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せんせいといっしょ:早川先生編
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【入り口】
「おーっ、すっげーなぁ!」
いよいよ壮観な眺めになってきた、図書室の様相をひとつ眺めて、
卯木 衛
の瞳はきらきら。わふん! とは、さすがに鳴きませんでしたけれど。彼にしっぽがあったなら、きっと千切れんばかりにフリフリしてたはずです。そんなお顔です。
とはいえ、衛がうきうきわくわくなのは、何も心おどるミニコーナーたちのおかげというばかりではありません。
「早川せんせー、ここってどうしたらいいかなぁ?」
「どこ? ああ、ここかい? そうだね、それじゃ……こんなふうにしたらどうかな?」
「おおー、さっすがぁ。ありがとーせんせー……んっ、どーしたのうーちゃん? うちのコーナー、なんかヘンだった?」
壬生 由貴奈
がくるりとこっちを向いて、ふにゃっとした笑みを浮かべてそんな風に言うと、どっきん! 衛は思わず、飛び上がりそうになってしまいます。
「い、いえ! すっげー楽しそうです!」
「そう? ありがとー。うーちゃんは素直でいい子だねぇ」
そんなふたりのやり取りを、珪先生は、微笑ましそうに眺めているのでした。
正直に言いまして、衛はあんまり、本、読みません。ただ、読まなきゃなぁ、とはうっすら思っていたかもしれません。このところは特に。
だからこそ、今回の『ミニコーナーを作ろう!』に参加してみようと思い立ったのかも……だって、何しろ彼には、
大いなる目標
がありましたから。
それはさておき、
「卯木君は、お三夜さま関連のコーナーだね。興味があるのかい?」
「そうなんです、ちょっと色々あって……あっ、先生! 飾り付けですけど、それって本棚に扉つけるとかアリですかー!?」
「扉? へえ、面白そうだね。もちろん構わないよ」
「よっしゃー!」
お三夜さま。衛はこのところ、とっても気になっているのです。
事の起こりは先日、ひょんなことから、みんなでちょっとした
調べもの
をしていた時のこと。古本屋にて衛が友人と一緒に見つけた絵本の中に、その姿はありました。黒い毛並みに赤い瞳の、お三夜さまのお姿が。
つまりは今、衛がどこか大切そうに抱えている、この絵本です。
「ちょっとその、まぁ、色々あって。お三夜さまに興味が出てきて、今日はその特集コーナー、つくるぞー! って、思ってたんです」
「うんうん。そういえばうちの図書室にも、お三夜さま関係の本って、けっこうあるんだよね」
「おーい、うーちゃーん。お三夜さまの本、もひとつあったよぉ」
「あっ、見つけてくれたんですか!? 由貴奈さんありがとうございます!」
なんて先生と由貴奈も手伝ってくれて、積みあがった関連本が、机の上にどっさり!
珪先生いわく、お三夜さまを始め、寝子島の郷土やそこに息づく民話、説話などなど。そうしたものに興味を抱いて調べに来る生徒は、案外多いのだとか。
「じゃ、この本と、この本にすっかなー? これを本棚に飾って。で、青い扉をつけてっと……」
「どうして、青い扉なんだい?」
「ふん、ふん。これって……湖、かなぁ?」
珪先生の疑問に、由貴奈が衛より先にそう口にしたもので、衛はまたしても、ぴょんっと跳ねそうになってしまいました。嬉しくて。
「……分かりますか!? そうなんです、湖の代わり!」
「三夜湖の底に、聖域への入り口がー……だっけ?」
そうそう。そういえば、先日の探し物の折には、由貴奈もまた同席していたのでした。
お三夜さまの伝承は、おぼろげながらに語ります。かの神さまの御使いは、翼持つ猫たち。三夜湖の底には、ひょっとしたら、別世界への扉があるのでしょうか?
