this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【遠足】ねこでんに乗って、どこ行こう?
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
34
つぎへ >>
●合羽橋 ~お目当て、見付かった?~●
――朝の東京駅。
(戻って来ちまったな……)
鋭い光を放つ薄紅色の瞳を隠すようにサングラスを掛けた少年が、何処か懐かしい空気の中でひとり佇む。
新井 瞬平
。
賑やかに話をしながら案内板などの側に集まっている同級生たちを寄せ付けないような、何処となく殺伐とした空気の似合いそうな少年だった。
瞬平にとって、生まれ育った東京で喧嘩に明け暮れた毎日は、まだそんなに遠い日々ではない。
(まあ……新宿や渋谷に近付かなけりゃ、騒がれねーだろ)
今日の目的は、合羽橋で調理器具を補充する事。
黙っていれば分からないが、瞬平は料理好きが高じてプロ並みのものが作れるレベルだったりする。
浅草駅への切符を買い、電光掲示板の案内にある番号のホームへ向かう、その後ろで。
「うちはなー、合羽橋いうとこ行ってみたいねん」
「合羽橋?」
「いろんな道具とか、食品サンプルがあるって……」
券売機の近くで同級生の少女たちが話しているのを、小耳に挟む。
(俺以外にも来る奴がいるんだな……)
何とはなしに思いつつ、ホームに入ってきた車両に乗り込んだ。
浅草駅の西口に出て、西浅草と松が谷の間にある合羽橋の交差点。
かっぱ橋道具街は、南北に伸びたストリート沿いに軒を連ねる、大正時代から続く一大問屋街だ。
調理や厨房に関するものなら何でも揃うと言われ、料理人や飲食店御用達の店が並んでいる。
その名の由来は二通りあり、昔内職で合羽を作っていた侍や足軽が近くの橋に沢山の合羽を干していたという説と、水捌けが悪いこの周辺の治水工事を河童が手伝ったという伝説が元になったという説がある。
アーケードを歩くと、耳に残る特徴的なCMソングが聞こえ、業者以外の一般客の姿もよく見られた。
瞬平はその中にある一軒に入っていく。
「どーも」
「おう、いらっしゃい」
店の奥から店主が顔を出した。
進学前はよく通っていたせいか、厨房用品店の人とは大抵顔馴染みだった。
「やっぱ調理器具ならここだな、何でも揃いやがる」
形や大きさ、重さに材質。
希望通りのものは大体揃うし、値段も他の場所より何割か安く購入出来る為、業者でなくとも重宝する。
「ありがとうございました~」
買い物を済ませると次の店へ。
「すいませーん、こんなラッパありますかー?」
棚の商品を見ていると、小柄な少女が店に入ってきた。
首から提げているのは、豆腐の路上販売で使われている、いわゆる『豆腐ラッパ』だ。
寝子島は旧市街にある豆腐店の娘・
西野町 かなえ
だった。
かなえが使っている豆腐ラッパはかなり年季の入った傷だらけのもので、出来れば新調したいと思っていたのだけれど……。
「あー、それねぇ。今は置いてないんだよねぇ」
店のおばちゃんは、申し訳なさそうな顔をしてそう言った。
元々作っていた職人が亡くなって生産中止となり、復刻された事もあったけれど品薄だという。
「そうなん?」
既に何軒か回って空振りだった理由を知って、かなえは肩を落とす。
「これ、珍しいもんやったんやなー……」
手の中の、あちこちに傷が付いて色もくすんでいるラッパを見ていると、これを売ってくれたお店の人が大事に使うようにと言っていたのを思い出した。
「もう少し粘って探せば見付かるかも知れないぞ?」
かなえの落胆ぶりに、瞬平は口を出してしまった。
何でも揃う問屋街、ひょっとしたら何処かの店にあるかも知れない。
「うん……でも、もうええわ。ありがとな」
ラッパを握り締め、かなえは笑った。
「ちょっと古いけどこれも味、やよね?」
長く使ってきた分、愛着もあるという事だろう。
「おばちゃんも、ありがとな。これからも、この笛大事に使ってくでー!」
元気に店を出て行く彼女の背を見送り、瞬平も店を後にした。
ふと思い浮かぶのは、玉子焼きに使う銅製の四角いフライパンだ。
「フライパンなら、あの店で買うか……」
色々と調達しながら道具街を回った。
かっぱ河太郎。
それは、水捌けの悪い近辺の治水工事を手伝ったと言われる河童伝説に基づいて、道具街90周年の記念に立てられた像だ。
「……想像してたより、リアルだね」
かっぱ河太郎像を見た直樹の、素直な感想だった。
金ぴかの河童像は6頭身程で、腰に布を巻いて釣竿と鯛らしき魚を持っている。
意外と目鼻立ちは整っているものの、口の形はいかにも河童。
(組合加盟店のステッカーの河童は可愛いのにな……)
密かに可愛いものが好きな誉は、「これはこれで」と言いつつ内心ちょっと違う事を考えていた。
「まずは記念撮影をしよう」
「撮ろうか?」
「いや、神木にも入って貰いたいんだが……」
直樹が出したデジカメを制して周囲を見回すと、誉は丁度通り掛かった瞬平の姿を見付けた。
「いきなりで悪いんだけど、写真撮って貰えないか?」
「……構わねーけど」
