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猫鳴館、ネズミ騒動
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●握利平、『明るく禿毛会』にてハゲむ
おにぎりを取られた
握 利平
が訪ねたのは、現代の古老というべき人々だった。
すなわち、自分の祖父とその茶飲み友達で構成される町内会ネットワークである。
『明るく禿毛会(はげもうかい)』という愉快な名前の集まりは、神々しいまでに光り輝くヘッドの持ち主――有り体にいうと、みぃんなハゲ――のジイサンたちが適当に集まって適当にお茶を飲む会らしい。
その会合に利平は潜り込むことに成功した……といっても、実家の近くの集会所だったが。
「爺ちゃん、〈ねず〉って知ってるかな?」
利平は祖父にそう切り出した。
「なんだにぎりっぺー」
「……孫をフルネームで呼ぶのは勘弁してくれ、爺ちゃん」
「まあいいじゃねえか。で、なんだって? 詳しく話してみろ」
「ああ。寮で俺のおにぎりをネズミが持っていったと思ったらさ、飴玉が代わりに置いてあったんだ。ネズミはそんな事しないだろ? 気になって調べてたら、〈ねず〉ってのが出て来てさ。なんか、ネズミとは違うみたいなんだよな。俺はこの〈ねず〉の伝承を調べてるんだけど、爺ちゃんたち何か知らないかな」
「おう、誰か知ってるかい?」
利平の祖父が仲間たちに訊ねる。
イヤー知らんな、聞いたことない、というジイサンたち。
「たしかに昔のひとは、家に鼠が急に増えると『ねずの宿り』だなんていったがよ。ネズミが家に宿ったっていう意味だとばっかり思ってたよ。〈ねず〉っちゅうのはネズミとは違うのか」
ところがその中にひとり、〈ねず〉という言葉に聞き覚えがあるという人がいた。
「いやあ、昔聞いたような……、聞かなかったような……」
「頼む! 教えてくれ!」
利平は思い切って土下座する。
「おうおう、おめえ、寝子高の卒業生だろ。後輩がこうやって頼んでんだ。思い出してやりな!」
利平の祖父がそういって小突くと、そのジイサンは禿の頭をぺちんと打ち、
「お! お! そうだ、高校よ! おれの同級生で〈ねず〉を見たって騒いでたヤツがいたんだ!」
「マジか? 〈ねず〉ってなんなんだ?」
「いやあ、なんだったか知らんけどよ。なにせそいつ、変人で有名だったから、誰も相手にしなかったのさ。……ああ、そういや、卒業文集に〈ねず〉の絵だ、っちゅうて、なんか載せてたなあ。そいつ絵だけはべらぼうに巧かったからなー」
「どんな絵だった?」
「そりゃ忘れたよ。でも卒業文集は家ん中探せばどっかにあるよ。後で取りにおいで」
どうやら利平は手掛かりをひとつ掴めたようだ。
「恩に着るよ……!」
深く礼をするとそのジイサンは、いいよいいよと笑って応えた。
●社調査班も、食堂の穴にて励む
食堂は、しんと静まり返っていた。
時は夕刻。午後の名残を押し出すように、薄い闇が忍び込んできている。
食堂の床には穴がひとつ、黒々とした口を開けている。
ブーメランがひとつ、その穴を渡す橋のように置いてある。
そのブーメランには紐が結ばれており、紐の先は穴の中へと垂れていた。
チュウ、とかすかに鳴き声がした。夕闇の訪れを感じとって、ネズミが活動しはじめたのだ。
かさこそ、かさこそ、とネズミたちの気配。それがまさに今、穴から這い出てこようとしたとき。
ブーメランから太い腕が突き出て、穴の中へ続いている紐の先をぐいっと引いた。
ぶわさっ、と穴の中で何かが落ちた音がした。キュウキュウ、とネズミたちの悲鳴。
何度か紐を引いた後、ブーメランから突き出た腕は、OKサインを作る。
「よくやった、赤城!」
物陰に隠れていた海原会長は、
マウル・赤城・スティック
の巨体をポンと叩いて労った。
「お蔭で助かりました。実は私、ネズミさんを見るのは初めてで……ちょっと怖かったんです……」
海原会長の背に隠れていた
御巫 時子
は、引き上げられた網とその中に捉えられたネズミたちを見ながら、マウルを称える。
「ブーメランから手を生やすろっこんか。まさに一網打尽だったな」
そういって紐を外したブーメランをマウルに渡したのは
佐藤 英二
。
「困っているときはお互い様だ。俺も寮のために一肌脱げてうれしい」
オーストラリアにいるアボリジナルの父の血を受けたマウルは、その異国めいた眼差しを英二に向け、すこし照れくさそうにブーメランを受け取った。
