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レディ・ロゼッタの運命考察
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「菜々緒? トイレか……? 違う。畜生、どこ行っちまったんだ!」
吉祥寺 黒子
は
芽森 菜々緒
を探していた。授業が終わってすぐ、菜々緒は一人出て行ってしまったのだ。
「まさか、どいつかの呼び出しに? 俺がついてるって言ったじゃねえか……!」
黒子の予想は的中していた。菜々緒は一人、白い長い髪をなびかせて放課後の長い廊下を行く。校舎のはずれの空き教室に、周りを伺うとすばやく身を滑り込ませた。
「悪いな、突然で」
菜々緒に声をかけたのは、銀髪にも見える灰のショートヘアに赤い瞳の
霧生 深雪
だった。線の細い端麗な容姿、どこか冷めた雰囲気は菜々緒のそれと通じるものがある。
「なんだか今日は『呼び出し』の多い日でした。霧生君は、どのようなご用?」
探りを入れる多数の手紙やメールの中から、菜々緒が彼の呼びかけにだけ応じたのは、親友でもなく、友人といえるほどの付き合いもないが――浅からぬ縁があるからだったのだろう。『放課後、2人きりで会って欲しい。話したいことがあるんだ』という、何の仕掛けもないまっすぐなメール。深雪のストレートな言葉に、菜々緒は痛みを感じることもあったが、それをうらやましく思うこともあった。
「誕生会以来、だよな。あのさ」
深雪が迷いを見せたのはほんのわずかな時間だった。目をそらさずに菜々緒の青い瞳を見つめ、深雪はロゼッタの招待状を取り出した。
「ロゼッタって言う占い師から手紙が届いた。多分、結構な数の連中に届いていると思う。芽森にいろんな連絡が行ってるのは、そのせいもあるはずだ」
深雪は中身を菜々緒に示す。『怪人セブンを探してください』の文面を見て、菜々緒はわずかに体をこわばらせた。
「正直に言う。俺は、芽森がそのセブンなんじゃないかと疑ってる」
「……なぜ、今、そんなことを私に言うのですか」
「今伝えなければいけないと思ったんだ。俺にこの手紙が来たのは、最上のタイミングだったと思ってる」
「何を根拠に……」
「根拠ならある。実際にセブンを目撃した奴から、背格好については聞いた。二重人格であるという情報もある。それと、テロが起きたスタジアムにセブンもいたらしいじゃないか」
菜々緒は答えない。それを肯定と感じて、深雪はさらに続けた。
「俺自身が見たあの二枚の絵のタッチの差もそうだ。まるで別な人間が描いたようだと言われていたよな? お前の過去は、もうひとつの人格を生み出す可能性が十分にあるものだ」
深雪が指しているのは、菜々緒が過去に義父から虐待を受けていたという事実に基づく。虐待されている自分の心を守るために、苦しみを引き受ける別人格を生み出すというケースは現実にありうるものだ。
「……その人格が、セブンに変貌したんじゃないのか?」
菜々緒は苦しげな表情を浮かべ、深雪を見返すだけだった。
「灯油のような匂いは、油絵の具の溶剤の匂いだ。自分のいる環境の匂いは感じなくなっちまうもんなんだよ。他人にはキツイ匂いでも、慣れすぎてしまって消し忘れていたんじゃないのか」
青い瞳が横に逸れる。
「頼む、芽森。俺と一緒に来て、ロゼッタに会ってくれ。信用出来る人物だ。俺はあの人を知っている。力になってくれるかもしれない。理由なく、あるいは面白半分で、こんな手紙を出したりはしないはずだ」
「私には……そんな知らない方に会う理由はありません」
「いや、理由はある。あるはずだ、芽森。俺に『菜々緒』であるための理由が欲しいって言ったよな?」
深雪は菜々緒に近寄り、その細い肩をぐっとつかんだ。揺り動かされ、驚いた菜々緒の目が再び、深雪の赤い瞳とぶつかり合う。
「それってセブンに主人格を明け渡したくないってことなんじゃないのか? それに、なんで俺にそのことを話したんだ! 助けて欲しいってことなんじゃないのか! なら、そう言ってくれよ!」
「霧生君……」
「俺は芽森の力になりたい。おせっかいかもしれない。また、お前の心を踏み荒らして、地雷踏んじまってるのかもしれない。ただのエゴかもしれない。でも放って置けないんだ!」
「どうして、あなたに何の関係が!」
「関係あるに決まってるだろ!」
深雪はカッターナイフを取り出すと、利き手の右、親指の付け根にためらいなく刃を突き刺した。ピアノの打鍵になくてはならない、その場所から血があふれ出る。菜々緒は小さな悲鳴を上げると、深雪の傷ついた手をつかもうとした。
「……げ、芸術に、命かけてるお前なら、この意味わかるだろ。お前の闇が大きすぎるなら、俺が一緒に背負ってやる。だから、信じて一緒に来てくれ!」
刃が引き抜かれ、無残な傷が残されたその痕に、菜々緒はきつくハンカチを巻きつけた。白い清潔な布地はたちまち真紅に染まる。
「こんなこと……しないでください。私のために霧生君が傷つくなんておかしな、こと、ですから……」
菜々緒はゆっくりと言葉を吐き出すと、ふらふらとした足取りで教室を出ようとした。
「芽森!」
背中に投げかけられた深雪の声に、一度だけ菜々緒は振り向く。
「気遣ってくれているのはわかっています。少しだけ考えさせて、ください」
(俺はまた余計なことをしちまってるのか? 頼む。信じてくれよ、芽森……)
深雪は携帯の点滅に気づく。親友である
八神 修
からのものだった。
「ああ、シュウ。そっちの方はどうだった?」
『ミユこそどうだ。俺の方はまあ予想通りと言ったところか』
「そうか。……悪ぃ。芽森にぶつかってみたんだが……」
じんじんと脈打つ痛みを感じながら、ことの顛末を修に告げる。傷のことを話したら、シュウは怒るだろうな、と思いながら。
「問題ないだろう。芽森はロゼッタと会うことになるはずだ。二人が出会う場所をセッティングしている連中がいるらしい。おそらくうまくいくだろう」
「女子会? なるほどな……」
(あいつらに任せたほうがいいんだろうか……)
深雪は少しだけ、自分のしたことを後悔する。実のところ、彼のこの行動こそが菜々緒を大きく前に押し出すことになるのだったが。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
清水るね
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
推理・サスペンス
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月27日
参加申し込みの期限
2014年02月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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