ここに寝子高生の集団がいるのを意外に思いつつ、瞬平は誉から渡されたカメラを構える。
「はい、かっぱ」
かっぱ河太郎が立つ岩の下に並ぶ一行をファインダーに納めてシャッターを切った。
「ありがとう、君も映らないか?」
カメラを受け取り笑みを浮かべる誉を、瞬平は思わず見返す。
金ぴか河童の隣に立つ自分の写真……想像すると、何かジワジワとくるものがある。
「いや……遠慮しておく」
「そうか……」
誉もそれ以上は推さなかった。
記念撮影を終えた誉たち一行は、まず食品サンプルの店が軒を連ねる辺りへやって来た。
ショーウィンドウには、和洋中からデザートまで様々な料理を模した食品サンプルが飾られている。
勿論、レストランなどでよく見掛ける宙に浮くフォークに絡まったパスタや、変り種のサンプルもあった。
「本物みたいだね」
「ああ、下手な料理より美味しそうだな……」
興味津々にディスプレイされたサンプルを眺めていく直樹と誉。
「これ、スマホスタンドだって」
直樹が指差した方には、パスタやキムチ、ホットケーキなどに窪みを付けてスマートフォンを立て掛けられるようにした食品サンプルが並んでいた。
スタンドの中には玉子かけご飯とか、倒れたソフトクリームなんてものもある。
「こういうのも面白いな……」
見て回っているうちにちょっと欲しいと思い掛けた誉だったけれど、値札を見てげっ、と呟く。
意外とお高い。
よくよく考えれば、職人さんが細やかな作業で仕上げていくものなので頷けるけれど。
「見ておくだけだな……買っても使い道がないし。観てるとやたら腹が減るし」
何処か残念そうな誉に、直樹もそうだねと苦笑する。
「わぁ、美味しそうやわぁ」
そこへかなえがやって来た。
一番の目的は果たせなかったが折角だからと、豆腐の食品サンプルのキーホルダーを買いに来たのだ。
キーホルダーの方は、手頃な価格で売られている。
かなえは揚げだし豆腐のキーホルダーを手にすると、他にも可愛いものはないかと探す。
「このどら焼きのキーホルダー、本物みたいで可愛えな。これにしよ」
会計を済ませ、早速どら焼きキーホルダーを鞄に付ける。
「えへへー、みんなをびっくりさせてやるんやー♪」
「キーホルダーとかなら、良いかもね」
嬉しそうなかなえを見て、沢山のミニチュア食品が吊り下げられたコーナーを眺める直樹だった。
その後、誉の目当ての調理道具店へ足を運ぶ。
所狭しと並べられた様々な器具に、連れて来られた面々は圧倒される。
「神木は料理はしないのか?」
「ん?」
道具を手に取りながら尋ねる誉に、直樹はあまり縁がないと答えた。
「家ではお婆ちゃんが作ってくれるしね」
「そうか。俺は考えを纏めたりする時に、よく料理をする。
調理中は思考がクリアになるんだよな……で、料理はストレスの発散にも効果があるらしい」
「へぇ……」
「切ったり焼いたり……がハードルが高いなら、最初はお菓子作りが良い。
きちんと分量を測って、手順通りにしなきゃいけないが……その通りにすれば失敗なく出来る」
「市橋君って、お菓子も作るんだ」
「変か?」
「変じゃないけど、意外かなぁ」
直樹は身近な友人の趣味にちょっと興味が湧いたようだったけれど、どちらかというと料理より食品サンプルの作り方の方が気になるようだ。
「……随分沢山買うんだね?」
籠に積まれた道具類を、直樹はしげしげ眺める。
「他のところだと売っていない珍しいものもあるからな……材料なんかも買わないと」
結局、誉が道具街で買ったものは結構な量になってしまい、宅配で寮に送る事にした。
普段は貧乏性な割に、お坊ちゃま思考のせいかこういう時は気前が良かったりするのだ。
「玉子焼き用はこれだけど、このサイズだと家庭用じゃちょっと大きすぎるんじゃないかな?」
瞬平がフライパンを買い求めた店のおじさんがそう言うので、彼は玉子焼き屋の体験学習に持ち込むつもりだというを説明した。
「うーん、持ち込みは良い顔されないだろうねぇ。
そういうのは、必要なものは店側が用意してるだろうし」
「そうか……」
「家で使うなら、こっちのもう少し小さい方が良いんじゃないかな?」
大人数に作るのでなければ間に合うだろうと親切に説明するおじさんを前に、瞬平はしばし考え込んだ。
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
34
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【遠足】ねこでんに乗って、どこ行こう?
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
メシータ
癒雨
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
125人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年02月24日
参加申し込みの期限
2013年03月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!