「これであんたたちも安心して〈ねず〉の調査が出来るだろう」
食堂の穴の社を調べようとしていた海原会長率いる社調査班の面々は、社の周りに出没するネズミに頭を抱えていた。暗い穴の中で、チョロチョロとネズミが出てくる状況では、落ち着いて調査も出来ない。そこに登場したのがマウルだった。
マウルのろっこん『救いの手』は、息を止めて念じると、ブーメランから腕を生やすことができる能力だった。人の気配に敏感なネズミを捕らえるため、その『救いの手』を利用した罠を仕掛けたのだ。
罠は大成功だったといっていい。捕らえたネズミは対ネズミ班に引き渡せばいいだろう。
「なんとか人が入れる程度の空間はあるようだから、誰かが穴に下りて調べよう」
そういって海原会長は食堂にいるメンツを確認し、「佐藤」と指名した。
「御巫は女性だし、赤城の巨体では狭いだろうからな」
了解した英二が穴の中に下り、時子が穴の上から灯りで照らす。
崩れた社の前にしゃがみこんだ英二は「ねず」と書かれた木札を取り上げた。
時子はそれを受けとると首を傾げる。
「〈ねず〉……ネズミさん避けになると言われている鋭い葉を持つ針葉樹、杜松でしょうか……? 『子頭』と書けばネズミさん達のリーダーとも考えられますし……社で祀る存在といえば神か神の使いの可能性もありますし……ああ、ごめんなさい、取り留めもありませんね……茂さんはどうお考えですか?」
「俺は調査を待って判断したいが、御巫の考えは一考に値すると思う」
「僕は泉先生に話を伺いたかったんだが……」と、穴の中から英二。
「それは私もです……泉先生、どこにいらっしゃるのでしょう……?」
そのときだった。
「うわぁぁぁん!! 怖いよぅ! びぇぇん!」
遠くからこちらへ向かって駆けてくる何かの足音。
途中からゴロゴロゴロ、と転がるような音に変わり……。
「むっぎゅうう!!!」
食堂にゴロゴロと文字通り転がり込んできたのは、届け屋、
神出鬼 没
だった。
「なに、なに、今の、何の騒ぎ!?」
「これは事件のニオイなんだよー」
自治会会議室から寮誌を手にした奈良橋博美とカメラを手にした
三ヶ島 葵
も現れる。
没の身体は食堂をごろごろ転がって、そのままどっすんと穴の中にホールインワン。
「おい、大丈夫か!?」
しばらく延びていた没だったが、がばっと身を起こすと、ぷるぷるぷるっと動物のように身震いし、それからここが食堂の穴の中であることを知ると、がばっとその場にひれ伏した。
「ごめんなさい、ごめんなさい! 床に穴を開けて社を壊したのはおいらなのさ! 荷物が重かったのかなぁ? りんごをカバンに詰めすぎたのかなぁ? 鍋ごと料理を拝借しようとしたのがダメだったかなぁ? あとその上に炊飯器を……」
「この穴はおまえのせいか!」
海原会長の眼鏡がきらりと光る。
「うわあぁぁん! ごめんなさい! ごめんなさい!」
「謝るんだったら社に謝れ!」
「ごめんなさい! ごめんなさい!」
社に向かって何度もひれ伏す没。
「むっふー。これは面白い画なんだよー」
葵が没の姿を写真にパチリ。
「ふええぇぇぇん!」
「茂さん、そのくらいにしてあげてくださいな……あまりに不憫です」
時子が没に手を差し伸べたその瞬間。没の姿がぱっと消えた。
「あらっ?」
あまりの怖さに、ろっこん『神出鬼没』でまた逃げてしまった没であった。
「もう……茂さんのせいですよ」
「なに、あいつのことだ。懲りずにまた届け物に来るさ」
海原会長はしれっと答える。
そこに、満を持して現れたのは、スケッチブックを抱えた泉先生だった。
「諸君、賑やかでなにより。俺も混ぜてくれよ」
「泉先生!」
先生に聞きたいことがあったのだ、とばかりに取り囲む生徒たち。
だが、泉先生ときたら、皆の話を聞く気などさらさらないようで、
「屋根が外れるはずだ」
と穴の中の英二に声をかける。
英二が崩れかけた屋根をそっと持ち上げると、泉先生は中を覗き込み、うんうんと目を輝かせながらスケッチをはじめてしまった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
冒険
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年01月09日
参加申し込みの期限
2013年01月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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