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パンツ、家出をする
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「とりあえず交渉のテーブルについてくれるだけでいいので、先ずは建設的に話し合おう」
「要求があれば聞く。『分解』は使わない。安心して話し合おう」
集まったパンツを前に、そう言ったのは英二と修であった。
武力では勝算無しと悟ったパンツたちは渋々話し合いに応じる気になったようだ。
しかし長は言う。
「我らは断固としておまえたちの元には戻らん。奴隷としての立場が改善されん限りはな」
美弥子は小さく「あ……」と声を漏らした。
――あの一番偉いパンツ、私のだ……。
「どうかした?」
解理が尋ねると、慌てて首を振った。
「な、なんでもないよ」
『どうしていえでなんか……わたしのあつかいじゃふまんだったの?』
海は自分のパンツに不安そうに、スケッチブックを見せた。
『ちゃんときれいにあらってるし、ほすときもしわにならないようにひろげてほしてるし、しまうときだってきちんとたたんでしまってるよ?』
「それに関しては不満はない。ただ……」
『ただ?』
「おまえのおもらし癖だ」
ぴしっと海は固まった。その場の空気も固まった。
「厠に間に合わず、何度我がおまえの体液を吸ったことか。パンツに対する冒涜だぞ。あれはオムツの管轄だ」
『い、いわないで、それはいわないで!』
真っ赤になって海はペンを走らせた。
ちらりと刀を見ると、彼は「お、おも……え? おもら……え?」と目をしばたかせている。
消えてなくなりたい、正直、そう思った海である。
『わ、わたしだってすきでも、も、も、もらしちゃうわけじゃ○◇☆◎……』
「うわっ! 小山内、恥ずかしいのは分かるが落ち着け。何かスケッチブックの文字がおかしい!」
慌てて刀が落ち着かせた。
――うう、刀くんにこんなこと知られるなんて、は、恥ずかしいよぉ……。
それでも、海は頑張ってペンを握りしめた。
『ごめんなさい、きをつけます、きをつけますからどうかもどってきてください』
ふむ……とパンツは唸った。
「信用ならんが……。まぁ努力すると言うのなら考えてやらんでもないな……」
「貴様! また人間の奴隷になるのか! 奴隷根性の抜けん駄パンツめ!」
お尻に大きな的がプリントされたパンツが、海のパンツに食って掛かった。
それを見た、舞は「あっ!」と声を上げた。
「わ、私のパンツ!」
「そうだ。おまえのパンツだ、このズボラ娘。言っておくが、おまえの元には戻らんからな!」
「も、戻ってきてください、私にはあなたが必要なんですから!」
「断固として断る!」
「あなたがいないと私生きていけないんです! だからお願い、戻ってきてください!」
「だったら先におまえの問題をどうにかするべきだ」
「も、問題? 一体何が不満なんです? 時々洗濯機に入れたまま洗い忘れることですか? 干すときに竿に直接乗っけてることですか? それともたまに畳まないままタンスに入れてることですか? ……あれ、意外と多い?」
「わかっているなら、何故直さないっ!」
「ちょ、やめっ、ごめんなさいごめんなさい! 今度から頑張って家事と洗濯の仕方覚えますから! お願いします許してください!」
「ぼ、僕も!」
英二も、自分の黒のボクサーパンツに訴えた。主と同じく地味なパンツである。
「もしも待遇に不満があるようなら、可能な限り善処するので戻って来ておくれよ」
「善処だと?」
「パンツと人間とは言わば自転車の前輪と後輪。僕はお互いに補完し合う間柄で、どちらが上でどちらが下とかない関係だと思ってるよ」
そう言って、改善案を提示した。
・パンツの負担軽減
パンツを沢山買って1パンツあたりの勤務(?)日数を減らします。
・パンツのリフレッシュ機会増加
洗濯の頻度を増やします。
・パンツへの感謝
文字通り洗濯前にはパンツへの感謝の心を持つようにします。
「ど、どうかな、僕のパンツ?」
なかなか悪くない条件ではないか、とパンツたちはざわざわと声を上げた。
「それなら不満はないな……。あくまで対等な関係ということを忘れなければ、戻ってやってもいい」
「もちろんだとも! 君は寝食をともにする大事な友達だから!」
舞のパンツがじろりと主に目を向けた。
「おまえもこれぐらいの決意を見せろ。どうせ三日坊主で終わるにせよ、だ」
「ぜ、全然パンツに信用されてないです……。で、でも、頑張りますし、あなたへの感謝は忘れませんから!」
「……威勢だけはいいが。ふむ。まぁよかろう」
「人の尻に敷かれるのが嫌いなようだけど、君達は紀元前から続くパンツの歴史を知らないのか?」
解理はきらりとメガネを光らせながら言う。
円も彼女に続いてこう言った。
「紀元前3000年頃から、人間とパンツは共存してきた。もしかしたら、聖書のイチジクの葉が君達で。だから、君達はきっと知恵の化身なんだ。……人は君達の存在が当たり前になってきて感謝を忘れた。君たちが家出した今、本当に困ってる。ごめんね」