繋がっているのでしょうか? 衛が本当に会いたい、
もう一度会いたい相手
が待っている、どこか……別の世界へと。
「想像力が働いてしまうよね」
いつの間にやら、真剣に考え込んでしまっていた衛に、ふと、珪先生が言いました。
「扉を開けたら、お三夜さまの世界かぁ。なんだか、楽しくなってしまうよね」
微笑む先生へと、衛もにっこり笑みを返して。開いた扉の向こう、本棚の一番目立つところへ、衛は絵本を飾りました。
『猫でもわかる! 機材操作』シリーズ。由貴奈の、中学生のころからの愛読書です。高校に入学して、この図書室にも既刊のひと揃えがあると知った時には、何とも嬉しかったものでした。
「これって、どういう本なんですか?」
「んーっとねぇ。舞台装置とか、うちの学校で言ったら放送室の機材とか、講堂の緞帳動かすやつとか。まぁ、いろいろかなぁ? そういう機材の操作を、分かりやすく解説してる入門書だよぉ。今のところ7冊出てて、不定期に新刊が出てるんだよね」
ピンとこなかったのか、こくん、とひとつ首を傾げた衛でしたけれど。何か思いついたのか、はっとして嬉しそうな顔で、
「あっ! それってあれですよね、
この前見せてもらった
、演劇フェスの時の映像みたい、な……」
途中で、あの夜のことを思い出してしまったのか、ぽわっとちょっぴり、ほっぺを赤くした衛。そんな彼へと、由貴奈はふんわり、にこにこ笑顔。
「そうだねぇ、そういうやつ。うちもよく読んでたんだぁ」
せっかくなので、と由貴奈は衛のコーナーの近くに場所を取り、その解説コーナーを設置しているところです。構成はごくシンプルに、既刊の表紙を並べて置いて、由貴奈自身の感想を交えた、解説文を添えました。ついでに、ピコーン! っと何かを閃いたようなそぶりの、可愛らしい猫のイラストと、その周りにボルトやナット、スパナやドライバーなどなど、由貴奈にはなじみ深い道具の絵なども添えてみました。
「ほら。演劇フェスの時は、うちひとりで機材操作してたし。でもああいうのって、基本は大体一緒だからねぇ。この本読めば、免許のいらない機材なら、誰でも使えるようになれるよぉ」
「へぇー! 俺は? 俺は? 俺でも使えるようになりますか!?」
「もちろん。うーちゃんだって」
思わず頭をナデナデしてしまいそうになるのをガマンしながら、こくりとうなずきます。
機材の操作。あんまり、日常生活には馴染みがない題材かもしれません。けれど、小さい頃からそういったものに触れてきた由貴奈には、これほど親しみの湧くテーマもありません。
それに……と。由貴奈は不意に、胸へと、ほんの少しの寂寥を抱きます。
「……もうすぐで、うちも卒業だしねぇ」
由貴奈は、3年生。もうすぐ卒業です。大学生です。
その前に、と、由貴奈は思ったのでした。
「後輩のみんなが、この本で少しでも、機材操作できるようになってくれればいいなぁって……」
「うん。ありがたいな」
珪先生は、そんな由貴奈の思いを、どうやら分かってくれているようでした。
彼はこの図書室を取り仕切る司書教諭ですけれど、同時に3年5組の、由貴奈の担任の先生でもあるのです。
「きっと、興味を持ってもらえると思うよ。こんなに心がこもったコーナーだからね、ちゃんと、壬生さんの思いを受け継いでくれる子がいるはずさ」
「うん。俺もそう思います! ぜってーそうだと思う!」
寄ってたかってそんなことを言われて、由貴奈は、目をぱちくり。
けれどすぐにも、ふにーっと笑って、
「うん。ありがとねぇ」
出来上がったお三夜さんコーナーを見つめて、衛は、うーん。ちょっぴり、首をひねります。
「うーちゃん、どうしたの?」
「え? いやー、なーんか味気ねーかなぁって思って……おっ、そうだ!」
ピコーン! 何かを閃いたようなそぶりの、何だか可愛らしい顔で、衛は紙とペンを手に取り、きゅきゅきゅのきゅっ。
「へっへー、これをここに張りつけてーっと」
「……えーっと、卯木君。これ、なんだい?」
「え? コレですか? もちろん、猫です! お三夜さまの使い!」
びし! どや顔ふふんっ、指差したそれは……でんでろ、でろりーん。何とも形容のしがたい、この……なんでしょう? えっ猫? 本当に?
といった感じの彼の絵ゴコロに、思わず珪先生と由貴奈は、はたと顔を見合わせまして。
「そうだね。僕らも手伝おうか。ここはもう少し、こんな感じにしたらどうだろう?」
「うん、うちも一緒にやるよぉ。お三夜さまの使いをね、いっぱい描いて、周りにねぇ」
「えっ、手伝ってくれるんですか!? やったー! お願いしまーす!」
きゅっきゅきゅ、きゅきゅきゅっ。しばし、お絵かきタイムは続きました。
そうしてようやく出来上がった、みんなのミニコーナー。
珪先生は、いっぱいの生徒たちで賑わう図書室の中をゆっくりと歩きながら、それらを眺めて回ります。
文字の海に、数式が彩る空。
猫用こたつに、『ねこじゃらし探偵シリーズ』の棚に飾られた味わい深いイラストに、まるでクリスタルのようなブルーの夜空。
本当は怖いわらべうたに、舞台化もされた名著たち。
アニメにラノベ、料理本。古典の名作コミック化シリーズに……寝子島書房!
そして衛のお三夜さんコーナーに、由貴奈の機材操作入門編。
どのコーナーにも、誰かが足を止め、真剣に解説文を読んでいたり、実際に本を手に取り、わくわくとしながらページをめくっていたり。どうやら、好評のようです……いつもは静かな図書室が、今日はちょっぴり、騒がしいですけれど。
「まあ、テストも終わったし、少しくらいは許してもらおうかな……、やあ、椎井さん。試験お疲れさま」
「あ。こんにちは、早川先生。ありがとうございます」
ぺこりと頭を下げた
椎井 莉鳥
は、『幾億回生きたねこ』を手に取り、帯の文句を確かめているところだったようです。
「どうかな? みんなで作ったミニコーナーだけど。楽しんでもらえてるかい」
そんな風に、いつになく弾んだ気持ちで、尋ねてみると。
「ええ。いろんな形式で、いろんな見方や切り口があって。あまり興味のない本でも、ちょっと読みたくなってしまうかも。いいですね、たまにはこういうのも」
莉鳥はうっすらと笑みを浮かべながら答え、珪先生は、やってよかった! クールな面持ちの裏側、心の中で、密かにガッツポーズ! 今回の企画が成功であったことを、莉鳥の言葉と表情からもバッチリ、知ることができたのでした。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
NPC交流
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15人
参加キャラクター数
14人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月26日
参加申し込みの期限
2017年02月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月02日 11時00分
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