【第８ゲーム】

　きらん！　八十八旗 信彦の白い歯は今日もまばゆく輝いて、爽やか街道まっしぐら。紳士を標榜する彼、本日はいつにも増して気遣いの心に満ち溢れているようです。
「俺は、１－２のイケメン学級委員だからね！（自称）　転校生のレディがみんなと馴染めるよう力を尽くすのは、当然のことさっ」
「そいつはドデカイお世話だなーコガネムシー。やれやれだー、お前も勘違いしちゃってる系ブサイクかー。これは問題児が多いなー」
　にっこりにこにこ、噛み合わない言葉を互いにぶつけながらも、笑顔は絶えません。
「さあ、今度は俺が親猫だね！　みんなで紳士のゲームを楽しもうじゃないか☆（キラッ）」
「うーん、こいつは重症だなー。ブサイクはどうしてこうも歪んでしまうのかー、やっぱりあたしが導いてやらないとなー！」

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親猫：八十八旗 信彦の命令

①『子猫同士で互いを褒め殺しにしたまへ』
②『主催者であるヨエコちゃんへの感謝の気持ちをジェスチャーで表現すべし』
③『嫌なことは笑って忘れよう。高笑いでGO』

【マッチングダイス！】８回目
※サイコロの結果はこちら

子猫Ａ：嘉月兔 ネヴィア「ふん、庶民が無い知恵絞って考えた命令というわけか。やれやれ（わくわく）」
子猫Ｂ：白 真白「って３つもあるけど、どれをやったらいいのかな？」



信彦「みんなにゲームを楽しんでもらいたくてね。それに、せっかくクラスメイトになったヨエコちゃんと、仲良くなるチャンスだからね！　でも、３つは少し欲張りすぎたかな？　ははは」

ヨエコさん「②はやれ。絶対やれ」

【猫様ダイス！】17

○どの命令をやる？

１：②＋①
２：②×①
３：②＋③
４：②×③
５：②＋①＋③
６：②×①×③

１：②＋①



「んーと。それじゃーまずは、四重子ちゃんへの感謝を、ジェスチャーで伝えればいいんだね？　うん、確かに面白いゲームに誘ってもらったしね、感謝しないとね♪」
　と、真白ちゃんは純真そうなきらきらとした瞳で、にこにこにこ。前向きにゲームを楽しむその笑顔ときたら、何とも明るくまぶしいのです。
　一方、打って変わってドンヨリ顔、何やら戦慄に肩を震わせているのは、ネヴィアくん。
「な……なんだこの命令は……俺が他人を、褒める？　感謝の気持ちを伝える……？　それに何の意味があるというんだ……！？　い、嫌だ、やめてくれ……頼む、誰か俺を…………罵ってくれッ！！」
　もうお気づきかもしれませんけれど、彼、ドＭでありました。それもちょっと、妙な具合にこじらせた感じの。



ネヴィア「くっ、やるしかないのか…………ええい！　ｼｭﾊﾞｯ､ﾊﾞﾊﾞｯ（ありがとうございます、四重子様！　でもできたらもっと辛辣に罵ってください！　そしてできることなら踏んでください！）」

真白「ほいさ、いっくよー！　そーれ♪　ｼｭﾊﾞﾊﾞﾊﾞ、ｼｭﾊﾞｯ（猫様ゲーム、楽しいね！　ありがとー四重子ちゃん、こんなゲームに誘ってくれて！　私、すっごい楽しんでるよーっ）」

ネヴィア「ﾊﾞｯﾊﾞｯ、ｼｭﾊﾞｯ、ﾄﾞｴﾑｰﾝ（もっとなじって！　こき下ろして！　道端に捨てられた生ゴミを見下ろすような冷たい視線で！　僕を！　見て下さあああいッ！！）」

真白「ｸﾙｸﾙｼｭﾀｯ、ｷﾗｷﾗｷﾗﾝ（楽しく遊んで、みんなと仲良くなれて！　美味しいもの食べられたりして！　嬉しいなっ！　ありがとーっ、これからもよろしくね♪）」