「僕達がどうしてここまで必死なのかわからないかい? それくらい君達は重要なんだ。確かに彼らは文字通り汚れ仕事を一心に引き受けてる。それなのに誰からも一切評価されない。なにせパンツとはそういうものだと僕らは認識してるからな。だからと言って決していらない存在じゃあない! むしろなければ人間社会で生きていけない! つまり、パンツと僕らはもはや肉体の一部同然!」
「そうだよ。君たちが居てくれたから、人間は堂々と前を見て歩くことが出来る。君達の事を深く考えてなかったけど、本当は上下も何も無い。一緒に生きていく者。そして、人前で表せる個性。つまり、服も、パンツもボクも全部合わせてボクなんだよ……。何も欠けちゃいけない……。だから、ボクはボクに居なくなって欲しくないから、戻ってきて。ボクがボクである為に! お願い!」
「僕も日頃はスパッツスパッツと言ってるが、それだってパンツがなければ真の力を発揮できん! 現に僕は今非常に落ち着かない! だから、帰ってきてくれ! 頼むよ……相棒!」
パンツたちはううむ、と唸った。
「そこまで考えてくれる者がいるとはな。いや、今回の件で、我らの存在を問い直してくれたと言うべきか」
「おまえ達のような者がいるなら、人と暮らすのも良いかもしれん。パンツとしての誇りか。久しく忘れていた」
「パンツさん、パンツさん……バカぁぁぁぁぁぁ!!」
「ん?」
突然、夏朝の声が辺りに響き渡った。
木立の向こうから息を切らせ、彼女は集まったパンツの前にやってきた。
「確かに僕は愚かだよ! 実際、激務に耐えて頑張ってくれてるのに、感謝できなくてごめんねパンツさん達!」
うるうると目を潤ませ、声を上げる。
「でも……パンツさん達以外の皆も、頑張ってるんだぁぁぁぁぁ!!」
「!?」
「2番目に大事な所を守ってくれるブラジャーさんに、肌着さんスカートさんブラウスさんジャケットさん靴下さん靴さん……。休日には私服の皆が制服の皆に代わって守ってくれるし、時には水着さんや着物さん等が頑張ってくれる時もある! それなのに……僕は全然感謝できてなくて……僕もパンツさん達も、ばかぁぁぁぁぁ!」
白地ににくきゅう柄の夏朝のパンツは、そろそろと彼女の前に出てきた。
「おまえがそれほど感情を露にするとは珍しいな」
「パンツさん! だって、今まで君達のことをちゃんと考えたことがなくて。だから申し訳なくて……」
「ええい。泣くな」
夏朝はパンツをぎゅっと抱きしめた。
「ずっと我慢を強いてごめん! 最終手段はとりたくないから、できれば早めに戻ってきてね!」
「……最終手段?」
その言葉の響きに、パンツはぶるっと身震いした。
夏朝は、パンツをそっと地面に下ろし、また走り出した。
「それじゃ……さよなら!」
嵐のように去っていく彼女をポカンと一同は見送る。
「……コホン。まぁとにかく、みんな君達を大事に思っていると言うことだ」
そう解理がまとめた。
「……今一度、人とともに歩む道も悪くはないかもしれん」
共存共栄。それこそが正しき人とパンツの進む未来。そんな考えが、パンツの間に広がっていくのが見えた。
しかし、まだ納得のいっていないパンツもいる。例の28枚のブリーフたちだ。
「騙されるな! 人間はそんな連中ばかりではない!」
「我々を道具としてしか見ない、最低最悪の人間もいるのだ。大体、なぜ我々が同じものばかり28枚もいると思う?」
「我々は一回履いて捨てられたブリーフなのだ! そうだろ、そこの外道!!」
ブリーフたちはまっすぐに修を見つめた。みんなの視線が一斉に修に集まる。
修はきょとんとして目をしばたかせた。
「え? みんな、一回で捨てないのか? パンツは清潔さが一番だろう……?」
「変だよ!!」
ブルジョワ脳の彼に、いろんなところからツッコミが入った。
「……う、ううむ。みんな、洗って使っているのか。まぁ確かに勿体ないしな……」
わかった、と修は頷く。
「これからは洗濯して使うことを約束する。使い捨てはもうやめる」
「……と小僧が言っているが?」
長は28枚のブリーフに答えを求めた。
「……ならば、我らが和平に反対する理由はない。その言葉、信じて良いのだな、修?」
「俺の言葉に二言はない。これまでの扱いにも……まぁ悪気はなかったのだが……謝罪する。すまなかった」
「……では、各々方、これにて和平と言うことでよろしいな」
長が言うと、パンツたちはこくりと頷いた。
その途端、彼らの身体がきらきらと輝きを放ち、1枚、また1枚とくたっと地面に倒れていった。
「な、なんだ?」
パンツの怨念が晴れたのだろう……。
彼らを支えていた神魂の力が、空気が抜けるように天にと昇っていく。
光が消えた後、パンツたちはすっかりフツウのパンツに戻っていた。
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梅村象山
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月29日
参加申し込みの期限
2014年02月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月05日 11時00分
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