猫様ゲーム！｜リアクション

猫様ゲーム！

【目指せリア充・猫様ゲーム開幕！】

「おーっ、揃ったなー負け犬どもー！」
　千倉四重子。ひどいんですこの子。口を開くなりこの物言いですもん。
「うーん、いずれ劣らぬブサイク揃い！　どいつもこいつも、この幸薄そうな顔！　いいぞいいぞー、それでこそあたしもやりがいがあるってもんだー。おーお前たちー、リア充になりたいかー！」
　うおーっ！　とちっこい身体をめいっぱいに伸ばして手を振り上げると、へろへろへろーんとまばらに手が上がって、やる気の無い返事がぽつぽつと返ります。無理もありません。
「なんだなんだー、あたしみたいな美少女が話しかけてやってるのに、元気ないなーお前たちー。死んだ魚みたいに腐った目しやがってー。いくらネクラ根性が染み付いてるド底辺の下等生物だからって、もう少し自信を持ったほうがいいぞー？」
　終始一貫してこの調子です、ひどいんです。
　まーそれはさておき、
「なーに心配するなークズどもー、あたしが必ずお前たちをその人生の墓場からひっぱり上げて、いっぱしのリア充にしてやるからなー！」
　旧市街に最近できたカラオケボックス、『ＢＵＳＡＮＥＫＯ』の一室にむぎゅうと詰め込まれた面々をぐるりっと見回して、自称美少女ヨエコさん。ふんーっと満足げに鼻から息を吐き出しつつ、宣言するのでした。

「『猫様ゲーム』！　始めるぞー！！」

　……てゆーか皆さん、何でこんなのに付き合ってほいほいやってきちゃったんでしょうね。人が好いと言いましょうか何と言いましょうか、ともかく、ご愁傷さまってカンジです！

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