ヨエコさん「ほほう……」



【猫様ダイス！】18

○感謝の気持ち伝わった？

１：大満足
２：まぁまぁ満足
３：そこそこ満足
４：フツウ
５：ご不満
６：ぺっ

ネヴィア：４　真白：３



ヨエコ「お前は……何だなー。特に言うことも無いな。フツウだ、実にフツウ。平凡の極みだな」
ネヴィア「またこのパターン！！（泣）」
ヨエコ「よしよし、お前は悪くなかったぞー。良く分かんないけど何となく伝わったぞ、ちんちくりんのダンゴムシでもやればできるじゃないかー」
真白「ほんと？　良かったー、えへへ♪」

「うんうん、ふたりとも良かったよ☆　それじゃ次は、お互いを褒め殺してくれたまえよ！　ゲームを楽しむ仲間同士、互いへの敬意を忘れてはいけないからね。心からの賛辞を述べてみよう！」
　そんな信彦くんの命令は、これまでの命令からするとサワヤカ路線でラクチン……なはずなのですけれど。
　途端にネヴィアはガタガタと震え出し、
「俺を……褒める？　ダメだ、そんなのはダメだ……！　俺を褒めるなど、そのような愚行を……っ」
「よーし、褒め殺しちゃうよー！　お互い頑張ろうネッ」
「こ、この庶民がああああああああああああ！！」



真白「ネヴィア君ってすらっとしててスタイル良いよねー！　ほら私の身体ってさー、ちょっとアンバランスでしょ？　コンプレックスなんだー、だからうらやましいな！」

ネヴィア「ぐはあっ！？　くっ、褒められると身体に拒絶反応が……っ（？）　くそっ、反撃するしかない……そ、そんなことはないぞ？　白君には白君の魅力というものがあるわけで、そのギャップがたまらないという者も必ず……」

真白「ほんとっ？　ありがとー！　そんな風に言ってもらえると嬉しいな♪　でもネヴィア君はスタイルだけじゃなくて、その切れ長の目がステキなんだよねー。流し目がセクシーだし、美形だし、カッコイイよー！」

ネヴィア「ごはあああ！？　ぐっ、うぐっ……い、いや、それほどでも……がふっ。お前の瞳も、そんなに輝いていて美しいじゃないか……とても魅力的だよ、ぐふうッ！」

真白「やだなあもう、そんなに褒めたら照れちゃうよ♪　ネヴィアくんのそのサラサラヘアーも綺麗だなぁ、お手入れはバッチリって感じだよね、うらやましいなー」

ネヴィア「ぐあああ……！　あっあの、もうそのへんで……」

真白「それにそれに、ネヴィア君って『何でもできる男』なんだって！？　すごいなー、私なんてすぐ調子に乗っちゃうから色々失敗しちゃってさ、だから尊敬しちゃうなーすごいなー！」

ネヴィア「ぐっほあああああああああああああああ！！（吐血）」

【猫様ダイス！】19

○ネヴィアくんのダメージ

１、２：小ダメージ
３、４：中ダメージ
５：大ダメージ
６：エクスタシー

２：小ダメージ



「うむ。地獄の褒め殺しの中に感じる、ほのかな恍惚感……悪くないッ！」
　とまぁ彼にとっては、いかなる苦痛も悦楽へと変わってしまうのでありました。ドＭは強し！

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嘉月兔 ネヴィアと白 真白は、
八十八旗 信彦の命令『四重子への感謝をジェスチャーで表現＋子猫同士で褒め殺し』
を達成しました。


ネヴィア「ところで、俺にはもう（フツウの美少年）は付かんのか？」
ヨエコ「付いててもイマイチ面白くないからなー」

ネヴィア「ぐはあああーーーッ！！（喜）」

真白「楽しそうで、ヨカッタね♪」