。
※Xキャラだけで1人分の描写とすることも可能です。
その場合は、PCさん自身は描写がなく、Xキャラだけが描写されます。
Xキャラのみの描写をご希望である旨を、アクションにわかるようにご記入ください。
※Xキャラをご希望の場合は、口調などのキャラ設定をアクションに記載してください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、そのURLだけ書いていただければ大丈夫です。
以上です。
ご参加をお待ちしています!