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お天気の良さに誘われて、
乃木 成美
と
仲村渠 鳴
はぶらりと商店街に買い物に来ていた。
商店街にはあちこちに『ひなまつり』と書かれたのぼりやフラッグがはためいており、華やかな雰囲気だ。成美はふとある店先で足を止めた。そこにはガラス越しに立派な七段飾りの雛人形が飾られていた。どうやら和雑貨のお店らしく、他にも小さな内裏雛が幾つもディスプレイされている。
「そうか、今日は雛祭りなんだね。鳴ちゃんは何かするの?」
成美は隣の鳴に話しかけた。自分は男だから特に何を思う日でもないが、鳴は女の子だから、少し気にかけているかと思ったのだ。しかし、鳴から返ってきた言葉は意外なものだった。
「雛祭り、かぁ……。こういう雛人形とか、特有のお菓子とかには、あたしあまり馴染みがないの」
「え?」
予想していなかった返事に成美は思わず聞き返す。鳴は飾られている雛人形を見ながら言った。
「沖縄では、あまり雛人形って飾られないから……実家にもなかったしね」
「そうなんだ」
「うん。沖縄の雛祭りは、旧暦の3月3日……4月の上旬あたりにするの。『浜下り』っていってね。海に足を浸して身を清めるんだ」
そう言うと鳴は成美を見てちょっと笑った。
「でも、寝子島の4月の海はまだ冷たいかな? ねぇ成美、こっちでは雛祭りってどういう事をするの?」
(そっか、鳴ちゃん、こっちの雛祭りのこと知らないんだ)
鳴は沖縄が実家だ。風習もこちらとだいぶ違うのだろう。成美は鳴に説明してやった。
「雛祭りっていうのは別名桃の節句といってね。女子のすこやかな成長を祈る節句の行事なんだよ。丁度桃の花が咲く時期にあるから、桃の節句」
「あー、なるほどね」
「雛人形をああやって飾ってね……」
成美の説明を聞きながら鳴は雛人形を見つめていた。沖縄にはあまりない雛人形。人形達は可愛らしく、その装束はとても煌びやかだ。鳴は思わず呟いた。
「綺麗よね……お雛様の衣装って」
鳴の声に成美の眉が上がる。楽しそうに雛人形を見つめる鳴の横顔を見て、成美が言った。
「ねぇ鳴ちゃん。せっかくだし、小さいサイズの雛人形を買おうか」
「え?」
驚いて鳴が成美の方を向く。成美が穏やかに微笑んだ。
「大きいものになるとちょっとアパートじゃ管理とか難しそうだけど、小さいものならいいんじゃない?」
ほら、と成美は雛壇の下に飾られている幾つもの内裏雛を指さす。最初は驚いた鳴だが、飾られている内裏雛を少し屈み込むように見ながら言った。
「そうね……このお手玉でできた雛人形なんか、小さいし手頃そう。せっかくだから買って行こうかな」
「よし、善は急げだ。入ろう!」
「し、成美?!」
積極的な成美にちょっと引っ張られるようにして鳴もお店に入っていった。
そして、しばらくして。
2人の姿がとある喫茶店にあった。彼らの座るテーブルには、2体の可愛らしい小さな内裏雛がちょこんと置かれている。どうやら、鳴は素敵な雛人形を手に入れたようだ。
「可愛いわね」
鳴が内裏雛を指でちょっと撫でて微笑む。その様子を成美は穏やかに眺めていたが、ふっとその視線をテーブルに移すと、静かに持っていたカップをソーサーの上に置いた。
目の前には、いつも通りに笑う鳴。その姿に成美はほんの少しだけ躊躇した。
(……これを言ったら、確実に何かが変わる。それがどうなるか僕には分からないけど……自分の気持ちに正直になろうと決めたんだ)
成美は俯いて小さく深呼吸する。そして顔を上げるとしっかりと鳴をその眼帯で覆われていない方の目で捕らえて言った。
「ねえ、鳴は僕のことどう思っているのかな」
「え?」
突然の成美の言葉に鳴がその赤い瞳を大きくしながら顔を上げた。いつも穏やかな成美の瞳が、今日は真っ直ぐに鳴の瞳を捕らえ、離さない。
「バレンタインで僕のためにチョコを作ってくれた時に、僕はすごく嬉しかった。映画館に誘ってくれた時も、小躍りしそうなぐらいだったよ」
「あ、あたしは……成美にはいろいろとお世話になってるから、すごく感謝してて……。チョコとかも、その気持ちを伝えようと……」
零れんばかりに大きく瞳を開き、少し頬を赤くしながら鳴は言う。しかし、成美は怯まなかった。変わらず静かな口調だったが、その声音は、成美にはこんな面があったのかというくらい熱く、揺るぎないものだった。
「僕は……うん、きっと鳴のことが好き。友達以上の、……恋人と思ってるんだ」
「しげ……よし」
熱い想いに気圧され、鳴はそれ以上言葉が継げなかった。心臓が、ドクドクいっている。鳴は、それでも何とか口を開こうとした。いつも一緒にいるけど、それは当たり前で、日常の事で……。
(……いつまでそうやって誤魔化してるの?)
心の中で、誰かが言った。それは、もう1人の鳴。本当の、自分の心を知ってる鳴。
―――本当の気持ち。
鳴は開きかけた口を閉じた。鳴は千々乱れる想いを必死に堪えて、考える。そして絞り出すように口を開いた。
「……この気持ちが恋なのか、あたしにはわからない。恋、したことないから……」
もう頭の中は真っ白だ。でも顔は熱くて、自分が一体どんな状態なのかもわからない。けど、伝えなくては。ううん、伝えたい。あたしの、本当の気持ち。
「……でも、成美といると心が安らぐの。これからも、一緒にいたい……あたしも好き、だから」
鳴は、もう逃げなかった。成美に真っ直ぐ向かい、ちょっと泣きそうな顔で微笑んだ。
「こんなあたしでも良ければ……これからもよろしくね」
成美は。
ポカンと口を開けて、鳴を見ていた。あまりに驚いているその表情に、鳴は何だか不安になり彼の名を呼んだ。
「……しげよし?」
「あ……」
鳴に呼ばれ、初めて気付いたように成美が声を上げた。戸惑うように額を押さえる。
「いや、その……まさかOKされるとは思ってなかったからびっくりしちゃって……」
「え? まずかった?」
鳴の表情がさっと曇る。成美はぶんぶんと両手を振った。
「違う違う! 嬉しかったんだ! すごく!」
成美は慌ててそう言うと、すっと姿勢を正した。そしてテーブルの上で両手を組み、鳴を見ながら言った。
「鳴……手、握ってもいいかな?」
「え?」
鳴は思わず驚いて両手をぱっと上げる。けれどぱちぱちと瞬きした後、その手をゆっくりとテーブルの上に戻すと、ちょっと俯きながら言った。
「い、いいわよ……」
「ありがとう」
成美は真っ赤になっている鳴に微笑むと、自身の両手で鳴の小さな手を包む。そして身を乗り出し、彼女の耳に囁くように言った。
「これからもよろしくね、鳴」
「よ、よろしく……」
耳まで真っ赤になる鳴と、幸せそうに微笑む成美。
そんな2人を、テーブルの上の内裏雛が仲睦まじく見つめている。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月21日
参加申し込みの期限
2017年01月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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